「結局、人生はひとりぼっちだ。」
小津監督の遺作。
やっぱりいい。
何だろう、本当に文句なくいい。
私が産まれるずっと前の日本。
なのに古き良き日本という言葉が浮かび、ノスタルジーにやられる。…
小津安二郎は日常の幸福と時々見える絶望を作る塩梅が上手い。特に登場人物一人一人の表情。
あの軍艦マーチのシーンがとても印象的で自分も家でやってしまった。戦争では負けたはず。楽しく踊る若い男とどこか…
秋刀魚どうしたの巻
小津印の人情劇場
今観ると価値観がTHE昭和な、昔言葉がクセになるような時代をかなり意識させられるお話ではありますが、古き良き昭和の雰囲気も相まって見入ってしまいました
笠智衆…
(旧友2人に嘘をかつがれて)「いやあ、ちょいと慌てたよ。」
嫁に行ってしまう娘を、送り出す父の話。
小津作品は棒読みの役者が多いけど、笠智衆さんは特に際立つ。でも本作は岩下志麻さんの美貌に見惚れて…
小津の静寂と日本の雰囲気はいつまでも漂う。
やはり何がこれを作るのかと言われると小津の独特な単一ショットの切り替えしと、その世界観を作り上げたローアングルからの広いショットであろう。
これは映画…
それについては「語らない」という経路を通してしか、語り得ないことがある。小津安二郎の作品を観るたびに、心と世界とが対峙したときに現れる、その境界線上に立つ人間の姿勢の美しさを僕は思うことになる。
…
建物の内装が和風でも洋風でも全部素敵。小物類のセットも隅々までオシャレ。昔の家具とか電化製品とか服装とか見られて楽しい。色が綺麗。画面がずっと美しい。
正直登場人物全員嫌いだ。別に悪人ばかり出てくる…
主人公はお嫁に行く路子ではなく、
1人残される
(実際には次男の和夫がいるのだが)
父・周平である。
それにより、周平と旧友の会話のシーンが
多い。
私は監督の描く女子トークが好きなので、
そこが…
小津作品では使い古されたテーマのようで、でも毎度新しい何かがあるなあと。
中学時代の教師、ひょうたんと呼ばれていた人の貧しさとか娘との関係が、本作では「こうなりたくない」という物語を進める原動力の…
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