プリンセス・アンド・ウォリアーの作品情報・感想・評価

「プリンセス・アンド・ウォリアー」に投稿された感想・評価

McQ

McQの感想・評価

3.6
監督作を遡って鑑賞中。
かなり独特な残り香は感じるものの、この辺りから脱皮し始めたという感じに見えた。

「遠目から見ると美人」って言葉があるけど、フランカポテンテに関しては「どアップで見ると綺麗に見える」みたいな珍しいタイプの女優さんだと思う(めっちゃ失礼だけど遠目から見るとちょっとゴツめ、、)

その相方は、アイドルシンガーみたいな風貌で目の輝きが尋常ではない、、笑

前半の閉塞感と後半の解放感、、
行き先不明な展開はシュールながらもハイセンス。

病院の屋上でのワンシーンは息を呑むほど美しいビジュアルだった。

独特過ぎて好みは大幅に分かれそう。
2MO

2MOの感想・評価

4.4
うんざりするほど、ロマンティッシュ。
狂おしいほどに。病的なほどに。
孤独という名の病が見させる奇妙な幻想。

病者でなければ理解されることもないだろう、物語の持つ救済の力を。この悲しみを。とめどなく流れ落ちる涙の意味を。
それ以外、つまりこの悲しみの他には何もかも失った、意味を失っただだっ広いだけの世界で。鳥が空を自由に飛びまわるように、両手を広げて飛び込むロマンティッシュ。

未来だろうが、死だろうが。現実が幻になろうと、幻が現実になろうと構わない。暗いトンネルを抜けた先で、微笑みの横顔とまた出会える場所に導かれる運命ならば。

静かに穏やかに、ピアノの和音がリフレインする夢幻的な劇伴に情緒を預けて。
ただあなたの顔が浮かんでは消えるだろう、悲しみの果てへ。
pika

pikaの感想・評価

3.0
全体的にダラダラしていて130分は長いとは思うけど主題そのものが最後までイマイチよくわからないと言うか、ジャンル分けできない展開で先が読めない独特な雰囲気が結構面白い。
これはハッピーなのかバッドなのか、人によって変わってくるエンディングも良い、っつーかラストのセンス笑!
ダラダラ長いので人にオススメしにくいけど120分もかけてきてこのオチ!という衝撃を誰かと共有したい笑
雨の中ワーワーと子供のように泣きじゃくるフランカ・ポテンテとか中盤でもティクヴァの独特奇異なセンスがところどころ見え隠れしてるんだけどラストのシュールさはこの作品の中でも飛び抜けてギョッとした!笑

穴だらけだしそんなんでいいんかい!と気になったら負けみたいな乱雑な脚本がネタに見えて来るティクヴァ演出の破壊力!笑
ごくごく普通の男女が出会ってウンタラ〜なロマンスかと思いきや少しずつ「普通じゃない」男女のキャラクター性が見えてきて、「なぜかというとね実は…」という構成と世間知らずな主人公の設定がなるほど「マリアの受難」の監督だ、という地続きな感じがあり、この後に「ヘブン」へと続くフィルモグラフィーの流れも納得。
主題的に似たようなことを描きながらアプローチを変えて描いているところは興味深いが、毎度そんな意図や深みより「おいおい(^O^;)」っつーティクヴァ演出が一番楽しい笑
精神病棟が舞台だと「カッコーの巣の上で」を思い出して無駄にハラハラする笑
すね

すねの感想・評価

5.0
孤独なお姫様を救ってくれたのは…。

二人の出会いは交通事故。トラックの下敷きになったシシー(お姫様)をボド(戦士)が救ったことから始まる。

あの出会いにはドキドキした…。

セリフもかなりかっこいい。映像、音楽、内容全部好き!

この監督の作品はすごく好き。

漫才コンビ「千鳥」で言うとクセがすごい!なんと…まぁ…奇妙な映画だこと。

よくここまで広がるなぁ。

わたしはかなり好きだ~。すごく好きだ~。登場人物が魅力的~。

映像が美しい。話は後半グダグダするけど、そんなのどうでもいいくらい他が良すぎるからいい…!
seahawk

seahawkの感想・評価

3.1
なんだかゲームソフトの様なファンタジックなタイトルですが、
精神病院で生まれ育ち、そこで看護師として働く少女がある日交通事故に遭い、そこを偶然万引き帰りの悲しい過去を持った元兵士が通りかかり、彼女を救って・・・
というとんでもないお話。

ティクヴァって、狂気を描くのがほんとうまい。

レンタルショップではミステリーコーナーにあるが、ミステリーでもアクションでもラブストーリーでもないし、カテゴライズが難しい。

【2008年にSNSに投稿したレビューより】
はっきり言ってダルダルでつまらんけどティクヴァらしい奇妙な映画。演出やカメラワーク、特殊効果が地味にすごい!喉のやつとかどうなってんのかな。水路の上を走るモノレールが素敵だ。でも相当つまらん。あとパッケージ適当すぎ
「ランローララン」のトム・ティクヴァ監督作。余りに普通でない設定で、その設定がとても重要で、そこをお伝えしないと、多分本作の良さが全く伝わらないという、とてもレビューしにくい作品…(~_~;) つか、日本語力が足りないだけか…
大好きなだけに、とてもストレスを感じます。

簡単に言うと、フランカ・ポテンテ演じるシシという内向的な女性が事故にあって応急処置して命を助けてくれた男性(ベンノ・フユルマン演じる)ボドに運命を感じ、彼を探し出すも思わぬ事態に巻き込まれてしまうという話なんですが… 色々あって結構複雑なお話です。

主人公2人の出逢いのシーンが他に類を見ないほどユニークで印象的。

シシはそれまで、外界との接触もあまりなく、男性を意識したことなどもないような女の子で、事故に遭い、大型トラックの下で横たわりもうろうとした意識の中で彼女が初めて感じる男性の汗の匂いとか、体温とか、呼吸とか…
ボドは冷静にシシの喉にナイフで穴を開けてストローで血を吸い出し、呼吸出来るようにしてやるんですが、そのストローからぷつぷつと溢れ出すシシの血とか、それを吸い出しては吐き出すボドの口の中で感じているだろう血の味とか…
ひとつひとつの映像が実に繊細にその状況を表していて、魅入ってしまいます。この監督だからこそ後に「パフューム ある人殺しの物語」で香りを視覚的に表現できたのだなあと納得です。

シシが精神病院の看護師という特殊で不快な環境設定やボドが犯罪者であることなどから、本作が実はファンタジーというか、かなりスピリチュアルなことをテーマにしているというギャップは観るひとの好き嫌いが分かれるところだと思います…わたしはそれにどっぷりハマってしまいました。

今ある自分の世界から抜け出したい!そんな時、もしかしたらこれかも!?と思う何かを掴んだら、それに賭けてみる価値はある。

シシが薄れゆく意識の中で掴んで離さなかったのは、ボドの服の袖についていたボタン。

ロマンチックな恋愛ものを想像して観るとかなり違和感があるでしょうから、心に封じ込めた何かを持った特殊な状況にいる男女が出逢い、心の扉を開いて外界へと踏み出す話しと思って観るのが良いかと…

ハマればハマる。お気に入りの一本になると思います。

友達は、あまり好きでないと言ってました(^◇^;)