象徴主義的で、表現主義的な作風で知られるベルイマンの核心にあるものは、実際には、こうしたリアリズム的なものだったように思う。死神も、幻視も、奇跡もここには描かれない。
直感的に思うのは、イタリアの…
黒澤明「生きものの記録」みたいな話。黒澤のラストは発狂だが、本作は自殺。自殺では核保有問題に対する解決になっていない、狂うことは、核保有国の、世界の狂気を意味している。これは黒澤の勝ち。配給インター…
>>続きを読むベルイマンの他の作品よりも分かりやすすぎたし脚本のキレがなかった。入門とか言いたくないけどベルイマン入門すぎた。映像は格好良いが。
聖書はただ単に不特定多数の人生のプロットになり得るもの(偽りの秩序…
ベルイマンによる「神の沈黙」三部作の第2作。
信仰心が揺らぎつつある牧師の心を見つめる作品。
冒頭のミサのシーンがゆったり10分以上もあり、そこで登場人物たちの紹介をしつつ、牧師の信仰に対する温…
映像はあまりに綺麗やし、タイトルの「冬の光」が差し込むあのショットなんかはベルイマン作品の中でもトップクラスに印象的やったけど、ベルイマンの思想の根本、"神の不在"を描くことに比重が置かれた作品で、…
>>続きを読む自身の中で都合のいい解釈の神を作り上げ、絶望し、信仰心が揺らいでしまう神父の話。宗教題材の作品ですが意外と理解しやすい、多くの人間にありそうな感覚の話のように感じました。
寒々とした村の風景や濃く影…
私自身は、そんなに信心深くないくせに、神様ってやっぱいるよな!助かった!って思うことが結構頻繁にあるんだけど、真剣に信仰している者にとっては、神の沈黙を神の不在と捉えてトーマスみたいになるんだろうな…
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