「役者は世間が命。人気があるうちが華だ。騒いでもらっているうちが天下だ」
芸と愛と血筋に翻弄される男女を、
モノクロ長回しで描く。
傍にいてくれる人の存在が、
芸の道を支える。
血と芸の業は…
この映画からインスパイアされて吉田修一氏が小説『国宝』を書いたのだと文庫の解説を読んで知り、早速観た次第
1939年、戦前の映画だというのにはびっくり
デジタル修復版なのだが、やはり画像は粗く音…
思いどおりにはならぬ人生、余韻を残す終わり方。
前半の画への惹き込まれ具合がすごい。にしても溝口健二関西弁と劇中劇大好きやなあ。本作は尺が意外と長い。
前半、後半で同じ撮り方を用いた対比(ああ、この…
晩の街灯沿いを並んで歩き風鈴を買ってすれ違い過ぎていく屋台と石垣から見上げる水平移動の心地よさ。西瓜を切ってふたりで食べて人が帰ってくるまでのひと時。訪ねて探すのを柱の影を繋いで渡る町並みの奥行き。…
>>続きを読むいわゆる「芸道もの」つながりとして、『国宝』『さらば、わが愛/覇王別姫』からの流れで鑑賞。U-NEXT配信、デジタル修復版の143分のバージョン。
じゃっかん尺の長さは感じたものの、良質な(よい意…
若手歌舞伎役者の尾上菊之助(花柳章太郎)は大根役者だったが、親の七光りでチヤホヤされ、孤独を感じていた。しかし、弟の乳母、お徳(森赫子)だけは、菊之助の演技は駄目だと正直に意見した。菊之助はそんなお…
>>続きを読む雨月物語や赤線地帯などで知られる溝口健二の代表作の一つ。歌舞伎役者に乳母に恋をする話。
古き良くて美しい日本の名作でした。今作は本当に本当に素晴らしい撮影に溢れていて、どうやってこの時代に撮ったん…
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