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「下宿人」に投稿された感想・評価

AIKA

AIKAの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり好きなんだよな〜〜〜〜サイレントで役者の声は聞こえない、物語の展開に必要に応じて字幕が出てきた!いつものパターンだと完全に下宿人怪しさオーラ抜群で今回もわかりやすく騙されたんだけど、シーンのあちらこちらでやられないか心配過ぎた🥺🥺、、、美しいキスシーンでさえ首絞められないかな大丈夫かなって心配だったよ、、🥺このハッピーエンド感は新しい感じ!笑
あと当時の役者さんお人形さんみたいでお美しい、、、声何も無いのに展開にソワソワしながらみれて満足です!感情揺さぶられるひやひやできる映画だいすき!
BLUR

BLURの感想・評価

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連続殺人鬼のニュースで恐怖に震えるロンドンのとある下宿に現れた怪しい男をめぐるサスペンス。

サイレント映画でありながら、これほど緊張感が持続するのはすごいと思った。

ヒッチコックの後の作品に通ずる要素が多く見られ、作家性とはまさにこのことだと実感した。
砂場

砂場の感想・評価

4.2
久しぶりに見たら色々細かいところが面白い!!
サイレントゆえの恐怖と笑いの宙吊り状態を体験できる傑作。


ーーーあらすじーーー
■断末魔の叫び、今夜も金髪の巻毛女性が殺される
死体には復習鬼と書かれたメモが置かれていた
今日は七人目の金髪の犠牲者が、、
背が高く顔をマフラーで隠した男が犯人だ
■モデルの女性たちの間でもこの話題で持ちきり
デイジーは黒髪のウィッグをつけて帰宅した。デイジーの両親は
アパートを営んでいた。刑事のジョーはデイジーに惚れておりよく遊びに来ていた。
■ある夜、チャイムがなり母親が出るとある男が部屋を借りにきた。
その男は口元をマフラーで隠していたため、母親は怯える
部屋を下見する男は、カバンを机にしまい鍵をかける、部屋にあった
絵を全部裏返しにして撤去してほしいという。
■ある夜、下宿人と娘がチェスをしている、二人はそれなりに親しくなっていた。下宿人は娘を狙うような素振り、、
■刑事のジョーが復讐鬼の担当になり新品の手錠を犯人にかけると意気揚々、犯人を逮捕したらデイジーと結婚します宣言
悪戯で手錠をデイジーにはめるジョー、かなり嫌がるデイジー
■ある夜下宿人がそっと出かけてゆく、母は怪しいと睨む
また殺人があった、うちの近くだぞデイジーの父は娘を心配する
■デイジーの悲鳴が聞こえた、ジョーが駆けつけると抱き合う二人、それを見て怒るジョー、ネズミが出ただけだった
■その夜、デイジーが風呂に入っておりドアの外の男と会話、、怪しむ母
デイジー!と呼ぶがいない、娘が下宿人と外出をしたようだ
ジョーが二人を見つけ、手を離せというが、デイジーはいい加減にしてと怒るあなたにはうんざり!帰りましょう!
■警察が来た、下宿人に話があると部屋を捜索する。
カバンを開けると、銃が入っていた。さらに地図には殺人現場のマークが書かれており殺人計画書だとジョーは言う。
さらに1枚の写真が、これは最初の犠牲者だった。男は妹ですと警察に説明するが殺人容疑で逮捕される、彼は無実よ、とデイジーは叫ぶ
下宿人は手錠のまま逃走、、、凍える夜デイジはー彼を探しコートを着せる。



<以下ネタバレあり>
■下宿人は事件の顛末をデイジーに語る。あの晩ダンスホールで妹は何者かに殺された
母はショックで病に。犯人を見つけると母に誓った。
それ以来犯人を追ってきた、でももうおしまいだ、、、
■バーで温かい飲みものを男に飲ませるが、客に怪しまれ店を出る二人。入れ違いで警察がバーに来て客たちはあの男が逃走犯だと騒ぎ出す。下宿人は逃げるが手錠が鉄柵に引っかかり宙ぶらりんに。その状態で怒れる群衆に暴行を受ける下宿人
その時、警察の同僚からジョーに電話があり真犯人が捕まったとの知らせ。
ジョーは猛ダッシュで下宿人を救いに行く、彼の手錠を外し暴徒から守る。
大怪我をした下宿人だが、病院で治療を受けすぐに治りそうだ。
退院した下宿人、デイジー、両親。下宿人とデイジーはキスをする
ーーーあらすじ終わりーーー


このサスペンス映画の原点「下宿人」が1927年、最後の作品「ファミリー・プロット」が1976年なので50年近い時間がたったわけだ。
サイレント時代に映画を撮り始め、トーキー、カラーまで長く活躍した監督というとジョン・フォード、チャップリン、ブニュエルなどが思い浮かぶ。ヒッチコックももちろんその長寿系の巨匠の一人である。

この「下宿人」は以降のヒッチコックの方向性を決定付ける重要な原点だろう。
サイレントは言うまでもなく画面だけでストーリーを観客に理解させる必要があるが、「下宿人」では単に出来事を説明するのではなく観客をハラハラさせることについてあらゆる工夫をしている。
いきなり冒頭の断末魔の叫びを上げる美女のドアップ、犯人の残したメッセージ。
そこからの犯人の特徴と似ている下宿人の登場は、光を背にしたシルエットが不気味である。

下宿人が神経質に部屋にかかっている絵を全て裏返すところもこの男なんか持ってる感をじわじわ感じさせる
下宿人とデイジーがチェスをする何気ない場面も妙に怖い。暖炉の火かき棒を下宿人が手に取るなど
この辺りは観客に対し下宿人を犯人と思わせているのでハラハラ感が持続してゆく。

ところで、ヒッチコック先生の観客騙しでもっともずるいのは「舞台恐怖症」の嘘の回想シーンだろう。
そりゃ観客は騙されるって、、その原点はこの「下宿人」にすでに見られる。連続殺人魔の特徴であるマフラーで口を隠した同じ格好で下宿人が登場する。後から考えれば真犯人を追いかける男が犯人と同じ格好をするのは不用意すぎてありえないし、火かき棒のシーンもいかにも騙すぞ〜と言うケレン味たっぷりだ。
これはずるいよなと思うし、ある意味サイレント時代ならではのやや誇張した表現とも言える。
ただ今回見直してみて、新たな疑問が湧いてきたのだ。それは真犯人がやはり下宿人なのではないかと言うことだ。まあ珍説になるが書いておこう

カバンに入っている銃、犯行現場の地図、被害者の写真、、、全て下宿人が妹の仇を打つためのものであるという説明がなされる。それは全て彼の回想シーンに依拠している。
しかしこれが「舞台恐怖症」のように嘘の回想だと言うこともあり得る、それは観客騙しのヒッチコックだからだ。
もしかしたら火かき棒で本当にデイジーを殺そうとしていたのかもしれない、たまたま真犯人らしき男が誤認逮捕されただけかもしれない。そう考えるとこの映画内の世界は全てひっくり返る。

なんでそう思ったのかというと、最後の最後、下宿人とデイジーがかたく抱き合うハッピーエンドだ。
ここでデイジーの安堵の表情をメインにフレームに収めているため、画面構成上背の高い下宿人は口もとのアップしか写らない。その下宿人の笑い顔が妙にひきつっているように感じてしまったのだ。
その口もとが異様に不気味でありもしかしたらこの後デイジーは殺されるのかと想像してしまった。
「サイコ」をコメディーとして撮ったいうヒッチコック先生の中では、コメディーはサスペンスであり、サスペンスはコメディーであり、ハッピーエンドも実は恐怖の場面であるような二重性が意識的か無意識的かわからないけどもあるのではないか。

この二重性はサイレント映画ゆえに露骨に現れるとことがある。我々がサイレント映画を見るときには画質の悪さもあって、かなり画面情報に加えて場面場面の文脈を脳内補完してみることになる。
例えば本作で、デイジーの父親が脚立で作業していて転けてしまう場面がある。その場面でデイジーは大笑いするのだが
音声がないためにショットだけでは笑いなのか絶叫なのか判断できない。
転けた父親の姿を見て、ああ笑いなんだなと事後的に脳内で補完し判断することになる。このように笑い顔と恐怖に歪んだ絶叫の顔というのは音声なしでは実は判別がつかないことがある。
この場面でも解釈(1)転けた父親を見て爆笑、解釈(2)転けて大怪我をした父を見て叫ぶ、の二通りの解釈が同じ権利で可能である。それが決定されるのは一瞬間をおいた後の文脈の判断である。
もしこれがトーキーであれば音声が同時に聞こえるので解釈は同時に行われるため事後性はない。

絵で言うと楳図かずお先生の作画を思い出してほしい、大爆笑と絶叫とが全く同じタッチで描かれており、読者は文脈から脳内補完して事後的に判断することを強いられている。
読者はまず一瞬どっちかな?と迷い、次の瞬間に笑ったり、怖いなと思ったりするこの一瞬の時間こそ宙吊り状態=サスペンスと言うことができるだろう。

サイレント映画はこの一瞬の宙吊り状態を作り出すのに適している表現媒体だ。一般的にサイレントは絵で全てを表現する必要があると言われ、確かにその通りだが付け加えれば宙吊り状態を表現しやすい媒体であるとも言える。
言い換えるとサイレント映画は構造上サスペンスであると言うことができるのだ。

まあ普通に考えて「下宿人」のラストはハッピーエンドだし、観客としてはそうあって欲しい気持ちがあるが。ラストのひきつった笑いが妙に頭にこびりついて離れない。この状態がすでにヒッチコック先生の罠にハマっているのかもしれない。
アルフレッド・ヒッチコックという監督は、すべての映画技法、映画のそれぞれの時代を代表する撮影方法を貪欲に取り入れてきた監督である。

その原点はやはりサイレント映画であり、本作がその代表作ではないだろうか。

イギリスでは切り裂きジャックが現れ、世間はその話題で持ちきりだった。
そんなある日、一軒家に下宿人が現れる。見るからに不気味な下宿人は、部屋に飾ってある金髪の女性の絵を撤去させ、夜になると出かけていくのである。
この男が切り裂きジャックなのではないか。周囲は次第に男を疑い始める。

思った通りのストレートな脚本ではなく、ヒッチコックらしい、ひねりのきいた、サスペンスがここに描かれている。

技法は変わっても、ヒッチコックの演出はやはりすごいと思わされる映画である。
ヒッチコック作品鑑賞記録09

ヒッチコックのスリラー初作品。通算でいえば3作目だけど、実質これがヒッチコック作品の1番手に上がるとのこと。でもこれサスペンスとして完成してもうてますやん。謎の下宿人、次が読めない展開、下宿人を怪しむ人々、すべてがハラハラさせる内容で迫力満点でした。下宿人の登場シーンは、なんで絵になるんだ!霧がかった夜の町、戸口に一人立つマフラー姿の男。怪しさ満点!!またこの下宿人の役者さんが美しすぎる!ヴィランはいなかったけど、戸口に立つ下宿人のショットで満足!
みんと

みんとの感想・評価

3.8
ヒッチコック監督による初スリラー作品。

100年近く前の作品とはとても思えないクオリティに先ず驚き!凄いとしか言いようがなかった。
この時代にこの発想、そしてもう既にヒッチコック作品として成立してるって言うのは、詳しくない私でもわかる。

連続殺人の容疑をかけられる下宿人。ちょっとした事の積み重ねで疑いがどんどん膨らんでゆく心理はそれだけでゾクゾクする。
また一方では不穏な空気感とかサスペンスフルな演出にはワクワクさせられる。

サイレント作品を観るといつも不思議な感覚をおぼえる。言葉による直接的な脳への伝達を超えて、情報量とか想像力から来る理解の深さを感じる。

そういう意味では見せ方は勿論、演技力も高いレベルを要求されるだろうし、モノクロでしかも映像力にも頼れないとなると役者さんって凄いな...って同時に感じたり。

時代的なアレコレを差し引いてもやっぱり監督の力量を感じずには居られない作品だった。

そして今に通じる大衆心理とか、報道のもたらす影響とか、一歩間違えたら大変な自体を招き引いては冤罪を呼ぶ恐ろしさを感じた。
これを1926年て...凄すぎるよ

無声映画。冒頭の威風堂々は作品の不気味な雰囲気を際立たせてます!カッコいい!
大衆の浅はかさとメディアの愚かさ。そういった問題は現代にも通ずる部分があります。

サスペンスですが話の展開は分かりやすいし、先を読めてしまいます。しかしながら、読めるということは他に似た展開を見たことがあるということ。つまり、このヒッチコック作品が先駆けということなのでしょうか。いやはや、凄すぎるよ...

1926年って、映画というものがこの世に出てきてから30年くらいしか経ってないんですよ。先駆者もまだまだいないその時期にここまでの見せ方が出来るヒッチコックはやはり偉人です。
arch

archの感想・評価

3.8
霧夜のロンドン、金髪の女性が殺される連続殺人事件が連日行わられ大衆は恐怖のどん底に落とされる。そこに怪しげな男が下宿に訪れる。彼は一体何者なのか。下宿先の金髪の娘と惹かれ合うこのロマンスの結末は如何に。というのが大まかなあらすじである。

まず冒頭の「威風堂々」のシークエンスに魅せられる。「To-night Golden Curls」の字幕がカットインし、大衆や被害者の恐怖の表情が映し出される。ここだけで十分な舞台設定が伝わってくるイントロになっている。そして本作は「殺人鬼と乙女の恋愛劇」のようになってくるがしかし、本作の正体は「大衆心理の狂気、他者への恐怖」だ。だから冒頭のシークエンスはただの舞台設定ではなく、最後に効いてくる本作の本質であるのだ。

そしてその中で輝くのが二人の信頼関係、二人のロマンスなのだ。


おまけ
ヒッチコックはクライマックスでのリンチシーンにいました。
okawara

okawaraの感想・評価

4.0
素晴らしい。

この後ヒッチコックが幾度となく描いていく「間違えられた男」の最初にして、もっとも悲劇性の濃い作品。その分、同居するロマンチズムの純度も申し分のない高さ。

メディアについての映画でもあり、ニュースがどう伝わり、人がどう受け取るのかを、導入部で手際良く、映画的に示していく。その情報の露悪的な集合がリンチへ収斂するクライマックス。無論、現代にも通じるものがある。

ラストカットの背景で光るネオン看板が、強烈な皮肉だ。抜かりない。


これにてヒッチコック映画、ほぼほぼコンプリート。「ヒッチコック/トリュフォー」も読了。勉強になりました。
hk

hkの感想・評価

3.6
ヒッチコック監督の作品は、母が若い頃に見ていた映画として挙げたものとして、印象に残っている。
ちなみに母が挙げた作品は、"めまい"と"裏窓"。

その後それらを含めて何本かを観たが、独特の雰囲気があり、スリルとサスペンスを鑑賞者に存分に味わわせる作品のつくりに感心させられた。

この作品はFilmarksを始めるまで知らなかったが、殺人鬼に対する恐怖とはまた別の恐怖がむくむくと頭をもたげてくる。
そのあたりの描き方は、後の作品を彷彿とさせるものがある。

ヒッチコック作品をまたあらためてゆっくりと観ていきたい。
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