どれぐらい真剣に作ろうとしたのか分からないところがすごい.メディアはメッセージであると言わんばかりに,内容に人称性を与えるのを避けている.それ故に写る人物が患者か否か,よく観察しないと分からない.
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患者の一人が「こんな環境にいたらいつまでも治らない」「刑務所に戻してくれ」みたいなことを自分の言葉で必死に訴えた場面の直後に、医師が「偏執症だ」「おおよそ論理的だけど前提が間違ってる」と本人のいない…
>>続きを読むあまりにも観たくて自主字幕。チチカットとはマサチューセッツの先住民ワンパノアグ族の暮らしていたタウント川周辺の地名らしい。施設職員のルーティンワーク。麻痺する感覚では患者の本質を見つめることは難しい…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
精神異常犯罪者の矯正施設の中の人々を描いたフレデリックワイズマンのドキュメンタリー。
語りや解説等なく、映像だけで構成されている。
始めと終わりの陽気な歌に打って変わって途中もはやどこを目を向けたら…
女子児童に性的暴行を加えた男に対してカウンセラーの詰め寄り方がよくあるサスペンスの形式的な尋問の流れとは違って「被害者(11歳)の女の子の見た目は年相応だったのか、大人びてたのか」だとか「1日にする…
>>続きを読む数年前に某大学が主催したフレデリック・ワイズマンの特集上映で見ました。
他に見た3本の作品にはいたく感心したものの、この作品だけ異質で違和感を感じた記憶があります。
なんというか、どこに視点をお…
ドキュメンタリーの一つの時代的な型を作ったのではないかと思う。中立をとり、さらに、中立をとれば被写体は嘘をつき、制作側は何も言うことができないのだとしたら、さらにそこから被写体と共に作り上げていくよ…
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