ミネソタ大強盗団の作品情報・感想・評価

「ミネソタ大強盗団」に投稿された感想・評価

題材は西部劇、ギャングものかと思いきや、「時代」を描こうとしたような、なにかすごそうなものを感じる。
映像と音楽と映画の主題がどれも特徴的で、予知夢というか幻影の部分はおもしろいなと。

タイトルとあらすじと内容がチグハグな印象、たしかにミネソタで強盗をする話だが、南北戦争後の時代が現在進行形で移り変わっている様子や、当時の風俗や分化などが丁寧に描写されている。

蒸気自動車や蒸気オルガンなどの発明品により産業革命がアメリカに押し寄せている。
金や預金などの仕組みが出来上がりつつあり、現代よりもダイレクトに銀行の信用を高める意義は高い。
街中では、各種看板で当時の店(チーズ屋や家具屋など)が分かり、アメリカ文化の成り立ちが見えてくるよう。
馬がメインの交通手段だから道路は舗装されておらず、駐車場ならぬ駐馬場?があるのは当然か。

そして何より野球シーンが印象的。
90分ちょいの中で体感10分ぐらいは野球をやっていてのではないか。あのルールが明確ではないごちゃごちゃしたスポーツは、当時のアメリカを表しているように思う。
野球は今でこそ洗練されているが、映画内ではグローブもなくルールもめちゃくちゃ。まるでプロレス。でもそこからいろいろな要素を取り入れて捨てていったのがアメリカ、ということなのだろうか。
kirio

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4.0
おもしろさ再確認で見てたら本当におもしろかった

ジェシー・ジェイムス団を題材に、その右腕クール・ヤンガーの主観で語られる物語
ちょうど「ロングライダーズ」の裏側的な作品

70年頃の西部劇らしく、舞台は南北戦争より後。銃と馬も廃れ、自動車や蒸気オルガンが現れる時代

狂気じみたようでコメディチック、
暗示や高揚感の要素が示す、サイケでアングラな雰囲気

そんな好きな西部劇の一本だった
時代遅れのアウトロー達を気取った演出で撮った西部劇って好きではないのだが、何故かこの作品は観れた。
Saadiyat

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3.5
南北戦争後のギャング話し。戦争を引きずっているので、敵も味方も皆銃の扱い上手い。間抜けな強盗団だったけど不思議な映像美がありました。
『ワイルドバンチ』を詩情的に描いたような感じだが、全員を好きになる前にバタバタ脱落したと思ったらそのまま終わってしまった。
主役2人以外だと、抉れた唇をスカーフで隠した口のきけない仲間は良いキャラだった。

野球ってこの時代からあんなに現代的なスタイルでやってたのか?
maco

macoの感想・評価

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アウトローが英雄だった時代が終わり、蒸気機関車が新しい時代を運んでくる。そんな時代に暴力でしか生きていけない男たちの悲哀を迫力たっぷりに描いている。強盗団のメンバーがそれぞれ個性的で、悪なのだけれどラストはしんみりとひたりたくなる。
つよ

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3.0
有名なジェシー・ジェームズたちの実在した強盗団。
仲間割れか別れて行動したり。
野球シーンが印象的で、こういう時代からあったんだなと。
すてふ

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2.5
実在の強盗団ジェシージェームズとコールヤンガー。時代の移り変わり、蒸気オルガン、ベースボール。
yu

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3.6
ジェシー・ジェームズよりコール・ヤンガーが主導のストーリーは初めて観た。
パイプオルガン、鉄道、野球などといった文明と機械化に追いやられるアウトローの性質はよく描かれていた。
ジェシーとコールは実際も真逆の最後を迎えたと思う。コールについてよく知らないけど鉄のベストをつけるとか慎重な人物であるのは描かれているけど結局強盗には失敗する。ジェシーもいつもは英雄として描かれるがこの70年代の歴史修正主義的西部劇ではただのずる賢いやつとして描かれていて、英雄であったはずのアウトローはここにはいない。むしろ最後に、生き延びることを暗示されたコールが民衆に讃えられる姿もジェシーのように悲劇的に美しく死ぬアウトロー時代を皮肉に捉えている。卑怯者ボブフォードによるジェシーの暗殺は物語の最後に簡単に語られるのみだし、"The purpose is to show them Yankees the war's still going on" という南北戦争を未だ引きずるジェシーや迷信めいたチャーリーピッツは"you're in need of Religion"と言われてしまい最後には息絶えて、古い考えをもった者たちは歴史に置いていかれる運命にあると皮肉にも暗示しているようなエンディング。

"ain't that wonderment"
LEONkei

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3.5
監督で有り脚本家の〝フィリップ・カウフマン〟初期の作品は、伝説の強盗団を描く。

西部開拓時代末期、銀行強盗・列車強盗・駅馬車強盗・殺人など数々の襲撃事件を州を跨り各地で犯す、極悪非道の無法者集団〝ジェイムズ=ヤンガー・ギャング〟最後の強盗事件はミネソタ州ノースフィールドの銀行をターゲットにする。

〝コール・ヤンガー〟や〝ジェシー・ジェイムズ〟など悪名高き無法者が中心に構成されているが、彼らの兄弟達も団に含まれ血の繋がりが信頼・結束力を高めた事は後のマフィアのファミリーにも共通する。

しかし南北戦争末期の時代背景を考えると、南軍も北軍も互いに残虐行為の無法地帯と化していたアメリカ。

正に時代が作り出した〝ジェイムズ=ヤンガー・ギャング〟。

事実、彼らの行為を応援し歓喜する人々や政治利用をされる事さえあったと言う悲劇のような喜劇。

そんな無法者集団を〝フィリップ・カウフマン〟がどう描いたのか…。

当時のファッションは詳しく良く知らないが、特にミネソタに入る高めのクラウンハットは広めのブリムに寄れたサイド・白のロングコート(牛買いに変装)・髭・ブーツ…は、現代のファッションに共通するものが有る。

その姿が土埃で汚れ野蛮さと欲望を醸し出しながら、淡々と馬を乗りこなす姿勢が凛とし弱肉強食の命を懸けた覚悟が伝わる。

尺も程よく映画の作りもシンプルに作られ見やすく楽しめる。


話せば分かる…が通用しない抑制が効かない欲望に満ち溢れた相手に、そんな説得をしている間に皆殺しにされ全財産を奪われる。

無法者の末路は決まっているが、それでも無法者は今もなくならない..★,