さらば、わが愛 覇王別姫の作品情報・感想・評価

さらば、わが愛 覇王別姫1993年製作の映画)

霸王别姬/Farewell My Concubine

製作国:

上映時間:172分

ジャンル:

4.1

「さらば、わが愛 覇王別姫」に投稿された感想・評価

個人的なアジア映画史上最高傑作。京劇の舞台シーンも素晴らしい。約3時間すべてが完ぺき。※時代に翻弄される人々。※芸術家の苦悩と狂気。※複雑な三角関係。ラストは衝撃的。気合いを入れて見る映画。
みけ

みけの感想・評価

4.5
子どもの頃、両親が観ていたこの映画がずっと頭の片隅にあり、大人になってからようやく観賞した。結果、生涯忘れられない映画の一つになった。
レスリー・チャンがとにかく妖艶で美しかった。演ずることが生きていく全て、小楼だけが全てという彼に対して、小楼がそこまでの良い男に見えないのだが…。むしろコン・リーとの、憎しみや嫉妬だけには収まらない、小楼を愛する2人の複雑な関係が印象に残った。
当時の中国の歴史も理解できていれば、より面白さが増すに違いない。
meg

megの感想・評価

5.0
恐らくこの作品は私の人生に影響を及ぼすだろう。ただただその美しさに、ドラマティックさに、私は息を飲んで見入るしかなかった。序盤は京劇の美しさに、後半は引き裂かれる3人に涙を搾り取られっぱなしだった。中国の歴史と覇王別姫の物語と3人の関係が重層的に構成され、翻弄されるばかり。レスリー・チャンが本当に本当に美しくて、儚くて、寂しくて……そして孤独な魂は虞美人とともに死んだのだ。もっともっと多くの人に観られるべき作品。
wakio

wakioの感想・評価

4.5
「大作」という言葉がこれほど相応しい作品はありません。1900年代半ばの中国激動の歴史に翻弄された京劇役者とその妻を中心とした愛憎模様を、京劇「覇王別姫」と対比させながら繊細に描いています。
筆舌しがたい映像の美しさとストーリーの壮大さは圧巻。そして何よりも早世のスター、レスリー・チャン演じる蝶衣の中性的な美しさは圧倒的な存在感を放ちます。
本作は中国の近代史を調べながら見ると、より奥深さを感じることが出来ると思います。特に、文化大革命によりこれまで紡いできた京劇の文化的価値を一瞬にして踏みにじられる場面は胸に刺さります。
かなりボリュームのある作品で、鑑賞には時間と体力が少し必要ですが、一度は見ておくべき作品であると思います。名作です。
うま

うまの感想・評価

-
映画好きがみておくべきやつらしい。。

長くて長くてつらかったわ
nanamonta

nanamontaの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初から最後まで濃密な3時間。

項羽と虞美人を描いた京劇、覇王別姫。
京劇養成所で激しい折檻を受けながら子供時代を共に過ごす蝶衣(小豆子)と小楼(石頭)。
あまりの体罰に2人で逃げ出してしまうが、生で京劇を見て感激し、再び養成所へ戻り厳しい稽古に耐え、2人は京劇のトップスターになる。

項羽を演じる小楼と虞美人を演じる蝶衣(男)。蝶衣は小楼を兄として慕っていたが、蝶衣は虞美人を演じる中で現実と京劇の境をなくすかのように小楼を愛してしまう。
だが、小楼は女郎の菊仙を娶る。
蝶衣はもともと女郎の母親に捨てられて養成所に入っていて、女郎である菊仙を軽蔑し毛嫌いする。
そこからは、蝶衣→小楼、菊仙↔︎小楼という同性愛含む三角関係となる。

当然蝶衣は簡単に報われないのだが、3人諸共に戦争、文化大革命という時代に翻弄されていく。

後半、ますます互いの感情が激しく、そしてすれ違っていく。
菊仙はとうとう自殺して、、最後まで可哀想な人生でいたたまれなかった。

ラストシーンは京劇通りというのが見えていても最後まで引っ張られた。
とてつもない執念を感じる傑作。
子供時代があまりに過酷な稽古と折檻に苦しむ地獄の日々で、正視に耐えなかった。豪華絢爛と阿鼻叫喚が隣り合わせの濃厚大河メロドラマ。レスリーの爪先まで徹底した女形っぷりも素晴らしかったけど、少年期の小豆の儚い身体付きと妖気を孕んだ眼差しは、男に性を受けながら女として生きる運命を体現していた。石頭の汗を舐める仕草の婀娜っぽさよ。

砂糖漬けのサンザシ、枕の下の銅貨、背中合わせの化粧台、覇王の隈取り、赤い花嫁衣装、金魚の衝立。菊仙も蝶衣と真逆の強かな魅力を放っていたし、束の間母性が溶ける阿片断ちのシーンも良かった。小楼だけが何とも薄っぺらく筋の通ってない人物に見えたのが残念。それでも二人の女にとって彼が唯一人の男という皮肉。それだけで悲劇。「一年一日一分一秒離れたくない」が切なかった。
オォヤ

オォヤの感想・評価

4.0
砂糖漬けのサンザシとか煌びやかな舞台道具の赤がまぶしく美しい。つらく悲しく美しく、儚くて力強い。中国史学び直してからもう一度みたい。
ksm

ksmの感想・評価

4.0
とてつもないスケールの超大作!!
死ぬ前に見るといわれる走馬灯って、もしかしたら、この映画を見終えた時の感覚に近いんじゃないかな?
お金、地位や名声があったって、人生のなんの保証にもならない。時代は移り変わる。
歴史に翻弄されても尚、激しく熱い情熱がただひたすらにカッコよかった。

このレビューはネタバレを含みます

友人からオールタイムベストと勧められて鑑賞。国の興亡と個人の運命が同期してしまういかにも好きそうなやつ(アンダーグラウンドやクーリンチェ的な)とのことで、かなり期待して観たのだが、期待を上回ることはなかった…。

まず、冒頭の30分で布石が打たれ、残りの2時間半はその予告通りに転がっていく、という丁寧な話の進め方に疲れてしまう。いったんその真面目さが気になりだすと、ふつうはこの映画の魅力となる点ーーー日本の統治や内戦、文革後まで70年を射程に収めて世俗を撮る気概、戦争と芸術の関係というテーマ、革命を経て、ひとつの劇中劇が演じられるたびに違った響きをもつ仕掛けーーー等々が、歴史の教科書のような編纂のされ方で提示されている気がして没入が難しくなった。

とはいえ、とてつもない力作であることは疑いようもない上に、京劇を収めた画の強さ、革命前夜の夫婦たち、回想から始めるしたたかさ(主人公の自殺がほとんど自明のごとく脚本に織り込まれているので、その結末を否定しつつ始めるところに味がある)など、引きの強いディテールも多い。そして何よりもレスリー・チャンが最高…。
>|