このレビューはネタバレを含みます
高級ホテルで年老いたドアマンは、制服と仕事に誇りを持っていたが、年齢を理由に清掃係へ配置転換させられる。制服は没収される。
地下トイレへ転換されると意識がもうろうとしていた。
制服とドアマンの仕事を…
制作会社の意向によって、つけ加えられた最後のエピソードは余計なものだ。作者の主人公に対する憐れみなどという言い方で、ぶち壊すべきではない(せめて、トイレで絶望してうずくまる主人公の、いまわの際の白日…
>>続きを読む職務そのものを失うことよりも、立派な制服が奪われたことに絶望し、物に執着する。嘆く様がなんとも人間臭い。剥ぎ取られるシーンの無情さと悲痛さ。事情を知らず、健気にボタンを縫い付けてくれる叔母の優しさす…
>>続きを読むドイツ表現主義ムルナウの作品。
ノスフェラトゥは表現主義の代表作と言われても全くピンと来なかったけどこれはちゃんと表現主義やってる。さらにいうならメリハリがあって、表現主義的な技巧が使われていない…
2025-68
仕事に誇りを持ったり、形からでも生活を形作ることが出来るのは恵まれているんだなと思わせてくれる
セリフないのに表情が豊かすぎるし、夢のシーンで大荷物を片手で持ち上げるシーンとか、…
ホテルのポーターの象徴である制服。制服のない彼はただの貧しい老人。サラリーマンだって、退職して名刺が使えなくなれば、相手にしてもらえない。清張の小説にも名刺と仕事をネタにしたミステリーがあった。ムル…
>>続きを読む すごい!
ムルナウの表現主義が突飛津した作品だ!
ホテルのドアマンとして勤めてきた初老の男が、その役を解雇され制服を脱がされ地下のトイレ掃除をやらされる。
制服を脱がされた彼が絶望し、必…
凄すぎる。コスタやヤンでさえもこれには及んでないと感じる。『素晴らしき放浪者』を超えてメロディアスな映画であり喜劇革命映画だ。付け加えられたエピローグ、普通なら主人公は小市民になり、没落した彼を陰で…
>>続きを読む今更見たがこれは噂に違わぬ傑作。
縮尺狂ってるのかと思うほど巨大なエミール・ヤニングスを襲う絶望の深さ。家でも脱ぐ場面が映されなかった制服が剥ぎ取られる瞬間の恐ろしさ。
狂気的なまでに落ち込むヤニン…