NOの作品情報・感想・評価

NO2012年製作の映画)

NO

上映日:2014年08月30日

製作国:

上映時間:117分

3.5

あらすじ

フリーの広告マンとして忙しい日々を送っているレネ・サアベドラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)のもとに、かねてから家族ぐるみの付き合いがある友人ウルティア(ルイス・ニェッコ)が訪ねてくる。ウルティアは反独裁政権の左派メンバーのひとりで、近く実施される政権の信任継続を問う国民投票の反対派「NO」陣営の中心人物であった。 今回、投票までの27日間、政権支持派「YES」と反対派「NO」それぞれに1日15分…

フリーの広告マンとして忙しい日々を送っているレネ・サアベドラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)のもとに、かねてから家族ぐるみの付き合いがある友人ウルティア(ルイス・ニェッコ)が訪ねてくる。ウルティアは反独裁政権の左派メンバーのひとりで、近く実施される政権の信任継続を問う国民投票の反対派「NO」陣営の中心人物であった。 今回、投票までの27日間、政権支持派「YES」と反対派「NO」それぞれに1日15分のPRができるテレビ放送枠が許され、広告やCM制作の責任者として新進気鋭のクリエーターであるレネに白羽の矢が立ったのだ。 政権が対外的に平等をアピールしているだけの出来レースと、気乗りしないレネだったが、次第にプロの広告マンとしてのプライドをかけて制作に取り組むようになっていく。 はじめ、彼の作る資本主義の象徴のようなCMは独裁政権下で弾圧をうけ迫害されてきた党員たちから非難されるが、明るい未来、喜び、そして希望を謳いあげる斬新でウイットに富んだ言葉や映像は国民の心をつかんでいく。 そんな風潮に焦りを感じた「YES」陣営たちは、賛成派の広告アドバイザーとして関わっていたレネの上司グスマン(アルフレド・カストロ)を広報責任者とし、強大な権力を使って「NO」陣営へ妨害と脅迫行為を繰り返し、押さえ込んでいく。 「YES」派と「NO」派の熾烈なCM合戦が繰り広げられ、いよいよ投票日がやってくる…。

「NO」に投稿された感想・評価

長期独裁政権が続くチリを舞台に、テレビ広告の売れっ子プロデューサーが政見放送番組の制作を請け負い、大衆の心を掴む広告的戦略で、長期独裁と批判される現政権を転覆させるまでを描く。経済的には不自由ない生活を送るものの、妻は家を出て過激派の政治活動にのめり込み、息子との暮らしは家政婦頼みの主人公。国民は日々の生活に追われ、政治への関心も期待も薄く、当初は現政権の圧勝が予想された。そこに広告的手法で、大衆の心を変革に導いていく。主人公の哀愁漂う瞳がいい。ストーリは面白く退屈しないが、反政権につながる背景が曖昧で、主人公の動機付けも弱く、迫力に欠ける。

○必要なのは奇跡、つまりは神。天の軍勢と天使。神業だ。
○親しみやすく魅力的で楽観的。だが政治的主張も裏にある。
Yuzuki

Yuzukiの感想・評価

4.0
15年間続いたピノチェト政権下で強い閉塞感が充満したチリで、さらなる8年間の信任を行うかどうかを巡って国民投票が行われた。反対派キャンペーンの主要メンバーすら勝つことは不可能と諦めているような状況で、いかに閉塞感に満ちた状況だったのかがよくわかる。

アスペクト比1.4:1の荒い映像は当時使われていたカメラで撮影されたもの。当時実際に放送されたフッテージと違和感なく組み合わさり、ほんとうに80年代の映像を観ているかのようで素晴らしい。

チリの歴史についてはまったく知識がなかったが、国民投票が行われるに至った歴史的背景なども興味深かった。
小森

小森の感想・評価

-
選挙にまつわるCM合戦。ガエルがどんどん追い詰められていく。広告マンって大変なんですね。
かなこ

かなこの感想・評価

3.9
広告マンとしてのプロ根性!
独裁政権下で反対勢力の宣伝の中核を担い、行動に移した新進気鋭のクリエイターたちの勇敢な姿はとてもカッコいい!

NO陣営の中心人物たちでさえ、勝利を諦めていたにも関わらず、仕事で暴力に怯えて自由な選択が出来なかった国民に勇気を与え、立ち上がらせた彼等の力は甚大。

最後、NO陣営の勝利に沸く会場で1人静かに人々が喜びを爆発させる姿を見つめ、息子を抱え微笑むシーンは自分でも信じられないという驚きと、やってのけた達成感、戦いの終わりの安堵感に満ちていて印象的だった。

暴力や不正が横行する独裁政権下で民主主義が成立するなんてありえない!プロとしてのプライドを持って最後まで屈しなかったクリエイターたちと勇気を持って独裁政権にNOを突きつけた国民に拍手👏
sonozy

sonozyの感想・評価

3.8
15年間に渡るピノチェト将軍による独裁政権下のチリで、テレビCMが世論を動かし、独裁政権を終わらせたという実話ベースのお話。
1988年、ピノチェト政権の存続の是非を問う国民投票日までの27日間、賛成派「Si(Yes)」と反対派「No」が、1日15分間のテレビCMを深夜に放送することが認められる。(賛成派=政府は深夜以外の時間も啓蒙番組をオンエアした。)
「No」陣営の広告を依頼されたフリーのクリエイター・レネと、「Si(Yes)」陣営の広告を指揮するレネの上司・グスマンの駆け引き。
「No」は、「Si(Yes)」からの監視・妨害・圧力や、チーム内での軋轢を乗り越えつつ、そのポジティブな広告が功を奏し、選挙など出来レースだと諦めていた国民にNo!を選ぶパワーを与える。
1980年代のアーカイブ映像との違和感をなくすため、1980年代当時のカメラやテープを使用して撮影されたという事で、当時のリアルな追体験が出来ます。
(DVDレンタル)
アルビ

アルビの感想・評価

3.0
1988年のチリを舞台とし、ピノチェト独裁政権の是非を問う国民投票における反対派のキャンペーン活動が描かれている。
政権をテーマにはしているが、圧倒的に賛成派優位の状態で、CMでどこまで反対派に票を集められるかの「CM広告」がメインテーマだったと思う。

ただ政権を批判するだけでは暗くなる。広告手法は「明るく」「インパクト」で伝えるべきだと描かれている。

広報マンにおすすめの映画。
KanKawai

KanKawaiの感想・評価

3.0
1988年チリ。軍事独裁政権の信任を問う国民投票までの27日間、反対派NO陣営に与えられた深夜15分枠CMを手掛ける広告マンの奮闘記。実話ベースの緊張感溢れる社会派映画。
広告って仕事の面白さと怖さと虚しさが詰まってる映画。
チリのピノチェト独裁をひっくり返した選挙キャンペーンを手掛けた若き広告マンの物語。
彼の最後の表情に共感する。 ややらやらや
jam

jamの感想・評価

3.1
ガエルに惹かれて借りてみたけど、
チリのことをもっと知ってから見た方が面白かったかも。
CM合戦は興味深かったし面白かった!

話とは関係ないけど、どうしてもあの男の子が息子だっていうのがなんか違う感。
もっと親子感ある子役いたんじゃないのか?
santasan

santasanの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

政治にとってプロパガンダがいかに大切か。どうせ勝つから内容はどうでもいいと高をくくっていたYES派に対し、CMの手法を駆使して明るく攻めるNO派。それぞれのコーディネーターが同じ広告会社のボスと彼がその力を認める部下いう構図も面白い。CM合戦の一方で行われる独裁政権の弾圧というこの時代のキナ臭さ。そして結果的に国を変えるきっかけとなったCMの影響力に呆然とする主人公が印象的だった。民意を無視して自らの政策を推し進めるどこぞやの首相にも見て欲しいな。
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