90年代的プチブル生活、調律された家と画面、庇護欲全開の佐伯日菜子、加害と被害が交錯するヒリヒリ感等は良かったものの、フロイト的なリビドーが話を転がす車輪になっているのには少々うんざりした。
先日観…
静かな生活に潜む気持ち悪さ。性暴力シーンもそうだが、マーちゃんたちを家に置いていく両親にもキツいなと思った。キャラクターたちが皆少しズレている。おじさんが殴られた時点で新井から距離置くだろ普通。
文…
「男の暴力性や気持ち悪さ」という点ではこれまでの作品の扱うテーマは変わりありませんでしたが、大江健三郎原作ということもあり伊丹作品の中では異質な感じがしましたね。
大江健三郎の資本の高さを見せつけら…
【伊丹十三 全映画上映企画 ⑧】
本作は、伊丹作品としてはかなり異色に感じた。
大江健三郎の原作小説は未読。
割と原作に忠実なのかしら。
いつものエンターテイメント性あふれる伊丹テイストはなく、…
知的障害を持つが作曲の才能を持つ兄・イーヨーと彼を支えるしっかり者の妹・マーちゃん。
ほのぼのとした中に不穏さが漂う日常映画。この兄妹は互いにおじいちゃんおばあちゃんになるまで一緒に暮らしていそう…
このレビューはネタバレを含みます
両親が海外へ渡航する間、女子大生の妹マーちゃんは、知的障害を持つ兄イーヨーと弟オーちゃんと共に留守を預かることになる。絵本作家を目指すマーちゃんは、兄の音楽の才能を支えながら日々を過ごすが、父の旧知…
>>続きを読む伊丹十三監督の義兄、大江健三郎の小説が原作とのこと。大江健三郎の長男と、知的障害者である彼を支えてきた長女をモデルにした作品で、家族の絆が描かれていました。
ただ、映画としてはちょっと物足りなさを…