ザ・チャイルドの作品情報・感想・評価

「ザ・チャイルド」に投稿された感想・評価

みみみ

みみみの感想・評価

4.0
その衝撃的な内容に意識が持っていかれがちだが、かなりテクニカルな作品。

大人を殺していくときの無邪気な表情が、島に来る前のリゾート地でのスイカ割りの様子と対比されていたり、大人だけが忽然と消えた不気味な街の様子をサスペンスたっぷりに見せたり、アイディアだけではない見せ方が十分に盛り込まれている。

リメイクよりオリジナルの視聴をオススメします。
ぺ

ぺの感想・評価

3.5
子供が大人を殺す島。
冒頭の戦争や紛争で死んでゆく子供達の映像は鮮烈。
その復讐的なことなんだろうけどそうじゃなくても子供って残酷よね。

らんらんらんらん言ってるだけの曲はナウシカ然りサスペリア2然りこえーよ。
頭おかしくなりそう。
すずき

すずきの感想・評価

2.4
妊娠6カ月のイブリンとトムの夫婦は、バカンスで離島を訪れる。
観光客のいない静かな島、と聞いていたが、それにしても静か過ぎる。
子供たちは何人か見かけるが、街には大人の影はなく、不安を感じる2人。
いったいこの島に何が起きたのか。
そんな時、ようやく1人の老人が街に現れる。
だがその瞬間、老人の前に少女が現れ、杖を奪いとって殴り殺してしまう…

子供たちが突如として大人たちに牙を剥くスペイン産カルトホラー。
「鳥」とかのアニマルパニックっぽい。
子供が笑顔で大人を殺す、異常な光景が見られる。

子供がどうしてそうなったのか、明確な理由は映画内では語られない。
だがそのテーマは明白で、冒頭の10分、現実の戦争で犠牲になった子供たちの映像が延々と流される。
映像は、ある子は片足を失い、またある子は飢死する、そんな悲惨な現実をまざまざと見せつける。
大人たちの起こした、戦争という不条理の犠牲になった子供たち、この映画は彼らの復讐を描いた映画だ。
原題の「誰が子供を殺せようか?」というタイトルからも、現実の社会に向けたテーマである事が分かる。

でも、肝心の映画部分が退屈な所多いのよねえ。
前半1時間ぐらい、ストーリー展開的には何も起きず、スローテンポ。
残虐表現もマイルドで、古い映画だから仕方ないとは言え、少し眠気が…。
でも茹だるようなスペインの暑い日差しと、子供以外ゴーストタウンになった田舎町、というイヤ〜な空気感は良かった。
mtkinoko

mtkinokoの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

「この遊び流行るかしら?」
「もちろん。世界中に子供はたくさんいるんだ」
「悪い種子」や「オーメン」、「光る眼」と肩を並べる″子どもホラー″の傑作であり、「ミッドサマー」より遥かに早い″白昼夢ホラー″の傑作だと思います!
この胸糞悪さ、やり場の無い虚しさは唯一無二!!
10年以上前に初鑑賞しましたが、2〜3年前に輸入盤Blu-rayを購入してからは定期的に観ています。
70年代スペインのカルトホラー映画。
スペインのホラーというとRECが有名ですが、この作品はそれよりも30年以上前に撮られたもの。ホラーファンの間ではわりかし有名かも。

どこのTSUTAYAにも置いておらずネットでもプレミア価格がついているので、Amazonで海外版blu-rayを購入。2,500円ぐらいでした。

面白い!!基本的にずっと昼間のシーンだけなのに、笑顔で大人を殺しにくる子供が恐ろしすぎる。
ラストのオチも文句なしに最高でした。

昨今では子供に人殺しの役を演じせるのは倫理的にかなり問題になってる気がしますが、この映画では50人以上の子供が一斉に
人を殺しにいくという鬼設定。70年代だからこそ撮れた作品かもしれません。

ただ1つ難点なのは、謎に主人公補整がかかっていること。
中盤主人公だけ襲われないのはなぜ?と思ってしまった。

このレビューはネタバレを含みます

70年代初頭の永井豪先生の作品の中に『ススムちゃん大ショック』という短篇がある。
ある日なんの前触れもなく突如として大人たちが子どもたちを皆殺しにし始め、主人公のススムちゃんと友人二人は命からがら下水道に逃げる。友人の一人は「子孫を残そうとする生存本能が何らかの切っ掛けで途絶え、養育に多大な労力と対価が必要なこどもの排除に掛かったのではないか」というような推論を立てるがなんの解決策も無い。「自分の大好きなママが自分を殺すはずがない」と、純真無垢なススムちゃんは友人の静止を振り切って自宅に帰る。哀れ、笑顔で迎えてくれた料理中のママに斬首されるススムちゃん...というトラウマ作品。僅か20ページほどの内容ながら得も言われぬ厭な満足感を強制的に与えられる怪作である。

で、それとは真逆の「なんの前触れもなく子どもが大人を殺し始める」というプロットを持ちつつ、「荒唐無稽ながら、絶対に有り得ないとは言い切れない可能性」という同質の恐怖を体現したスペイン産76年製異色ホラー作がコレ。
とある孤島にバカンスに来た若夫婦が、島内に人影が無く不気味に静まり返っていることに気付き、子どもが無邪気に大人を撲殺する現場を目撃する。無線で助けを求めてきた女性も子どもたちに遊びながら殺され、いよいよ主人公夫婦もその標的に。島から脱出するには応戦するしか無いが、果たして・・・。

冒頭十分ほど、世界中の過去の紛争や内戦の犠牲になった子どもたちの写真が淡々と映される。
砲弾で手足を失いながらも食事や遊びなど日常生活を懸命に行う少年の姿や、飢餓と貧困で路傍に倒れた骨と皮だけの幼児の顔に蝿が集まりそのギョロッとした目が大写しに。それらをバックに子どもたちの陽気なハミングと笑い声が流れる対比構造が夢でうなされるぐらいに物凄く怖い。
彼らの怨念が現代の子どもたちを大人の排除に駆り立てた、という暗喩であろうが、多くを語らない構成がゆえに破壊力抜群である。

上述の『ススムちゃん大ショック』のように、子どもたちを大人の殺害に駆り立てるのは決して恨みつらみではなく、あくまで無邪気の延長である。
撲殺した若い女性に子どもたちが群がり、衣服を脱がせてジッと観察する。まるで彼らにとっては昆虫採集と変わらないかのような実におぞましいシーンであろう。
袋小路に追い込まれた主人公である夫が、拳銃で妻を狙われて遂に已む無く応戦して射殺する。今までされるがままに殺されていた大人が初めて反撃する姿にビックリはするものの、すぐに抵抗があるものと得心するだけしてまた復讐でもなんでもなく無邪気に夫妻を追いかけ回す子どもたち。

中でも個人的に強烈に印象に残ったのが、物語後半の妻の死のくだり。
妊娠している妻は子どもたちに殺される恐怖から「お腹の中も子も自分を殺そうとしている」と妄想して半狂乱になり、必死になだめようとする夫の努力も虚しく、破水してそのまま絶叫してショック死する...。
なまじっか全編通して明確な心霊描写が無い分、筋道の無い理不尽な恐怖がただただ辛い。

最後はひとり残った夫が幾人も子どもを犠牲にしながら船着き場まで辿り着き、行かせまいと群がる子どもたちを殴りつけていくが、本島の船に乗った事情を知らない警官が彼を射殺する。
子どもたちの安全を確認し、島内を調査しようとする警官たちの目に笑顔でライフルの照準を合わせる子どもたち。
晴れて島内を制圧した子どもたちが今度は島外へ勢力を拡げようと船を出すところで物語は幕を閉じる。この終わり方はまぁ想定内かも。

余談ながら、主役夫妻の妻を演じるプルネラ=ランサムさん、線が細くエラの張ったギョロ目のブロンド美女で、ユマ=サーマンにすごく似てる。そんなところも見どころだったりなんだったり。
【注意】小さいお子さんがいるご家庭、妊娠中の女性にはおすすめしません。

本作はヒッチコックの『鳥』がそうであるように、純真な子どもたちが理由もなく大人たちを襲うという不条理なホラー映画です。

一般的に映画の中では、反社会的人物の動機や目的を描いてその行動に「意味」を与えることが多いのですが、個人的には動機や目的が見えない犯罪の方が怖いです。

本作では子どもたちが白昼堂々、無邪気に大人を殺めていくのだから怖いったらありゃあしない。そして彼らの動機も目的も語られることはありません。

こんなシーンがあります。

少女が老人をステッキで撲殺。止めに入った主人公が少女を問いただす。「なぜこんなことを…!?」

少女は屈託のない笑顔で

「えへへへへ(笑)」

怖!!

この子どもたちは集団的に「大人は殺せ」で意思統一がされており、一種の洗脳のような能力を持っているような描写もありますが、その仕組みも定かではありません。

ただただ、子どもたちがゾンビの群れのように襲ってくる様子は「チャイルド一揆」とも言うべき禍々しさです。本来、一揆というのは支配者に対する要求があって反抗することなのですが、ここでは要求が無いことから「理由なきチャイルド一揆」になっており、不条理であることこの上なし。
この映画はガチコワだけど
実際に子供って無邪気に恐ろしいことするから、子供の中の狂気は計り知れないのだろうなぁと感じた
超怖い激薬の一本。子供たちによる大人狩り遊びがキワキワに呪われまくってる!やってることはオーソドックスな催眠映画なんだけど、漁師の家を子供たちが包囲するところとか凄すぎて鳥肌立つ。
島で最初に行ったスーパーに転がる死体をトラベリング撮影で撮っておいて、主人公はまだこの段階で死体を目にしてないっていうのが巧い。
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