コロンブス 永遠の海の作品情報・感想・評価

「コロンブス 永遠の海」に投稿された感想・評価

Tinscow

Tinscowの感想・評価

3.3
この作品の4年前の「永遠の語らい」がオリヴェイラ監督の初体験で、その後観る機会がなく、これが2作目。

ピアノの調べとポルトガルの街並み、異国情緒たっぷり。まるで旅行しているかのような体験をさせてくれる映像は晩年のオリヴェイラ節といったところか。

大航海時代の歴史を登場人物の語らいで学べたところも、この監督さんの特徴。
m

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4.2
長い歴史の中、どんな土地で何を見上げて生きていきたいか考える
屋根や天井まで映す重心が低い映像おちつく 
Jose

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オリヴェイラ夫妻を見れるという幸福感を超えたユーモア。
オリヴェイラという映画史的モニュメント。
くれお

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4.4
年老いて尚仲良く歴史探訪をする夫妻
それを微笑ましく見守るポルトガルの守護天使的な美女
広大で美しい歴史ある風景

豊かな旅をした気分になれた
SH

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4.0
「世界の始まりへの旅」もそうだったけど歴史をめぐる旅に出たくなる。
作品内の時間も50年以上の時間が流れるせいか郷愁的で良かった。それとエンドロールも印象的。
yoshimi

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4.5
「悪がどんなに大きかろうと、夜はやはり静かで美しく、この世には同じように静かで美しい真実というものが現在も未来も存在するのだ。そして地上の一切のものは、月の光が夜と溶け合うように、その真実と溶け合うことをひたすら待ち望んでいる」/チェーホフ『谷間』
マノエル・ド・オリヴェイラ監督作品。
ポルトガル人のマヌエルは父の希望でアメリカに渡る。数年後医者になったマヌエルは、ポルトガルでシルヴィアと結婚し、コロンブスがポルトガル人である仮説を証明するため、ゆかりの地を巡るが・・・という話。

若い時の主人公を監督の孫が、現在の主人公とその妻を監督自身とその妻が演じる。現在のパートは、ドキュメンタリー的な要素も強い。コロンブスに関連する土地を巡る旅映画であり、夫婦についての映画でもある。

風景の中でも海がいい。海の青さがとても濃い。
緑と赤の衣装の守護天使が、ところどころ立ちながら見守っているのが面白かった。

このレビューはネタバレを含みます

この映画、監督は何と101歳らしい。そういう意味でもすごい映画。

勿論内容もすごいよ。一応、とある夫婦の物語なんだけど殆どドキュメンタリー。

コロンブスはジェノバ生まれでイタリア人、というのが「通説」だけど実はどうなのか…という疑問など、歴史好きにはたまらない内容。

日本史で盛り上がるのは「幕末」や「戦国時代」。西洋史なら「大航海時代」。

確かにその時代に活躍した国はスペイン、オランダ、ポルトガルといったところ。イタリア人が「新大陸」を目指したというのは少し不自然かなとも思う。

「大航海時代」に活躍した国々の「最先端」、「ロマン」といったものをを追い求める姿勢、未知のものを積極的に理解しよう、受け入れようとする「勇気」は、今でも受け継がれている。それはサッカーを見れば分かるよね。「トータルフットボール」を編み出したのはオランダだし、FCバルセロナやスペイン代表もその影響をすごく受けている。「トータルフットボール」は本来、ブラジルの圧倒的な個人能力に「勇気」で対抗する戦術だし。そして「機能美」に対する拘りがないと上手くいかない戦術だからね。そしてスペイン、オランダ、ポルトガルの「花形」のポジションはウィング。ドリブラーが主役というのも興味深い。「サイドから攻撃を仕掛けるのが効率的」とか「ボールをこねるのが好き」というメンタリティが根底にあるからだと思う。
「カテナチオ」のようなリスク回避第一の姿勢とは明らかに違う。

だからこそこの国々及び南米のサッカーは、世界中の人の「憧れ」になるんだと思うし、「大航海時代」の主役にもなれたんだと思う。

日本史もいいけど、たまには世界史も面白いね。

最近のサッカー観てると、本当に「大航海時代」の気分になる。

移住パートでのニューヨークの霧なんて凄い嘘くさいし、予算の都合で当時の街並みを大々的に再現なんて出来ないから描写は淡白。でも、その技術的・予算的な粗でさえも手玉にとって記憶の自己完結的な幻想に昇華させてしまう巨匠としての手腕。イリュージョニスティックな小手先の演出じゃ永遠に叶わないであろう大胆で、他の追づいを許さない圧倒的な雄弁さは、齢を重ねることへの希望を我々に与えてくれる。新婚パートのラストの語りでの、台詞の頭で毎回見せてくる天使のまばたきにはキュン死した。。。
yukki

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3.8

このレビューはネタバレを含みます


映画を通して流れていた印象的なメロディに、最後になって初めて歌詞が与えられる。そのテーマが「郷愁(サウダーデ)」だったと明かされたその時、海からは船の汽笛が聞こえてくる。それは映画の冒頭、若き主人公がポルトガルからアメリカへと渡った50年前と同じ響き…

大航海時代と現代、50年前と現代、ポルトガルとアメリカ、それに映画の端と端… 主人公のコロンブス研究への情熱を軸としつつ、海の映像とピアノの音楽が短い映画の中で途方もない距離をささやかに繋いでいく。遠くの地の写真が飾られ、遠くの海へと窓の開かれた小さな博物館(コロンブスの家)でテーマの歌が口ずさまれるラストシーンに、それらの仕掛けは凝縮されている。ここまできてようやく、これはサウダーデの映画だったのだ、と思った。

映像の作り方がいちいち美しい。海の撮り方には鳥肌が立った。

(ただ、この夫婦の愛の形については、自分はまだ若すぎるのかちょっと分からないなと思ってしまった)
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