ブラディ・サンデーの作品情報・感想・評価・動画配信

「ブラディ・サンデー」に投稿された感想・評価

1972年に北アイルランドで起こった血の日曜日事件を、その1日をドキュメンタリータッチで撮った非常に緊迫感のある映画。

最近ハマってる小説ショーンダフィシリーズの映像参考的に鑑賞。

平和裏にデモ行進を行いたい下院議員と、いかなる集会も違法だとする軍部の記者会見から始まり、両者の思惑が短いカットで積み重なって悲劇へと進んで行きます。


暴走した若者達の投石をきっかけに無差別殺戮が行われ、、倒れてる人を助けるために白旗を掲げながら走り寄った人さえも頭を撃ち抜かれる。悲鳴と大混乱の中で死者14人。
これによってIRAへの志願者が殺到し紛争は泥沼化。

エンドロールとともに流れるのはU2のSunday bloody Sunday。

これしかない選曲にぶち抜かれます。
デモ隊の無抵抗の民衆を、英軍が銃撃。14人が死亡。

現場の判断が横行し、行手をふさがれることによる苛立ちが、銃撃を正当化。

最悪な事件だけど、自分の感覚を根拠に暴挙に出る人間は、どこにでもいる。だから、恐ろしい。
「ボグサイドの虐殺」。北アイルランド問題について学ばなければならない。
グリーングラスの新作が配信されるので、改めて観賞。
何度観ても、緊迫感が凄く映像にのめり込んでしまう。

北アイルランド問題について、勉強したくなった。
yuum

yuumの感想・評価

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北アイルランドの『血の日曜日』をテーマにした限りなくドキュメンタリーに近い映画。軍による市民への無差別暴力あわや殺戮、今の香港の状況と重なって、、映画が終わった後に心が疲弊したまま、チママンダ・アディーチェが警鐘したシングル・ストーリーの危険性について思い返した。「一つの物語」すなわちマジョリティにとってのみ都合の良いお話をそっくり信じ込む批判精神の欠如ほど恐ろしいものはない。だから権力側にとって都合の良い物語を無条件で受け入れないために、逆に言うと、今まで闇へと葬られてきた小さき声を拾うために私が取れる最低限のアクションはこうして映画を見たり本を読んで、歴史を出来る限りあらゆる立場の人の視点から学び直すことなのだろう。黒いマーカーで塗り潰された「負の歴史」は、大抵目を瞑りたくなるような惨い現実ばかりだけど…それでも目を背けず事実を受け止めたいと願うのは、歴史を冒涜したくないのと、未来を変えることをまだ諦めたくないから。肉体はいつか滅んでも、一度命を宿した精神はこの世から消え去らず、時代を超えて人の心に火を灯す力があるのは、芸術も社会変革も同じであるのだと気付かされた作品だった。
半兵衛

半兵衛の感想・評価

4.4
『血の日曜日事件』は歴史が好きだったくせに不勉強で、「ゴルゴ13」や「マスターキートン」で取り上げられた際に何となく知った程度であった。

しかしこの映画を見て事件の重大さに衝撃を覚え、21世紀になってもそれが尾を引いている理由を理解した。そして映画はデモに参加する北アイルランド市民たちとデモ鎮圧に参加したイギリス軍の行動を冷徹な視線のまま平行して描くことで、話し合う隙間がどんどん拡大してお互いの行動が一方的になり、その差異が埋まらないまま事件が起こる姿を生々しく見ている人に突きつける。容赦なく市民を殺害するイギリス軍、パニックになる市民…こんなに背筋が凍る瞬間を味わえる映画はなかなか無い。

同時に一方的に射撃してデモに参加した一般市民を殺害したくせに、体面を取り繕い死体に爆弾を入れたりして「テロ」扱いにしてしまうイギリス軍の行為に人間の醜さというものを突きつけられて戦慄した。

奇しくも先日アメリカの議会にトランプ支持者のデモが侵入し、数人が射殺されるという似たような事件が起きただけにもっといろんな人に見てもらいたい作品。
janrobot21

janrobot21の感想・評価

3.7
ポール・グリーングラス監督の北アイルランド、血の日曜日事件を描いた映画。

今のグリーングラスのスタイルを決定づけた作品です。
グリーングラスは実際に起きた事件をドキュメンタリー風に撮った作品をいくつも残しており、アクション演出は細かいカット割りでスピード感を出します。

この作品も実際に起きた軍による非武装市民への虐殺をドキュメンタリー風に撮影しており、緊張感が伝わります。
ドキュメンタリーを見てるような気持ちになる。
武装した権力側の暴走と暴力。


血の日曜日事件はU2の曲でしか知らなかったので良い機会になりました。
「いつまでこの歌を歌えばいいのか」にまた重みが増した。
orangeloop

orangeloopの感想・評価

3.2
「Bloody Sunday」

曇り空の北アイルランド 
平和と人権の行進

警察はデリー市民の騒ぎを抑え切れない
死傷者が兵士から出たことで
示しをつけるために武力行使に出た
行進に装甲車を走らせる

続々と集まる市民の間を縫うように映すカメラワーク
加熱する危険な空気が伝わってくる
ヒリヒリするような状態に一触即発
熱気ムンムンで刺激的
フーリガンの押さえられない行動で
事態は最悪な方向へ
プロテスタント・カトリックの宗派の深い溝
イギリス政府による干渉
無差別攻撃は惨い
いくら投石をしても変わらない
憎しみからは何も発しない
でも何か行動しなくては…
mtmt

mtmtの感想・評価

3.8
1972年の北アイルランド・ロンドンデリー。英陸軍パラシュート部隊によりデモ中の非武装市民14人が殺害された「血の日曜日事件」を描いた作品。プロテスタントとカトリック双方からの描写は丁寧で、かなり中立的な作りだと思う。そして始まる虐殺シーンは言葉を失った。エンドロールの”Sunday Bloody Sunday “が心に響く。
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