サイレント・ランニングの作品情報・感想・評価・動画配信

「サイレント・ランニング」に投稿された感想・評価

時代性の強い説教が何よりも先にあって、それに加えて監督が特撮監督として関わった『2001年〜』の時に出来なかった特殊効果をやりたいという欲があって、それらに設定と物語がギリくっ付いているような映画。

なんの元ネタになったか…とかくらいにしか今となっては語るところが無さそう。
当時「2001年〜」をみて宇宙モノを撮りたいと思っていた監督たちの多くの企画は、この映画の大コケによってその多くが立ち消えとなったという意味で重要でもある。

ブルース・ダーンの顔の撮り方とか格闘シーンとかに全然やる気がない感じがするあたり、序盤に台詞で語るテーマと特撮以外はどうでもよかったんだろうなと…。

ダグラス・トランブルが『2001年宇宙の旅』のとき25歳っていうのが一番ビックリだよね。もはやこの映画関係ないけども。
なんとも切ないストーリー。
後の様々な映画に影響を与えたというのも納得できる。

手術のシーンとポーカーのシーンがお気に入りです。

最新の技術でリメイクしてほしい作品
ぬまち

ぬまちの感想・評価

4.5
ラピュタの元ネタとして名高い作品。

主人公が超過激なエコテロリストで共感できないところではあるが、ミニチュア好きとしては精巧な宇宙船のミニチュアを眺めているだけで多幸感に包まれる。

ジョーン・バエズの歌が被さるラストシーンが切ない(まんまラピュタだったけど)。火の鳥とか手塚治虫の短編SFにありそうな、何とも言えない余韻を残した幕切れが最高だ。
植物が絶滅した地球。僅かな種を宇宙のコロニーへ持って行き植物再生計画実行中だが、地球から連絡が入り乗組員は地球へ帰還して計画は中止、全てのコロニーを爆破せよ。爆破しようとする3人の乗組員と植物を守る植物学者の戦い。

最近のタランティーノ映画の常連、若き日のブルースダーンが主演。R2-D2よりも小型のロボットが出てきた。昔、ケニー君ってスケボーに乗った下半身のない少年がいたけど、ロボットの中にはベトナム戦争で負傷して下半身がない俳優さん達が入って熱演、リアルな動きをしてました。

地上より遥か上空でロボットが植物を育てる設定では『ウォーリー』の監督が参考にしたって言っていたけど『ラピュタ』も参考にしたのかなと思ったりしました。
エレナ

エレナの感想・評価

3.7
植物に囲まれた自室で悩む様はナウシカのようだし、よちよち歩くドローンたちはさもR2-D2のよう。WALL・Eの前日譚と言われれば確かに…と思うし、宇宙空間でドローン相手に寂しくお話ししてるのは、月に囚われた男を思い出したりもする。最後のシーンはラピュタの元ネタらしい。

こんなにもたくさんの作品を思い出す映画は初めてかも。不思議な世界観とテンポだったけど、いろんなところに影響を与えているのね。


※ここからネタバレです↓------




仲間を殺してまで自然を守り抜いた俺は、何よりも自然が大切だったんだな。誰がどう思おうと、何を犠牲にしてでも。一心不乱に嘘を吐いて、事故に偽装して、でも心が痛まないわけでもなくて……🙁

罪悪感に押し潰されるのが人間らしい、という意見を見たが、それは確かにそうとして、そんなこと全くないサイコパス野郎を見過ぎたのか「そのまま逃げて都合の良いシナリオ一生懸命考えてタイミング見て地球戻ればよくね?」とか考えてしまった私を誰か殴ってください。

彼は自然を愛してるだけでそんなことしたくなかったんですよね。サイコパスじゃないよね。スミマセン。

しかし何にせよ、ヒューイとデューイがかわいすぎる。
うつむいたりキョロキョロしたり、トランプ綺麗に持ってたり、そわそわしたり心配したり、植物植えるのヘタだったり、いそいそお世話してたり…。こんなに表情豊かな機械いたら一人でもそりゃ癒やされるな。
ヒューイにポーカー負けて爆笑する主人公が印象的。
MNRTJM

MNRTJMの感想・評価

3.1
さすがにテンポ等古さ際立つが、ドロイドたちの可愛らしさ(当時の呼称はドローン?)とドームのデザインは最強。演出が平坦なのが残念。
初めて観たのは15年くらい前だったか。
初見の時は、地球で植物が育てられなくなったという未来社会において、宇宙船で植物を育てるというところに注目した様に思う。
そういった社会に対する啓発的なSF、というような。

再見し内容はあまり覚えてなかったなあと思いつつも、作品に対する印象が少し変わった。

まずは植物を守る為に宇宙船で育てるという計画が進んでいるという設定にありつつも、人々が植物(ひいては自然)に対して価値を感じていない、という視点。
植物を育てているドームを理由はよくわからんけど爆破して帰還せよ、という適当な命令や、植物を守ることに使命感を持つ主人公のローウェルに対する同僚達の冷ややかな目などからそれを感じる。

ちなみに、地球がどこに行っても気温が24度で、その為植物が育たないとのことなのだが(そういう環境で育つ植物はいくらでもあると思うが)、そのおかげで地球上では皆が平等になり仕事が全ての人に行き渡っているらしい。
この辺は共産圏を意識した当時のアメリカのSF感が感じられる。

同僚を殺害してまでドームを守ったローウェルは、その後誰も来ない宇宙空間を彷徨いつつロボットと生活を送る。
このロボットが愛らしくて、ポーカーを覚えたり仲間を悼んだりと人間味を備える様になる。
一方でローウェルは、同僚を殺した事に対しての自責の念が徐々に強まってくる。この殺害からの彷徨の展開において、ローウェルは自らの犯行を事故として擬装することに成功しているのだから中々酷い人である。
その結果あれほど心血を注いだ森に対する管理が疎かになり、森は段々と枯れてくる。本末転倒。
原因不明かと思われた森が枯れる原因は単なる日光の不足だったという、ど素人でも最初に考えそうなアホらしいオチがつくのだが、やがて彼をずっと捜索し続けてくれていた捜索隊との合流を前に、ローウェルは森の管理をロボットに任せて切り離し、自らは宇宙船を爆破し死を選ぶ。

人間が滅びロボットが自然を存続させるという、現代になってよりリアリティが出てきた展開の隠喩と言えなくもないが、それ以上に人間が「人間らしく生きること」をより濃く描きたかったのではないかと感じた。

捜索隊に発見されて人と人との間で再び生きることが出来るようになるローウェルは、そこで改めて自分の罪を認識したのではないか。そして死を選ぶことが、自らの人間味を保つ方法だったのではないか。
まあ、それまでの彼の描写は結構エゴイスティックにも見えるので、単に罪の重さに耐えきれなくなっただけにも見えるけど。

宇宙でひとりぼっち、という「オデッセイ」を先取りしたような作品だが、あっちの方がちゃんと植物育ててましたな。
なんにせよ、時間を経て作品への印象が変わるという面白い体験が出来ました。
宇宙のニューシネマって感じだな。

少なくとも宇宙モノで、こういうタイプを主人公に据えた作品は観たことなかったかも。
同僚たちに対する攻撃的な態度と、植物やロボットといる時の安らかな顔の差。
あのダグラス・トランブルが監督したSF映画。
宇宙でぼっちになる話で「オデッセイ」を思い出しました。
「オデッセイ」もめちゃくちゃ面白かったですが、個人的にはこっちの方がひねくれてて好み。
WestRiver

WestRiverの感想・評価

3.4
名作SF映画ランキング100選を鑑賞中。しばらくSF映画の感想が続きます。
第33位「サイレントランニング」
(http://makemyself.blog64.fc2.com/blog-entry-778.html)

地球全体が人工的に管理され、病気になる者が著しく減少したが、その代償として自然が失われた世界。食べ物も人工的な物。
そんな世界で、主人公は温室ドームで植物を育てる任務に就いていた。だが、ある日ドームごと爆破せよとの命令が下される。
激昂した主人公は、植物を守る為に仲間さえも殺してしまう......

環境問題提起型SF映画と言えます。自然と人間どちらを天秤にかけるか。高度に発展した社会は確かに便利ではありますが、味気なさを感じてしまいますよね。

主人公は自然を愛する素晴らしい人間に見えるのですが、時に感情的になりすぎて周りが見えなくなってしまうところがありますね。(結局仲間を殺してしまう)
それだけこの世界に激しい憤りを感じているのでしょう。

現実世界で言えばグレタ・トゥーンベリさんでしょうか。彼女からも怒りの表情を感じます。
あるいは最近プレイしたFF7の物語もそうでしたね。星の命を削って電気を供給する巨大企業に対して、立ち向かう話です。

でも、本作の主人公は、宇宙船で仲間殺してロボットたちとお喋りしながらひたすら植物を愛でる、ちょっと危ないタイプの人間でしたね。

人間怒らせたらどうなるかわかりません。
何事もバランスが大事だと言う事を感じさせる作品でした。妥協点を探っていく必要があります。

その他気になる点としては、宇宙船やロボットのデザインが特撮感溢れていて、何だか懐かしい気持ちになりました。
SWのR2-D2のようなデザインでしたね。
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