『密航0ライン』同様、文屋の長門裕之を狂言回しに活用した清順流ノワール。
長門をはじめ芦田伸介、吉行和子、山岡久乃…、あまり好きな俳優群ではないが、演出の力で全員が魅力的に見える。
短いランニングタ…
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実質吉行少女が主役だろう。長門記者は狂言まわし。前半は少女と記者の元気いっぱいな父親さがし探偵物語。後半は一家での引っ越し先の山手犯罪スモールタウンを舞台にして。少女のどこか変貌した父への暗い疑念が…
>>続きを読む作品は凡庸だが当時の東京、横浜の風景が非常に興味深く、小田急SE車の走行シーンや金太郎塗装と赤帯が混在する都電、かごを背負ったくず拾いやクリーニング店のオート三輪などを見ることができる。ラストの建物…
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香港出張から帰った芦田伸介が不可解な蒸発をする。事件の背後には密輸組織と新興宗教が…
清順スタイルを求める向きには肩透かしかも。でもオレは好き。
千代侑子と日活悪女の華・楠侑子のダブル侑子大フィーチ…
暗転からのオーバーラップ回想や電話での会話シーンの無駄な高速カットバックなど多少は変わったことやってるが、こういうサスペンスをきっちり撮るのも鈴木清順。“正直者が馬鹿を見る”と思い知り、定年過ぎて初…
>>続きを読む鈴木清順の社会派サスペンス。企画・水の江滝子、原作は菊村到の週刊読売連載小説、助監督は武田一成。白黒 日活スコープ。
「誰もが持っているけものが眠りから覚める」香港から帰国して失踪した会社重役・芦田…
ブルー・クリッパー号で2年ぶりに日本に帰国した植木順平(芦田伸介)は検疫を通過し、家族の待つ日本に降り立つのを楽しみにしていた。停留する大型旅客船の元に急行する自動車の対比。家族だけでなく、娘の啓…
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香港から帰国した父親が
何の前触れもなく失踪してしまった…
恋人ケイコから相談を受けた新聞記者・正太郎は
彼女の父親の消息を辿ると
会社を既に退職し退職金三百万円も受け取っていた事が判明する。
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