炭鉱で沸き立つ街がさびれていく。それに伴い家族が徐々にバラバラになっていくという哀しい物語なのだが、叙情豊かで読後感も味わい深い。清らかな主人公の目線で語られ、彼を見守る家族や村人たちの優しい眼差し…
>>続きを読む19世紀のウェールズの炭鉱町に暮らす一家の絆を息子ヒューの目線を通して描いたヒューマン・ドラマの古典的名作。監督のジョン・フォードといえば西部劇のイメージが強いけど、やっぱりエンターテイナーなだけあ…
>>続きを読む末っ子のヒューを通して見た故郷の炭鉱村の思い出を、大人になってから振り返っている作り。
大人になってからの描写はなく、子ども時代で終わるけど、それでもいろいろなエピソードがてんこ盛り。
炭鉱という…
2025.11.9
永遠など思っていた一面緑の谷。大人になるとは、煤が人間の心を黒くし、真実をも見えなくさせることとも言える。
様々な要素を孕んで人生はある。しかし、作者は緑に輝く真実こそに希望を…
威厳のある父親が仕事や家族といったステータスを失っていく。これが時代ということか。「我が谷は緑なりき」(過去形)という表現がすべてを物語っている。
この時代の役者は背景に写っているような人でも動きや…
ジョン・フォード監督といえば、やっぱり西部劇のイメージが私の中では強いのですが、こんな社会派の映画も撮っていたんですね。
物語はエモーショナルというか、情緒的な描写が印象的でした。むしろ少し情緒的…
雪や雨、水の描写にモノクロ映画特有の光の美しさが宿っており、まるで湿った空気までも感じられるようだ。撮影部門でアカデミー賞を受賞したのも頷ける完成度である。この作品は、ジョン・フォードによる人間讃歌…
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