歌舞伎役者を題材にした役者の成長と恋愛
歌舞伎の舞台が観られて、ちょっと「国宝」を思い出した
身分違いの恋愛や
菊之助のためにつくすお徳の献身がすごい
船乗り込みという行事で挨拶する菊之助の手に目…
『国宝』からの流れで鑑賞。戦前の溝口では一番好きかも。複雑な舞台裏の空間をぬるっと動くカメラ。余韻を残すロングショット。1939年の作品とは思えないほど洗練されている。溝口映画は割と男性の自立や成功…
>>続きを読む1939年、日本、ドラマ。
歌舞伎役者・二代目尾上菊之助と彼を支える女房・お徳の物語。
誰も彼も二代目若旦那・菊之助に遠慮して言えない芝居の不出来を、お徳は指摘し、彼に芸を磨かせ、時に鼓舞し舞台…
このレビューはネタバレを含みます
菊五郎の養子ながら
芝居の下手な菊之助が、
立場故に周りにちやほやされていることに
悶々としていたら、
敢えての苦言を呈してくれた
菊五郎実子の乳母役のお徳に思いを寄せたら
周囲から邪魔が入りまくっ…
「役者は世間が命。人気があるうちが華だ。騒いでもらっているうちが天下だ」
芸と愛と血筋に翻弄される男女を、
モノクロ長回しで描く。
傍にいてくれる人の存在が、
芸の道を支える。
血と芸の業は…
この映画からインスパイアされて吉田修一氏が小説『国宝』を書いたのだと文庫の解説を読んで知り、早速観た次第
1939年、戦前の映画だというのにはびっくり
デジタル修復版なのだが、やはり画像は粗く音…
思いどおりにはならぬ人生、余韻を残す終わり方。
前半の画への惹き込まれ具合がすごい。にしても溝口健二関西弁と劇中劇大好きやなあ。本作は尺が意外と長い。
前半、後半で同じ撮り方を用いた対比(ああ、この…
晩の街灯沿いを並んで歩き風鈴を買ってすれ違い過ぎていく屋台と石垣から見上げる水平移動の心地よさ。西瓜を切ってふたりで食べて人が帰ってくるまでのひと時。訪ねて探すのを柱の影を繋いで渡る町並みの奥行き。…
>>続きを読むいわゆる「芸道もの」つながりとして、『国宝』『さらば、わが愛/覇王別姫』からの流れで鑑賞。U-NEXT配信、デジタル修復版の143分のバージョン。
じゃっかん尺の長さは感じたものの、良質な(よい意…
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