人間蒸発の作品情報・感想・評価

人間蒸発1967年製作の映画)

製作国:

上映時間:130分

ジャンル:

3.8

「人間蒸発」に投稿された感想・評価

ほし

ほしの感想・評価

3.5
『勝手にしやがれ』(1959)、『ある夏の記録』(1961)、『Out 1, noli me tangere』(1971)、『懲罰大陸★USA』(1971)、『田園に死す』(1974)etc……。
calico

calicoの感想・評価

3.2
いかにもATGという感じのひねくれた内容。
色恋沙汰における「何が真実で、何が嘘か…」というテーマの映画としては、世界的な評価を受けた『羅生門』が既出なので、本作の目新しさとかアイデンティティは「フィクションだけでなくドキュメンタリー映画すらおちょくっている」というところにある。今村昌平のB面という感じだから、監督の作品に興味がある人だけ観ると良いかも。
またどちらかというと希求する立場の女性に冷ややかな視線が投げかけられており、その二面性を暴き、恥部を披歴させる場面が多かった。一種のミソジニー映画のように見えなくもない(それもあくまで成り行きなのかもしれないが)。若尾文子のように気取った喋り方をするスベタが、露口茂へ斜に構えた愛の告白をするシーンなんざ、滑稽以外の何物でもなかった。また彼女の姉が菅井きんそっくりの醜女!なかなか感情を爆発させない慇懃な語り口には、日本人特有の謙虚さと陰湿さが滲み出ており、今や絶滅しかけたある種の女の典型を見ているようで、興味深かった。
またオカルト要素がたびたび織り込まれており、不穏な空気を煽る。
mehr

mehrの感想・評価

4.0
「セット飛ばせ!」

この世界、全部本当だと思うなよ。
嘘も本当も紙一重。

真実なんて誰にも分からない。

このレビューはネタバレを含みます


ドキュメンタリーとフィクションのボーダーライン。

僕は、ドキュメンタリーとフィクションのボーダーラインがあるとか、どこからがどうとか、そういう概念ではないと考える。

フィクション映画の中に ドキュメンタリー映画がある。
果物の中のりんご、のように、フィクション映画の中のドキュメンタリー映画だと思う。

僕の考えるドキュメンタリー映画は、ありのまま、そのままの景色を映し出すものであるが、100% まんま自然なものを映し出してる映画なんて 無い。というか、撮ることが不可能である。
世界初のドキュメンタリー映画である極北のナヌークでさえ、演出を加えてると聞いた。
むしろ、演出を加えてない映画なんてないだろう。
この時点で、ドキュメンタリー映画の存在がなくなってしまった。なので、ドキュメンタリー映画は、1つのジャンルであり、フィクション映画の中に存在しているのである。
あ

あの感想・評価

4.2
蒸発した婚約者を追う女のドキュメンタリー映画。
生きた表情、感情をカメラに収める。
ラスト20分間、衝撃の展開。
何が真実なのか根底から揺さぶられる。傑作。
捜索されてる大島裁って人はこの当時どこで何してるんだろう。絶対この人がこの映画観たら笑っちゃうだろうな。
Ryosk

Ryoskの感想・評価

4.7
終盤為されるある死の宣告、しかしその後も映画は続く。そして映画が終わっても現実は続く。捨て身タックル的怪作。
記録
蒸発した婚約者を探す女にスポットを当て、巨匠今村昌平がドキュメンタリータッチで描く初期作。インタビュアーには俳優露口茂が密着追跡し、その人間模様を赤裸々に明かす。ドキュメンタリーとフィクションを融合させた緊張感は際立ったせる。
CK3

CK3の感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリーと思って見てると痛い目にあう、視聴側に突きつけられる裏切り。
やられた〜って感じ。
今村恐るべし、、
「ドキュメンタリー」と聞くと、おや、報道やジャーナリズムの親戚かな、パラメータは「かしこさ」重視で「ちから」などの肉弾的ステータスは低めなのかな、などと思いがちですが実はさにあらず、ドキュメンタリーこそ「ちから」ステータス全振りのバーサーカー的暴力装置になりうることを如実に示す傑作だと思いました。

プライバシーの概念が今ほど浸透していない時代のこととはいえ、個人情報根掘り葉掘りで出演者にダメージを与えまくる本作。さらにカメラの前の出演者が無意識のうちにキャラクターを演じ始めるという『ゆきゆきて、神軍』的有害事象も発現。最後は虚実の皮膜に絡め取られた出演者たちが路上で大ゲンカして終わるという、スタンフォード監獄実験なみの業の深さです。

『山田孝之の東京都北区赤羽』が『ゆきゆきて、神軍』の影響下にあることは明らかですが、その『ゆきゆきてー』もまた本作の系譜に連なるわけで、近松門左衛門言うところの「虚実の皮膜」を暴力的に乱打しまくるファイトスタイルのこれら作品群の血脈が今後どのような怪作に繋がってゆくものか、大いに興味があります。
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