ひとり狼の作品情報・感想・評価

「ひとり狼」に投稿された感想・評価

長門勇演じる義理に篤いヤクザに男泣き。
感情を殺した雷蔵が閉じ込める悲しい過去。
長門勇の気負いのない語り口に比べると、大仰な劇伴&ライゾーの今夜も卒塔婆がなんちゃら~(+武家のお嬢様とは思えない小川真由美の泣き方)のたびに笑っちゃうものの、生きざまを見せつけ身分差別の鬱屈を爆発させる死の舞の果てのくさい決め台詞にイエス!卒塔婆!となっていた
瞼の母と沓掛時次郎を合わせたような話
長谷川伸的世界ですがちょっとクサいです
話もダレがちです
ラストの必死の立ち回りが無ければ凡作になっていたかもしれません
ただシェーンっぽかったりもします
珍しいところでは渡世人の作法を説明するところがあります
mitakosama

mitakosamaの感想・評価

3.4
スカパーにて。
雷蔵主演の股旅物だが、面白いのがストーリーテラーとして長門勇演じる股旅の存在。ニヒルで寡黙な雷蔵演じる伊三蔵と、同じく仁義に厚い孫八(長門)の対比が他に無い語り口でユニークだね。

一匹狼で腕のたつ股旅の伊三蔵。“人斬り”の異名もある。
たまたま旅先で一緒になった孫八は興味を覚える。

さらに股旅に成りたての元百姓が孫八に育てられる展開。孫八が教えるやくざの仁義の作法がなかなか面白い。

で、ひとり狼の過去の秘密へ。実は元郷士の奉公人だったが、家の娘を孕ませた原因でやくざになったとのこと。
そんな中、地元の抗争で伊三蔵と孫八は別々の助っ人として敵同士に。


長門勇の味のある演技が花を添えて、物語に深みを与えてる。
しかし、伊三蔵が方々で女を泣かしている設定いるかね?女を信用しなくなって手篭めにしてるとか…
眠狂四郎のキャラには合ってるけど、この映画にその要素は要らないとおもうんだよね。お陰で長門の孫八に比べ、雷蔵の伊三蔵の魅力が半減したな。
市川雷蔵。

大映では、長谷川一夫の跡、勝新太郎とともに「カツライス」と言われ、人気を二分した。
勝とは同い年ですが、わずか37歳で亡くなる。

この作品、股旅もので
「人斬り伊三蔵」と言われる侠客。

孫八と、あるヤクザの一家で一緒になり、孫八に引っ付いてきた駆け出しの半次に、ヤクザの本質を説く。

ある出入りの助っ人に、因縁深い町に訪れる。

そこで、怪我した子供を手当して。
迎えに来た母親を見て、愕然とする。

伊三蔵が、どうして侠客になったのかが・・。

市川雷蔵のヤクザは、強さを感じるが、同時に哀愁も感じます。

強さでは、用心棒を一撃で切るところは、凄い迫力です。

弱さは、名乗ることの許されない息子に話しかけるシーンの悲哀に満ちた表情。

とにかく、市川雷蔵の魅力満載の作品です。

あと、孫八役の長門勇もイイ仕事してます。
典型的な身分の差が障壁となるメロドラマ。
こんなに必死で人間的な市川雷蔵は初めて見た。
前半は見せ場なく若干退屈だが、ラストの雪の中、初めて会う息子の前で見せる立ち回りは号泣必至‼
大映にしては女優もカワイイし小池朝雄の憎たらしさも最高であった。
青二歳

青二歳の感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

大映レコード…あぁ大映末期を感じさせるオープニング。雷蔵もやや浮腫み気味で病み上がりかと思うと切ない…でも雷蔵の殺陣はやっぱり締まりますねえ。
あと雷蔵の食事シーンがあってなんだか貴重。緊張してるっぽいやや不自然な食べ方が妙にかわいい(結局雷蔵なら何でも萌えるんか自分)。

長門勇が語る市川雷蔵の渡世人の物語。どこの貸元(ヤクザの上の地位)からも助っ人に頼まれるとは凄腕ですね。実は元々堅気ということで過去のシーンがあるのだけど、その純真さと今の落差が印象的。“関の弥太っぺ”の錦ちゃんのような中々の演じ分けです。お坊っちゃまも演じられる品の良さがありますから、渡世人とは振り幅の大きい健気な奉公人もしっくりきます。その前身からも、この無頼の徒は“眠狂四郎”のような超然とした人物ではなく、自棄っぱちな哀しみを抱えていることが理解されます。その点で分かりやすいシンプルなキャラクターなのですが、俠気ではなく金のために助っ人業をこなす冷淡さがこれまたカッコよいので、単純化するには惜しいたいへん魅力的な人物に仕上がっています。

渡世人もの特に股旅ものでたまに見かける口上の練習。いつ誰がやってもかわいい練習風景(でもこれをトチると悪くすると袋叩き。まず泊めてもらえない。だからとても大切らしい)だけど、長門勇がやるとなおかわいい。またこの長門勇の軽やかさが後半のシリアスに至って効いてくるんだ。
シンプルながら池広と雷蔵の魅力が詰まっている。
鬼頭を交差して切り捨てるシーンの呼吸の素晴らしさ!
語り部の長門勇もグッと来る。
シンプルな渡世ものも、池広監督と雷蔵様にかかれば、哀愁たっぷり、様式美溢れるハードボイルドになる
Denkishino

Denkishinoの感想・評価

4.2
純粋にカッコいい雷蔵。股旅ものでは秀作だと思います。 ストーリーはそれほど深いものとは言えませんが、雷蔵の役柄と、対極にある長門勇の役柄が、とても映画に深みを与えます。ただ、台詞回しが「二本差しのすることかい!」「瞳に映る卒塔婆が増える」など時代劇慣れしていないと解りづらい面がありそうです。歌舞伎同様、そういう言葉は観る側がわかってて当然。ということですね。殺陣もカッコいい。流石、眠狂四郎シリーズも手掛ける監督。アップの多い演出に迫力を感じます。
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