本作の映像における貴族的な印象と画面構成、そして貴族社会のユーモアはどこかオリヴェイラを彷彿とさせる。
自然に囲まれた(というより取り込まれたに近い)館の退廃感がなんとも美しい。
ミハルコフのチェー…
戯曲を初めて開く者にとって、セリフだけがならんだページから、作家の創り出すムードを正確に読み解くのは至難である。まして、100年以上前のロシアの作家のものとなれば尚更だが、本作は、チェーホフ作品の持…
>>続きを読む『ゲームの規則』的な。終盤まではひたすら状況を見せて絶対に物語に寄与しない撮影、頽廃貴族がわちゃわちゃするお話を冷ややかに見つめるスタンスの撮影に痺れた。花火が炸裂する瞬間だけ露出絞って真っ暗にする…
>>続きを読む《An Unfinished Piece for A Mechanical Piano Pieza Incompleta Para Piano Mecanico》
based on《Platonov…
終始めちゃめちゃ緑な画面に胸を刺すフレーズがたくさん
始めのうちはロシアの貴族テンション高えぐらいしか思ってなかったけど、後半にかけての高まり方がすごい
ママ 馬を出して 僕家出をしたいんだ
で笑…
退廃と絶望と苦悩。生きることのままならなさに対するどうにも出来ないやるせなさをトリガーによって溢れ出させ、強烈に緑が効いたルックの画面にて繰り広げられる狂乱の宴の中、感情を機械じかけのピアノの奏でる…
>>続きを読む主人公の最後の独白は、若者なら誰でも感じたことがあるのでは?
心に響き過ぎて痛い。
芸術作品にここまで感動するかというぐらい、最後のシーンに感動した。
それは、極めて個人的な体験ではあるから、誰に…
チェーホフの戯曲「プラトーノフ」を原作とした監督の初期の作品である。おそらく1861年の農奴解放が行われる少し前のある夏の日、ロシアの片田舎にある将軍の未亡人アンナの邸宅で、将軍の先妻の息子セルゲイ…
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