【鑑賞メモ】
切り分けた西瓜。
「溝口やっぱりええなぁ…」というしんみりした気持ちと、「台詞が…聞こえん」というもどかしさを行き来していた。
まぁ戦前の映画なので…観れるだけありがたいんだけれども…
小説「国宝」の解説で紹介されていて気になったので視聴。
歌舞伎の家に生まれ、周りにおだてられながらも芸のつたなさを陰でそしられる菊之助は、弟の乳母のお徳だけが身分の違いも恐れずに自分に忠言を伝えるさ…
親の七光りで芸の中身のなさに悩む若き歌舞伎役者とそんな男を鼓舞しバックアップする芸者との恋模様を描いた作品。
芸道に邁進するが荒んでしまいながらも再起する流れだったりと「国宝」はかなり影響を受けて…
いつか見た「国宝」の消化不良感を何とか解消すべく、溝口に挑戦。
最高でした。
とても美しいシナリオ。
ただ音声がほんまに酷い、字幕入れてくれ。
何にも縛られず、ただ思いのままに空を舞うことができ…
溝口健二のショットにはいつも惚れ惚れとする。長回し、滑らかな移動撮影。登場人物の感情を伝える際にはクローズアップが用いられることが多いが、溝口の引きのショットにはどうしてこうもキャラクターの悲哀が乗…
>>続きを読む何を喋っているかわからないところもあるが、そんなことはどうでもよくなるくらい素晴らしい画面の奥行きと移動。
お徳が身を引く覚悟で夫を芸の舞台に戻してほしいと懇願するシーンで、画面外から「よし、出そう…
きっとできるわ、だって、あなただから。酸いも甘いも、また酸いも。不器用に、何度も味わい、今、ようやく、ようやくついた、あるところ。ここがどこだか、はじめて出会ったあの時は、まだ、妄想の中だった。
…
燃え上がる愛でもなければ、プラトニックな恋でもない。ここで描かれるのは歌舞伎役者に芸が上手くなって欲しいと願い献身的に尽くす奉公人の女性・お徳と芸の未熟さに気づかせてくれたお徳のために芸を磨きたいと…
>>続きを読む©1939松竹株式会社