人間の絆の作品情報・感想・評価

「人間の絆」に投稿された感想・評価

lemmon

lemmonの感想・評価

4.0
腐れ縁。
ともまた違うか。


トラウマ、後ろめたさ、人より劣る。
普通の人とは違うものの考え方捉え方をしてきたであろう主人公だからこそ生まれる、悪女との付き合い方が面白い。
ローレンスハーヴェイのどこか薄幸そうな雰囲気がまたよかった😅。


簡単に「見捨てればいいじゃん」とか「馬鹿だなあ🥴」とかでは片付けられない人間の絆。
妙に暖かさも感じる本作の物語が、個人的に心に残り、好きだ。


デイヴィスの「痴人の愛」が大好きだが、ノヴァクも負けていない!
官能的な匂いがするノヴァクらしく、エロティックさをプラス。
ベッドでの告白シーン。いやー残酷だ😰。


ほっとけない魅力。
何だろう。
他の人には理解できない関係性ってある。
人間不思議だ。
Alex

Alexの感想・評価

3.8
この作品、つい最近までタイトルも出演者も分かりませんでした。かなりな昔。。学生の頃に(当時は昼も夜も洋画洋ドラマ番組が番組欄を席巻)な時代で、モノクロだったか、物語のラストが切なくて、薄っすらながらに忘れずに覚えていました。相手役の女優さんも可愛くて色っぽかったのも理由のひとつです。主演はローレンス・ハーベイ。早くに癌でお亡くなりになりました。娘さんも変わり者で賞金稼ぎとなりながら麻薬依存で若くに亡くなられています。相手役の女優さんを知ったのもネットのお陰でキム・ノヴァクさんでした。87歳で今だご健在です。この作品を見て梅毒という病名と恐ろしさを知りました。暗くてアンハッピーなゆえに強烈に心に残った映画でした。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.5
「人間の絆」

冒頭、美しいウェイトレス、パリで画家になる夢を諦めた男、ロンドンで医学の道に進む。学業、デート、些細な原因での喧嘩、友人のグリフィス、浮気者、忠告。今、愛に溺れ欲情に身を投げ出す人間のドラマが始まる…本作は1964年にケネス・ヒューズが演出した文芸ドラマで、モームの自伝的小説をブライアン・フォーブスが脚色し、撮影は「翼のリズム」のオズワルド・モリスが担当した本作は、シネマライブラリーからやっとの思いでDVD化されこの度、初鑑賞したが素晴らしかった。まず主演の「悪名高き女」から大ファンのキム・ノヴァクが最高である。



さて、物語は医者を志す青年が、カフェのウェイトレスに一目惚れする。だが、彼女は浮気性で男を弄ぶ…。彼をさんざん翻弄したあげく、他に男を作って彼の前から消える。再び現われたと思いきや、なんと彼女は捨てられた男の子供を宿す。彼は彼女を受け入れるが、彼女は子供を捨てて出奔する。そして、また出会った際に彼女は売春婦となって彼の腕の中で……。


本作は冒頭に大草原で子供たちがサッカーをしている描写から始まる。1人の少年が仲間に入れてとその少年たちに言う。そうすると名前はと聞かれフィリップと答える。そこで色々と言われ押し倒される。彼はこの子たちにある理由から虐められる。カットが変わりオープニングが始まり、そこには様々な彫刻等が写し出される。

物語は大人になったフィリップが画家の先生に自分の描いた絵をダメ出しされている場面から始まる。彼はひらめきも独創性もなく、パリに来て2年も経つが全く理想の芸術家にはなれない。そしてイーストロンドンで彼は医学の勉強をする。彼は医学仲間の青年らと、とあるカフェテリアに行きコーヒーを飲むが、そこで働いている1人の女性に一目惚れする。

続いて、学校での実験の勉強をするフィリップ、あの一目惚れした美しい女性がいるカフェに1人で行き、彼女をスケッチする。彼はお勘定といい、彼女を呼び会話する。そしてフィリップでは出ていく。そうすると彼女は暗い表情になる。続いて、学校の場面へと変わり、実験の風景が写し出される。フィリップは彼女を見たさんにカフェの外から覗き込む。そして彼女と目が合い、彼は中へと入って行き、いつも通りに席に座る。会話スタート。


そして木曜日にビクトリア駅で待ち合わせし、食事をする約束をする。カメラは駅の待ち合わせ室へ変わる。そこには2人の姿がある。そしてレストランに行き、食事をする。彼女の名前はミルドレッド。2人は楽しそうに食事をし別れる。続いて、医学学校のへと変わる。そして2人は馬車の中で接吻してこのような関係が続き、何度かデート等をする。

ところが、彼女は他の男と馬車に乗って行ってしまう(その時フィリップは突き飛ばされるその男に)。そして、月日は経ち、街のバーで偶然再会するミルドレッドに彼は目を向けるが、彼女から去っていこうとする。だが、彼女は彼に声をかけ、あんなことまだ気にしているのと答え、路上で熱いキスをする。彼は僕の事を好きかと彼女に聞くが、彼女は少しばかり濁そうとする。そして一旦2人は別れる。

続いて、フィリップが宝石屋でダイヤモンドを見ている描写へと変わる。そして彼は自分で決めたそのダイヤを購入する。続いて、ミルドレッドと花火が打ち上がる夜空の下のベンチに座り会話を楽しむフィリップ。彼女はあなたの部屋に行っても良いと聞く。彼は喜んでと言う2人は腕を組みながら彼の自宅へと行く。

そして自宅で彼は先ほど購入した宝石を彼女の指にはめて僕の愛の証だと答える。そこで彼女と熱い接吻をし、気持ちが高ぶる2人、2人は裸になりベッドで愛し合う。ところが彼女はフィリップに対して残酷な告白をする。それは実は私は結婚するのと言う。彼はそれに驚きベッドから立ち上がり服を着て、相手は誰なんだと聞く。彼女は経緯を話す。

そして彼女は指輪を置いてその場を去っていく…と簡単に説明するとこんな感じで、ノヴァクの健康的な肉体と無邪気な笑顔が素晴らしいのと同時に魔性の女を見事に演じていておっかなくも感じる。



いゃ〜ノヴァク演じるミルドレッドが魔性の女すぎて怖すぎる。こんな女が世の中にいるんだよなぁと思わされつつも、こんなに一途に愛してしまう間抜けな男もこの世の中にはいるんだよなぁと思わされて非常に怖いものだ。一昔前にAKB関連のアイドルの女の子が総選挙か何かでファンの目の前で私、実は結婚するんですと言って大顰蹙を買った事例があったが、まさにこの映画はそんな感じである。美人局か何かは知らないが、男がプロポーズして、指輪を受け取っているにもかかわらず、実は私結婚するのと言う。あの総選挙の出来事が重なってしまうし、走馬灯のように蘇った。

こんなことありえないよな、ファンが投票で1位にしたいからお金かけて応援してるのに、実は好きな人ができて結婚するって言って引退するなんて最低だし、キャバクラとかで言い換えるなら今月は私の誕生日だからドンペリたくさん入れてねってお客さんに言って、その客さんがたくさんドンペリを入れた後に、でもね実は私今日結婚することが決まったのって言われるのと同じで本当に地獄である。

ファムファタールと言うのはこういうものなのだろうか…。

あの翻弄されまくったフィリップがラスト、ミルドレッドに対しての愛を捧げるシークエンスがタイトルの人間の絆と言うものにつながるのだろうきっと。この映画を見ているとミルドレッドの態度に対してむかっ腹が立っていたが、あー言うラストを見せられてしまうとどうにも同情してしまうというか心が揺らいでしまう。


あの劇場で舞台を見ているときの望遠鏡で周りを見ながら観客に静かにしなさいとジェスチャーされるシーンが非常に印象的に残る。
Filmomo

Filmomoの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

①サマセット・モームの長編小説のうち、青年に成長してからの主人公フィリップのストーリーに絞り映画化しているが、冒頭の子供の頃足の不具合のためにいじめられた場面がずっと印象に残る。この短い場面があるだけで、主人公のそれまでの半生がどのようなものであったかを深く想像させる見事な導入部分だ。つまり、モームの原作の前半を映画はたったこれだけのシーンに集約して「絵」で説明を終わらせているのである。②ローレンス・ハーヴェイという掴みどころのない俳優がその持ち味を活かされている。物静かな喋り口、キム・ノヴァクが劇中で言うとおりの「退屈な男」。等身大で、スーパースターではない、誰もがなれるローレンス・ハーヴェイであるからこそ、観客は共感できる。一方ファム・ファタールのキム・ノヴァクは徹底的にハーヴェイを悩ませ、翻弄し、苦しませる。そしてその行動が自分自身をもどん底へ向かわせ悲惨な死を遂げることになる。退屈な男が奔放な悪女に翻弄されるが、濃密で一生忘れ得ない時間を過ごす。彼女と出会わなければこのような深い人生経験をすることはなかった。退屈な人生を否定はしないが、翻弄された年月も否定すべきものではない。③この映画も「走り来る人々」と同様「それでも人生は続く」。モームは「人生に意味はない。いわば人生とはペルシャ絨毯のようなものだ。絨毯の刺繍のように、おのがめいめい、それぞれに自分の人生を紡いでいけばよいのだ。それぞれの人生は、だから、紡ぎ上がった時点で各人各様の様々な模様になる。人生には使命や意味、そして意義はない。それでいいのだ。」と書いている。