まったく不思議な映画である。二幕構成で、ギリシャ神話にまつわる複数の挿話からなる第一幕と、戦時中のイタリアのレジスタンスの話が第二幕。それらが時間を超えて重なり、寓話的な含みを持って1つの物語を語る…
>>続きを読むギリシャ神話に関する知識が皆無の人間が前提知識無しで観ていいような映画ではなかった…。
感情の起伏なく訥々とした語り、固定ショット、長尺の無言の間、暗転、など時間の流れを強調する面白いショットばかり…
ボイスオーバー。シーン終わりの謎の沈黙時間。カットというのはハッとさせるもので長回しはそこへの助走みたいなものとも考えられる。画面に張り詰める緊張感。学校帰りのJKたちがたむろする夕方のサイゼリヤで…
>>続きを読む『あの彼らの出会い』と比較すると、本作ではキャメラの動きが抑制されておらず、むしろ夫妻のフィルモグラフィの中でも際立って動的な部類に位置づけられるだろう。
厳格な語りや知性的な引用はさることながら、…
実はこれが一番好きだったりします
得意の圧縮翻案で第六部が1時間足らずで終わってから、唐突に「第二部」が再登場する事で数世紀分の時代が垂直的に統合されていたと気付く。神話時代における高低差の切り返し…