メイトワン-1920の作品情報・感想・評価

「メイトワン-1920」に投稿された感想・評価

あさぎ

あさぎの感想・評価

4.8
凄い。

拳銃を持たずに、あくまでも共助するという信念を貫く男

緊張感の持続のさせ方が凄い。張り詰めたままいっさい緩まない。

宿の女主人はシーツ越しに撃つ、リトル・オデッサとかもここから来てるのだろうか

微動だにしない仁王立ち状態での二丁拳銃の応戦も本当に凄い。
どう観たって長いんだけど緊張感が弛緩しないというか、何か起きるであろう終盤にむけて不穏な空気が静かに蓄積されていってる感じがして不思議と観れる
終始淡々としていてラストの銃撃戦も凄まじいカットバックだけど妙にこじんまりしている この独特の空気感が好み
個人的に銃撃戦映画ベストの一つでもある
イワシ

イワシの感想・評価

4.5
再見。線路の向こうから炭鉱会社に雇われた殺し屋の集団がやってきて、デヴィッド・ストラザーンとジョシュ・モステルと対峙する。ジリジリと緊張感のある切り返し、そして銃声、直線的に構成されていた空間が渾沌とした編集によって銃撃戦の範囲を町全体へと拡げていく。このあまりにも性急な空間の拡張ぶりがクリス・クーパーの死とその犯人(敵の銃弾か味方の流れ弾か)を見逃させることになる。

ウィル・オールダム扮する少年牧師の演説が素晴らしかった。後年デヴィッド・ロウリーが短編『Pioneer』と『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』に同じく演説をする役に起用するのも納得の存在感。
orangeloop

orangeloopの感想・評価

4.0
1920年 小さな炭鉱町
ウエストヴァージニア

悪魔ベルゼブブに睨まれた
大虐殺の事件
低賃金で働く移民や黒人達
経営側と対抗しようとする労働者

助けを受けるごとに
生活を失っていく

男には果たすべき義務がある
女もショットガンでぶっ飛ばしてます

神よ
近づく嵐から守りたまえ
弱く罪深き我々を
あなたの腕で

メイトワンという
小さな美しい谷で起きた実話
なんか凄くカッコ良い

一切の理屈抜き
ヒチ

ヒチの感想・評価

3.8
1920年(100年前!!)の出来事を描いた30年以上も昔の映画なのに、まさに今観るべき作品だと感じられるのが凄い。権力と民衆、企業と労働者、人種問題、移民、資本主義。ささやかな生活に干渉してくる力に対して、私たちは連帯できるのか?

あの青年が後のボニー・プリンス・ビリーなんだと思うと、この世の巡り合わせの不思議さに驚いてしまうな。
ROY

ROYの感想・評価

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アメリカ暗黒の決闘史

“大いなる繁栄”の時代、この惨劇は生まれた。

1920年にウエストヴァージニアの小さな炭鉱町“メイトワン“で実際に起きた大虐殺の事件をもとに、低賃金でも働く移民や黒人たちを雇い入れようとする経営側と、組合を作ってそれに対抗しようとする労働者たちとの激しい対立を丹念に描く。

■STORY
会社による賃下げに抗議して、ウェスト・ヴァージニア州メイトワンの炭坑夫たちがストに入る。オルガナイザーのジョー(クーパー)がそこに加わり、スト破り要員の黒人やイタリア人たちも引き込み、武力を用いずに団結する。だが会社が雇った私立探偵たちによって若い炭坑夫が殺害され、血みどろの戦いの幕が開いてしまう。

■NOTES
カメラレンズにはソフトフォーカスを使用使用している。

ソフトフォーカス:画面の明るい部分の光を滲ませ、柔らかい感じの画面効果を得る撮影技法。専用のレンズやフィルターなどを使う場合が多い。(コトバンクより)

「80年代アメリカ映画を考えるときにジョン・セイルズは欠かせない。79年の『セコーカス・セブン』と彼独特の活動スタイルは、カサヴェテスを引き継ぐかたちで、後続のインディー作家たちの背中を押したと思う。僕は『メイトワン』に衝撃を受けた」(渡部幻さんのツイートより、https://twitter.com/geeen80/status/656152266869616641?s=21)

scab(名):
1.〔治りかけた傷口の〕かさぶた
2.《動物》〔ヒツジの〕疥癬
3.《植物病理》赤カビ病、黒星病◆菌類やバクテリアが原因となって、果物、葉、根などが疥癬状になる病害の総称。
4.〈俗・軽蔑的〉卑劣漢、見下げ果てたやつ
5.〈軽蔑的〉スト破り、スト不参加者

peckerwood(名):
南部出身の白人。おもに、低収入の田舎者を指す侮蔑表現。

dago(名):
イタリア人の子孫を指す差別語。

■THOUGHTS
クリス・クーパー若いな。

南部訛り

ハスケル・ウェクスラー(『アメリカン・グラフィティ』『天国の日々』)のキャメラも素晴らしい。

銃撃戦のリアルさでいうと本作と『ヒート』が思い浮かぶが、前者にはもちろん娯楽性はなく、ただ淡々と「メイトワン虐殺事件」そのものが“起きている”。
mstk

mstkの感想・評価

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2021/03/14
VHSにて。
イタリア移民が奏でるマンドリンに元からいる労働者連中のフィドルとギターが重なり、やがて黒人が吹くハーモニカもやや離れた所から呼応する。
ほとんど劇伴的扱いだったこのセッションが2度目に奏でられるこのシーンで、登場人物たちの意識とは関係なく、生まれつつある連帯を静かに宣言し、それに止まらずクリス・クーパーの最期さえも予告しているようだ。
菩薩

菩薩の感想・評価

4.3
100年経ってもなんも状況は変わらんよねぇ、辞めたきゃやめろ、お前の代わりは他に幾らでもいるの一点張り。儲ける事しか考えてない会社側と、ただただ生活を守りたい労働者側。「働く者達」の団結も一枚岩とは行かずに、先走る者も出れば裏切り者も出て、起こるべくして悲劇は起き、事態は最悪の衝突に発展していく。あくまで中立的立場を守る警察官、勝手な立退要求を「戻せ」の凄みだけで解決するとこめちゃくちゃカッコいいし、銃撃戦の二丁拳銃も凄いが、死体に弾撃ち込むババアを止また後にまさか自分がその死体と同じ運命辿るとは思わんかったろうに。シーツ越しにショットガンぶっ放す奥さん、あの構え方に『ミークス・カットオフ』のミシェル・ウィリアムズを思い出すし、貧しくとも流通から何から自分達で賄おうとする姿勢にチリのアジェンデの挫折を思い出す。お説教で皆の衆に裏切りが発生していることを悟らせる坊ちゃん賢すぎる。嫌な話のいい映画、新しい世界は未だ来ず。
炭鉱ストと他民族間の緊張の高まりから最終的に行き着く銃撃戦、とえらいことが起きているわけなんだけど、劇伴が極めて控えめな事が象徴しているように起こっている事態に対する語り口に独特の素っ気ない叙情がある

チミノみたいに1カットに対する欲があんまりない(正直ちょっとカット多くね?早すぎね?と思わないこともないのだけど)
マ

マの感想・評価

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終始音ズレして萎えたけど銃撃戦のキレが良かった。ブルーレイ出ないかな
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