私は死にたくないの作品情報・感想・評価

「私は死にたくない」に投稿された感想・評価

記録。
偽造された証拠と悪意に満ちた偏向報道による印象操作。彼女は司法に殺された。

実在した元死刑囚バーバラ・グレアム。
女優と見紛うほどの美貌と若さを誇る彼女が、殺人事件の容疑者として逮捕され、ガス室での死刑執行により僅か31歳の若さで逝去するまでの生涯を描く社会派ドラマ。

容疑者は一貫して無罪を主張、犯行を裏付ける物証もないままに仕立て上げられた有罪。本作は冤罪の見地から、司法制度の歪や行き過ぎたメディアがもたらす悪影響を痛烈に批判する作品だ。

モノクロの映像に、全編に渡って流れるモダン・ジャズの劇伴。
現代の目線では粋で洒落た質感に映るかもしれないが、途轍もない陰惨さと強烈なメッセージに満ちている。
軽快なジャズのビートはそれらをマイルドに包み込むオブラート、或いはスイカに振る塩のように際立たせるスパイスだ。

バーバラを演じたスーザン・ヘイワードの迫真というより他ない名演は、公開から半世紀以上経った今も色褪せることはなく、波乱の生涯を生きた女性を、凛とした力強さと凄みをもって完璧に表現。
恐らく本人が実際に感じたであろう恐怖や怒り、僅かながらの希望と、それが何度も裏切られる絶望が、ありありと伝わってきて胸が苦しくなる。これはアカデミー主演女優賞も納得。

恐るべき事実に基づきつつ、分かりやすい映画的娯楽性を共存させた社会派ドラマの傑作。司法が正しくある事、新たな冤罪による死刑執行が生まれない事を祈ってやまない。
【スーザン・ヘイワード、一世一代の大役】

実在の死刑囚バーバラ・グレアムの半生を描いた『私は死にたくない』。劇中では完全に冤罪として描かれているが、かなりフィクションの部分もあるそうな。

この作品も随分長い間、ソフト化されなかったけど去年やっとディスクが出た作品。とはいえ僕は昔BSでやっていたのを録画してたので手元にはあった。

監督はロバート・ワイズ。主演は本作でアカデミー賞を獲得したスーザン・ヘイワード。

受賞のあまりの嬉しさに「私はこのまま死んでしまいたい」と言ったというけど、こういうウィットっていいなぁと思う。

札付きの女だったバーバラ・グレアム(演:スーザン・ヘイワード)は、夫が家を飛び出してしまい、生活費を工面しようと昔のワル仲間のところへ訪れる。

そこが運命の分かれ道で、実は男たちはある未亡人の強盗殺人事件を起こしていて、たまたま尾行していた警察によって一緒にいた彼女も逮捕される。

無実を主張するバーバラだったが、犯行当時のアリバイを証明するものは何もなく、焦った彼女は同じ留置場にいた女囚からアリバイを捏造してあげるとの提案にのっかってしまい……。

内容は重苦しいが、BGMのジャズにのせて、ワイズ監督によるシャープな語り口で、ストーリーがサクサク進む感じを受ける。

そんでもってクライマックスでガスによる処刑シーンをじっくりと描写するなど、メリハリの効いた演出になっている。

それにしても脇を演じるのが、サイモン・オークランドとセオドア・バイケルの二人というのは何とも渋すぎるキャスティングではないかと思う。

個人的にはバイケルによる見せ場をもう少し描いた方が、ラストの主人公の絶望がもっと際立つような気がした。

■映画 DATA==========================
監督:ロバート・ワイズ
脚本:ウォルター・ウェンジャー
製作:ネルドン・ギディング/ドン・マンキーウィッツ
音楽:ジョニー・マンデル
撮影:ライオネル・リンドン
公開:1958年11月18日(米)/1959年3月3日(日)
直球過ぎるタイトル(笑)
冤罪で死刑判決を下された女性の運命や如何に!?的な作品で、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を思い出した。
主人公に関しては、冤罪差し引いても、割とろくでもない人間だったからか、あんまり同情は出来んかったな。真っ当に生きればこんな事にはならなかったのにね。
たく

たくの感想・評価

3.8
余罪を繰り返してきた不良女が殺人の濡れぎぬを着せられ裁判にかけられていく話で、実話が基になってる。何も情報を入れずに観たので、刑が執行されるのか猶予されるのかギリギリ最後まで引っ張る緊迫の展開に完全に引き込まれた。刻一刻と迫る執行時間と執行延期を告げる黒電話のベルが繰り返され、その間にガス室を準備する様子をじっくりと見せていくのが怖かったね。見物人がわんさか集まってくるのも不気味だった。
スーザン・ヘイワードのいかにも育ちの悪い感じが上手くて、肝の据わった女臭い迫力がすごい。あと独房の中にレコードプレーヤーがあるのにびっくりしたのと、BGMがずっとジャズ音楽だったのが終盤でちょっとだけショパンのノクターンが流れたのが印象的。

監督は「ウエスト・サイド物語」「サウンド・オブ・ミュージック」のロバート・ワイズ。原題は"I Want to Live!"(私は生きたい!)で、言ってることは同じだけど邦題の方がしっくりくると思った。
まこと

まことの感想・評価

3.5
後味の極めて悪い映画だった

濡れ衣というものは、濡れているがゆえに振り解こうにも極めて振り解きにくい

生への渇望すらも自ら諦めたくなるほど、ハメられるということの残酷さと非情さ

またこれが実話というもんだから驚愕だ
うわ...これは思ってたより強烈。
胸糞悪いし怖い映画やった💦

まず思い浮かぶのは
ヘイワードの演技とジャズ🤤
さすがの演技でのめり込んでしまう。
あとジャズがめちゃくちゃかっこいい。

これ実話なのか〜...。
死刑宣告された時のシーンと
子供と遊ぶシーンが印象的でした。
あとジャズと。笑

‪実話を元にした冤罪事件。主人公の女性が辿る悲惨な運命にスポットライトを当てていく。誰からも信じられず裏切られる主人公。犯人とする為に警察が取る手法がえげつない。強がる主人公が子供の前だけで見せる母の顔、そのギャップがあまりに切ない😢全編に流れるジャズも印象的。‬
ゆき

ゆきの感想・評価

3.6
スーザンの女として、母としての表情が秀逸でした。
又、冤罪であるにも関わらず、最後まで自分を捨てずに強がる姿にも悲哀を感じずにはいられない。
この時代、他にもこんなことがあったのだろうと想像するだけで怖くなる。
ジャズ×スーザンヘイワード

緊張感は感じなかった
殺人容疑で死刑宣告を受けた主人公
冤罪なのか?真実は?
最大の注目点は処刑されてしまうのか否か
Makiko

Makikoの感想・評価

3.6
スーザン・ヘイワードの代表作。
初っ端からカメラアングルが不穏。ジャズのミスマッチ感で嫌な気分になるのも演出の一部か。
後半のガス室の描写をはじめ、全編リアリズムで攻めてくるので疲れた。
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