「NO」に投稿された感想・評価

てるる

てるるの感想・評価

3.7
チリの独裁政権であったピノチェト政権。
しかし外圧により民主化を促され、国民に現政権を維持するか否かを投票で決めよう!となった実話。

その投票前の27日間、毎日YES派・NO派のテレビCMを放送してアピールするというユニークな内容。

ドキュメンタリータッチの作風で、映像も当時(1988年)のテレビ映像っぽいレトロ感を再現。

YES派はもちろん政権側。
NO派はいわゆる左派であり、ピノチェトによる弾圧の被害者たちがメイン。

NO派は国外で活躍していたCMクリエイターのレネにCM制作を依頼。

この映画を観ると、人々の心に訴えかけるには正論だけじゃ足りないというのが良く分かる。

ピノチェトはこんな酷いことしてたんですよ!と流しても、被害を受けてない人々には刺さらない。

それは日本の政治も同じ。
政治に興味ある人、詳しい人は自公政権のおかしさを指摘すれど、一般の人々には響かない。

野党が弱すぎるのもあるけど、国の成長や国民の生活よりも、自分や周りの懐しか気にしない自公政権が圧倒してしまう現実。

野党の皆さんはこの映画でも観て、どう国民にアピールすればいいか学んだら?
まず第一はちゃんとした政策を作り、公約を守ることですが!

話がそれたけど、クリストファー・リーブ、ジェーン・フォンダ、リチャード・ドレイファスなどがNO派を応援する映像が流れてて、当時は注目を集めた出来事だったというのが分かる。

ちなみに出演はガエル・ガルシア・ベルナル。
南米系の映画にとにかくよく出演してて、この人も多作だよなぁ。
ふじこ

ふじこの感想・評価

2.6

このレビューはネタバレを含みます

チリの独裁政権に賛成するのか反対するのか、国民投票にて決めましょう。
と言う状況の中、広告屋である主人公はNO(反政府)派に参加し、表面的な公平の為に用意された反対運動のTV放送へと参加するお話。

なのだけど。そんな史実があったんだなぁ、凄いなぁっては思うのだけれども。

主人公の感情が全然読めないのと、妙に淡々と進む本編に そうなんだ…って思って真顔で終わってしまった。
結局TVCM的な、一瞬の享楽は成功だったのかな?
"そのような史実があった"と言う事だけを得て、他は特に盛り上がりもなく…って感じだった。

このレビューはネタバレを含みます

チリの独裁ピノチェト政権に反対する一人の広告マンの話。
あらすじ読んだだけで、その後のストーリーがわかってしまう。
反対派が勝つんだろうなって。
べつにCIAが絡んで、拉致監禁もなく、わりとすんなり事が運ぶ。
当時のチリがこんな情勢だったというお勉強にはなった。

まあガエルくん目当てだったので、彼がスケボーに乗ったりするのはかわいかった。
1988年のチリを舞台とし、ピノチェト独裁政権の是非を問う国民投票における反対派のキャンペーン活動が描かれている。
政府が作る賛成派と反対派のCMが確か毎日15分ずつ放映される。
贔屓目に見なくてもアンディガルシアベルナルがかっこいい…。(よくこの人の名前忘れるが)

映画自体のテーマも政治問題・歴史を聴衆にうまく提起している。センスいい。色調もいい。
淡い色のグラデーションが可愛いジャケットだけど中身に可愛い要素はゼロでガエルは笑わない。「ウィーアーザワールド」の人気がチリにも広がっている描写があって、平和や民主主義について考える一端を担っていたと思うと、やはり音楽の力は大きいと思う。映像や音楽は心が1つになりやすく、情報メディアとしてテレビは大きな効力があると感じる。

ハンディカメラのような粗い映像が当時の雰囲気を醸し出し、実際の映像と入り乱れてどちらがどちらかわからなかった。当時の映像かと思うとガエルが映っていたりして、馴染ませ方が自然で良かった。ガエルはスケボーも上手かったけど全く意外に感じず、やっぱり上手いよねと謎の納得感がある。ガエルじゃなかったらこの映画は見なかったかもしれないけど、あまり知らないチリの歴史を知ることができて良かった。

このレビューはネタバレを含みます

面白そうなのですぐ飛びついた。それもチリが舞台で現地語スペイン語を使うからオーセンティックで、観る気が何倍も増す。

最初に字幕で『15年間の独裁軍事政権後、ピノチェット政権は国際社会のプレッシャーを感じた。政権は1988年6月のPlebiiscite!一般選挙を。国民の賛否により、ピノチェト政権が、もう8年間続けられるか決まることになる。選挙戦は二十七日間で、毎日15分間、夜、賛否両論のコマーシャルをそれぞれテレビに映せると。国民直接投票の結果で大統領を降ろして、民主的な大統領選挙ができるかどうかきめられる。』と。外国の映画にはこのような説明があると正直いって助かる。
かっこいい!映画!!

興奮するのは国民投票で政権維持の是否(Sin, No)が決定すること。それにマスコミも長期政権に毒されてるはずなのに、、ピノチェット政権はコマーシャルで『広告3分』の機会を与える。それに日本の2021年衆議院選挙というより、自民党独裁政権が長く続くことにより数々の問題点が出ることとかぶった。(中国、ロシアなど各国の独裁政治も含める)首相が変わっても同じ政権が長く続くことにより、専制主義になり軍事意識が強くなり貧富の差も広がるようだ。それに反対するものは単に共産主義だと思われるところもまるでこの映画と同じ。虹をマプッチェ族の旗だとか言ったり、ホモセクシャルのマプッチェ族?コミュニストのホモセクシャル?これらの発想は理解に苦しむが!! ところでマプッチェ民族は参政権があったのか?

また、勝敗が決まっているからと考えて投票に行かない人々もいれば、全く興味のない人々もいる。そこで、多様的な人々に受けようとしているが、、、、モデルも出てくるわ、、、農民も主婦も、、、、しかしなんか????当時、1988年の多様性だからねえ? マプッチェ族は話題だけでいないいね。
NO キャンペーンはカルメンのようなお手伝いさんや年配女性も説得しようとするが、、ここが面白い。カルメンは 『Sin』に投票するつもりで、『殺されたり、虐殺されてり、消えてしまった人々のことはもう過去のこと。今の世の中は民主主義だと軍部の人が言う』と。 年寄りの為政者の考える民主主義はと、レネ。カルメンは自分の意見を持つどころか人のいいうなりで、大勢に飲まれてしまっている。今までの不正は過去のことと考えているのとおんなじじゃん。 それに、息子は大学生だし、娘は働いているからと。自分の家族のことだけ考えていて、社会に目を向けない。


ここでは野党共闘の新しい大統領に決まる訳だが(本人)、、、日本ではそのシステムが作動しなかった。なぜって?問題意識が少ないから? 政権政党に巻かれろだから?

私のレビューに賛否両論もあろうが、勝敗を決めるのは国民なのだがコマーシャルというマスコミ媒体の威力にも脅威を感じだ。それに政権に牛耳られぱなしでいるマスコミもある。 音楽はコマーシャルソング、ジングル!

こんな風に観賞したから、この映画はあっぱれで満点だと言えるだろう。 しかし、レビューを書くのは難しい。政治だけでなく、主人公レネ(ガエル・ガルシア・ベルナル)の心の中や、家庭の問題にも触れたいし、職場についても触れたい。

この映画は日本で再公開するべきだ。少なくてももっとメディアに載せて欲しい。ガエル・ガルシア・ベルナルのファンが多そうだから、もっと観客を増やせると思う。それに、ガエル・ガルシア・ベルナルにつられて映画を観にきた人も何か社会の問題点に気づくと思う。これが、政治映画の醍醐味だ。レネが友達でコミュニストと言われているウルティア側につくのを止めさせようとする、ボス、グスマン(アルフレド・カストロ)。二人の会話は電子レンジから、コミュニスト、 ソ連がバックについているか? アメリカだ! アメリカは賛成はさ。。。。。これらを静かに交わすシーンが好き。白熱しそうな会話を抑えて話す。ボス、グスマンがレナの前妻、ベロニカ(アントニア・セヘルス、パブロ・ラライン監督の伴侶)を監獄から助け出してくれたシーンから、グスマンのこの選挙に対する見解が徐々に変化していってる。上司だから当たり前だと言ったが、レネの実力と人柄をかっているのがよくわかる。と言うより、倫理的に現在の政権に疑問を感じ始めてきている。



レネについて:
レネ(ガエル・ガルシア・ベルナル)の最後のスピーチは単純で短いが『チリは将来を考えられる』と大切なことを言っている。また、この勝利を導いた仲間の一人だと、反対派(Sin)をサポートしたボスが語って、レネを紹介したところも好きだった。この二人はこれからのチリの将来を見ているから。この直接選挙の結果はレネの広告マンとしての自信にも繋がっていくと思う。

それに、勝敗が決まって、レネは大喜びしないとこことが、本当に不思議。仕事以外で自分のことを表現するのが上手ではなく内気な性格だというより、自分自身の感情をすぐ出さず、周りの人々の感情や意見を見たり聞いたりしてからゆっくり自分を出している。NOの勝利のインタビューを受けなかったレネがここで広告会社の社員でなく市民として、その場を離れて、市道にシモンとのまれていく。レネの一般市民の喜びを観察しながら歩いていて、やっと実感が湧いて微笑む。圧巻。いいシーンで大好き。



息子シモンについても、レネはああしろこうしろと言わず、あるがままをシモンに見せる姿勢が好きだった。催眠ガスだから目閉じろと言ったこと除いて、レネは息子の感覚で、事実起きていることを見させた。はっきり言って子供扱いして育てていない。個人的にだか、私の子育てに似ているので、好感をもった。
それに、前妻ベロニカが最初に逮捕された時、レネはただ、『ベロニカ』と呼んでいるだけで、助けなかった。
前妻ベロニカともっと接近して行ったのは、NO広告の話題になった時からだ。ベロニカの言葉で『チリ人はこんなに背の高い人じゃないよ。デンマークからの人を使った? 歌ったりお祝いしたりするけどさ。どの国を夢見てるの。コピーコピーじゃないか。チリの現実をみよ』と。ここで、レネはベロニカの意見に同意してるんだよね。二人が一線に立ってるように見えるけど、レネの方が想像力だけのようで、ベロニカの方が現実的だと私は理解した。

ベロニカような前衛的な人の存在は大きい。行動的で現実的でもあるのでこれからのチリをみられる存在の人にもなれる。当時のデモや国政の参加者を見るとわかるが、女性の存在はあまり強くなかったから、私はこの人に魅力を感じた。レネとの関係がうまくいいっていないが、ある夜、レネはベロニカに『愛している』と言わなかった。まるで、息子シモンのために戻ってきてくれと言っているようだった。


ベロニカを愛しいているのがレネの表情から伺えるシーンが何度かあるのがきつかった。最後の方のデモのシーンではシモンを車の中に置いてまで、ベロニカを助けようとしたが、新しい伴侶に遮られた。この選挙戦でレネはベロニカに対してより愛情を感じていたが、ベロニカは他の男性の妻になっていた。レネと前妻の関係が思想的にも近づいていっているようだが、この映画の焦点ではないし、私の理解が追いつけなかった。

完全にこの映画を理解しているとは思えないが、レネの表現の仕方が好きだった。広告マンとしてより、一人の人間として。私は自分の言いたいことを言うという、表現力、行動力の必要な世界に住んでいるが、レネも表現力や行動力があるが、なんといったらいいか???奥ゆかしい動きや表現をするんだよね。好きだ。
666

666の感想・評価

4.7
映像綺麗すぎてずっと観ていたい!
しかも面白い‼︎
めちゃくちゃ好き‼︎
ストーリー、映像、俳優、全てハマりまくり満たされまくり。

80年代、チリの独裁政権を非難する圧力を受け、政権の信任を問う国民投票を実施、Yes派とNo派でのテレビCM合戦。
「No」CMを作成するがフリーの広告マンのガエル。
YES派の出来レースとされていたが、ガエルの作るCMによって国民の心がNO派に集まっていくストーリー。

映像がアナログカメラで撮ったような画質で、光が強く入ってくるのだけど、対象物の極が虹色みたいに映るのが、もう好み過ぎて好み過ぎて。。
エンドロールの俳優の画像もその画質に合わせた様な虹色でお洒落なんです‼︎

この映画だからこの撮り方なんだろうけど、この撮り方の映画をもっと沢山観たい。映像が本当に好き過ぎた。

しかもガエルの役もカッコ良いのです、、
皆の反対を押し切って自分の考えを通すのだけど、見る側の心の動きを把握している事に迷いが無くて、超スマート。
言葉ではないのだけど、引いて見れてる、分かってる男感出まくり、カッコ良すぎる。
個人的にはスペイン語+髭のガエルがめちゃくちゃ好みだから、この映画の感じの好き具合に重なり、見つけてしまったヤバいやつ、、と興奮しまくりました。
(非常に個人的にヤバい映画、一般論では無いかもです。)

この監督の他のも観たいし、ガエル熱が復活してしまいそう。



2回目鑑賞

同じ発色のロイヤルブルーの小物使いが本当に綺麗。
赤の小物と青の小物のバランス良し。
アナログ画質に強い光がやっぱりめちゃくちゃ綺麗。
綺麗な画面にリアリティのある政治の話っていうバランスが良い、これがお洒落ストーリーならここまで好きにはならなそう。
進み方とペースもなんか良いんだ。。

監督の両親は政治家らしい。
実話なのだけど、このCMを作った人は本当に凄い、国を変えたのだから。 

軽く流し見するつもりがガッツリ再鑑賞してしまった。
スコアは多分3.7くらい。好き過ぎて4.7です。
いち麦

いち麦の感想・評価

5.0
反対諸勢力の束ね方と広告的手法が無気力棄権派に如何にアピールするかをつくづく実感。敢えてアナログVTRカメラで撮影した粗い映像だからこそ記録映像とも違和感なく繋がり全体の臨場感が持続。フッテージに意外なサービス映像も。
aomono1976

aomono1976の感想・評価

3.5
1988年独裁政権末期のチリを描いた作品。レトロで荒れた映像が当時をリアルに物語っている。CMディレクターのアイデアが国を変える。昔の話なのにCMのアイデアや考え方は、普遍的で素晴らしい。
<南米映画特集①>
(2014年10月4日@ヒューマントラストシネマ有楽町 鑑賞)

1988年のチリの軍事独裁政権の信任を問う投票をめぐり、政権支持派反対派両陣営に与えられた1日15分のPR放送で、反対派に雇われた敏腕広告マンが明るい未来をイメージしたポップな映像で、国民の心をつかみ、独裁政権を退陣に追い込む、という実話をもとにしたお話。

臨場感や当時の雰囲気を出すために、あえてホームビデオで素人が取った映像はあまりいただけなかったが、事実は小説より奇なり、を体現したストーリーだった。軍事政権への信任投票は所詮出来レース、という国民の無気力感が打破されていく様子は爽快感があった。
>|

あなたにおすすめの記事