〈「愛」の意義すら否定する、「神の沈黙三部作」地獄の2回戦〉
前作『鏡の中にある如く』で、「愛=神」という論理を打ち出したベルイマンは、その仄かな灯火をも本作で呆気なく消し去った。
本作によ…
冬の光。
その名のとおり、かすかに射す光のような作品。
ラスト、トマスはほとんど誰もいない教会で礼拝を始める。信仰も希望も愛も失っているはずの彼が、それでも祭壇に立つ姿に、本作の静かな力強さが宿って…
象徴主義的で、表現主義的な作風で知られるベルイマンの核心にあるものは、実際には、こうしたリアリズム的なものだったように思う。死神も、幻視も、奇跡もここには描かれない。
直感的に思うのは、イタリアの…
神の不在という重いテーマだけど、人生論や人間関係への悩みという具体的で共感しやすいトピックに落として語られていたので、そんなに詳しくなくても面白く見れた。
神の不在、および聖職者という肩書きがカギ…
教会に入る光を緻密に計算して撮影してるのが分かる。ラスト床に膝をついて祈る女の横顔の輪郭を細く縁取る光が物凄く幻想的だった。お前のおせっかいだけじゃなく近眼すらウザいと言われたのに神父のために尽くす…
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