ホース・マネーに投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

『ホース・マネー』に投稿された感想・評価

4.5

ベンドゥーラ自身が革命という出来事を擬人化した存在のような、その出来事の哲学を象徴するような人で、彼自身が映画の中だけではなく本当にそんな人間であるからこそ、その歴史や記憶、精神を成仏させてあげるよ…

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文字
5.0

Venturaの身体は、記憶と幻覚が混在する場所として描かれる。彼は病院で、かつての労働者仲間の幻影と対話する。彼の身体は、過去と現在が折り重なる時間的な襞を持っている。その襞には、1974年のカー…

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ペドロ・コスタ監督『ホース・マネー』(2014)

東京都写真美術館にて鑑賞。

革命にもその後の世界にも取り残された魂たちのうたー

"静止し続ける人間"の描き方として、ストローブ=ユイレと異なる…

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4.3

流石に寝てしてしまってダメだった……。『ホース・マネー』、『ヴィタリナ』とショットの強度はどんどん強くなっていくが、それゆえに『ヴァンダの部屋』で極致に達した人間の存在感と映像の美的な構築のバランス…

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煙
4.3

ペドロ・コスタトーク付き
オラトリオを映画にする試み、としてギル・スコット・ヘロンと話し合いを重ねていた。ギルは、ヴェントーラに似ていて、かつてカサヴェテスからの楽曲提供依頼を断ったりしたキャリアを…

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4.2

肉体的、非媒介的な痛みに限りなく接近しつつも、表現上は幻想を漂うこの質感はあまり感じたことがなく、それは映画内の人間が発するセリフからも窺える。むしろセリフや会話ではなく、呪詛や祈りと呼ぶ方が相応し…

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5.0

このレビューはネタバレを含みます

闇に浮かび上がる黒い肌は彼らの存在証明、何物にも侵され難い漆黒。ヴェントゥーラが連れてこられた場所は黒を白に塗り潰さんとする精神病院。二つの世界を繋ぐ通路をヴェントゥーラは通り抜け、今と昔、患者と夫…

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物語は、ポルトガルの植民地支配と移民労働者の搾取という歴史を重ね合わせながら進む。1974年のカーネーション革命前後の混乱が背景にあり、ポルトガルへ渡ったカーボベルデ出身の労働者たちの苦難が静かに浮…

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Juzo
5.0

映画の舞台は、ほとんどが暗い病院、廃墟、夜の通り、地下通路。
つまり、ここではなく、記憶の中を彷徨う幽霊のような空間。
ヴェントゥーラは老いて、震え、
言葉をつかみそこねながら、かつての政治的暴力、…

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shuki
4.4

序盤はもう息を呑んで見入ったが、あまりに画面がストイック(動きの無いスローシネマ)で、女の医者(?)が出てきたあたりから、しんどい時間があった。
ヴィタリナ登場のロングショットとヴィタリナが手紙読ん…

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