田中絹代は何でこんなにもやるせなくて死の匂いがするんだろう。死にたいというのが身体全体から出てる。杉村春子の電話の異様なシーンで映画のリズムを崩すのがすごすぎて笑ってしまう。群像劇内の人物の構造がグ…
>>続きを読む山田五十鈴と杉村春子の三味線の重奏、それにオーバーラップする高峰秀子のミシン、伝説のコンサートを目撃しているような心境になる。それにしても、電話越しに三味線の確認を済ませるシーンには、唖然とする。あ…
>>続きを読む超絶大傑作。そして人類皆超絶大傑作であってほしい。女たちの人生それぞれがある、川に石を投げて波紋が起きるさまを眺めているよう。それでも川は流れ続ける…今の自分の人生ベストすぎました。最初3カット、か…
>>続きを読むずっと見てなかったのをようやく、これは最高。アベンジャーズですかってくらいの名女優オールスターズ、みなさん身振りから何気ない会話まで、これがプロよと言わんばかりの貫禄合戦に終始惚れ惚れ。お春役の田中…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
これは、ビスコンティの『山猫』に比肩するほどの傑作だ。映画をきちんと観始めて、まだ、日が浅い僕にとっては、『山猫』と『流れる』が、一つの世界が終わりを告げようとしているということぐらいは理解できる。…
>>続きを読む並列に語られる登場人物たちの状況は、明確な結論を提示されることなく、少しの希望と不穏さとともに締め括られる。
新世代感のある岡田茉莉子、芯のある高峰秀子、翳り帯びた山田五十鈴など、役者自身に近そうな…
このレビューはネタバレを含みます
祇園の姉妹から続く着飾った芸姑ではなく白粉を落としたすっぴんの物語。祇園の姉妹は人情と非情、本作は依存と自立を描いていた。昨今職安には女性が列を成している。変わりつつある時代にただ流されるまま男にす…
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