20センチュリー・ウーマンの作品情報・感想・評価 - 183ページ目

20センチュリー・ウーマン2016年製作の映画)

20th Century Women

上映日:2017年06月03日

製作国:

上映時間:119分

3.9

あらすじ

1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー (グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人末満の関係ジュリー (エル・ファニング)「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、…

1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー (グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人末満の関係ジュリー (エル・ファニング)「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、彼女たちの特別な夏がはじまった。

「20センチュリー・ウーマン」に投稿された感想・評価

yabocns

yabocnsの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

シングルマザーのドロシーは40歳の時に産んだ息子ジェイミーと親子関係がうまくいってなかった、同じ家に住むアビーと幼馴染みのジェリーに助けを求めたが、ジェイミーはLAに夜通しライブに行ってしまう、アビーは母親のせいででなった子宮ガン、ジェリーはクラスメートと中出ししてしまったり、家族と上手くいってない、それぞれの悩みがあった、ジェリーから下の階に住むウィリアムの事がきになってるのに学ぼうしてないのはあなたといわれ、アビーにクラブに連れていってもらったりした、ジェイミーは性に興味を持ち始めていく、ジェリーを好きなジェイミーは海へ二人きりで出かけようと、でもジェリーは友達だからとジェイミーのセックスを断って出ていってしまう、行方不明になったと思ったドロシーたちは迎えにいく、はじめてお互いの思いを知り、親子関係が深まった

世界恐慌で育ち助け合う時代に育つ母、80年代パンク自由がかっこいい時代に育つ息子、大切に思えは思うほど、気になってしまう母、思春期で干渉を嫌う息子、シングルマザーで自分みたいになってほしくない、幸せになってほしいから他に助けを求めた母、育児放棄して人頼み、母一人で充分なのにと思う息子、なかなか言葉に出来なくて行き違ってしまったけど、お互いの気持ちを知れた時、親子って素晴らしいと思った

いろんな人がいていろんな事が学べる、正解なんかないけど、言葉にして伝える事は大切なんだと改めて思った
“I’m going to need a story.”(私たちには物語が必要なの)

予告映像からティザービジュアルが既にオシャレすぎたので楽しみに観に行ってきました。

15歳ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)のひと夏の成長物語なんだけど、そこにいる3人の女性の感情を正直に描いた分かりやすい女性のリアルな物語。女性が人生を選ぶ権利を求めた70年代の時代背景やカルチャー、アート、フェミニズムついても丁寧に教えてくれる作品でした。

アネット・ベニング、グレタ・ガーヴィグ、エル・ファニング、もちろんこの3人の女優による演技力に注目してしまうのは確か。ジェイミーとの距離感や丁寧に真っ直ぐな芝居がどのシーンにも理解しやすかったのも理由のひとつ。エル・ファニングの存在感、年齢と演技力が一致しないほど毎回驚かされる。自然体で透明感ある姿は『SOMEWHERE』以来から変わっていない。そして加え煙草と添い寝姿に世の男性は大喜びするであろう。でも今作のオススメはパンキッシュな赤髪をした女優グレタ・ガーウィグ、かなり印象的だったので是非スクリーンで確かめてほしいや!

映像がとにかくオシャレに映るのは衣装や美術に音楽によるセンスだけではない!数々のシーンやティザービジュアルでも特徴的な“自然光”を取り入れた撮影は美しく俳優たちをより愛しく感じさせるマジックのようだった。といえば淡い雰囲気や木漏れ日、女性の心理描写に息子ジェイミーの女性の観察といった感じは・・ソフィア・コッポラ監督作品を思い浮かべるところがありましたね。そう思ったらマイク・ミルズ監督の視点って面白いなと思いました。

セックスすれば友情は終わり、人間の持つ矛盾、人の感情はどの時代も同じ方向を向いているよきっと。ある意味安心した
ykurihara

ykuriharaの感想・評価

3.7
何かと母親のことが気に入らなかった15歳あたりの自分を思い出しました。

話題はセックスが多いが、淡々としてるので嫌悪感はなく。
逆に、心地いい映像と音楽に心洗われるかんじ。

良くも悪くも時代感がすごくて、タイトルはピッタリ。

ひたすら人間模様見せられるだけなのですこし退屈かも。
ナレーションと回想の入れ方がちょっと不思議でした。
vincent

vincentの感想・評価

4.4
今年見た中ではかなりの高評価作品。
アカデミー賞脚本賞ノミネートなのが納得。

若い世代の人よりも
ある程度歳を重ねた人
もしくは子供を育て終わった人が共感出来ると思う。
『親の心子知らず』マイク・ミルズ監督もそれに気付いたのかもしれない。

もし戻れるなら、その当時の母親(劇中ではアネット・ベニング)に言いたかった事を映画にしたのではないだろうかと思う。

派手な作品ではないけど、素晴らしい作品。
自分の親の人生がどの様に生きて来たかなんて断片的な部分しか知らないと思い知らされる。
かなりいい。舞台は1979年アメリカ。
母親と息子がしっかり描けているし、女性の描き方が重層的である。
宣伝では存在すらがっつり省かれてるが、コミューン上がりで女性関係に困らずフラフラしてるおっさんがひとり、それなりの尺で出てるんだけど、このおっさんもいい。

スッキリする話ではなく居心地の悪いシーンもあるけど、その時代の複雑さをそのまま感じられてよい。当然ながら安易な過去の美化はない。

また、エル・ファニングが大変可愛らしい。
yunikong

yunikongの感想・評価

5.0
今年一良かった!男性が作ったとは思えぬ女の映画。マイクミルズの女性への丁寧な眼差しが感動レベル。役者も全員素晴らしい。そして70、80年代って音楽と文化と時代が一つになっていて、ほんとに現代は随分変わってしまったなあと。00年代、10年代を舞台に将来映画化するのって大変そう、などと。
h

hの感想・評価

4.0
青春映画なのだけれど、親目線の親の思いとか考えとかが入っていた珍しい感じの映画でした。
私はジェイミーの色々学びたいという考えは分かるけど、自分がどういう人間でどうしたいかは分かるようになってきたから、流されすぎないで欲しいというドロシアの気持ちも分かる。
でも周りの友達とかに自分を任せられるのは絶対嫌だし、自分も世話なんてしたくない。
色んな映画みてて本当に思うのは、ちゃんと話し合いをすることが解決につながるってことかな。まあそもそもちゃんと会話できてたら問題は生まれないんだろうけど。
ティーンでもティーンじゃなくても悩みは尽きないし

時代や世代が違うから考え方や物の見方が違うのは当然だと思うけど、それを違うから良くないとかじゃなくて、理解できなくても理解しようとしたり、違って当然だと思うようにみんながなればいいな。世代とかもだけど、人の好きなことに対してだったり、外国人に対してだったり、性別の差別とかも。

ここからはヴィジュアルについてだけど、
家が本当に可愛かった!特にキッチン!カラフルで本当に可愛いかった!
ジェイミーの部屋の椅子も可愛かったし、ドロシアの寝室も落ち着いたトーンの壁紙とベッドが可愛すぎた。
あと元々エルファニング目当てでみようと思ったけど、やっぱり彼女は美しい。!
あとルーカス君イケメンすぎ!!
ちゃんと中身のある映画でも、やっぱり俳優が美しいと邪魔にならず集中できるからいい。
shikainu

shikainuの感想・評価

4.2
親子の愛や、友情について考えさせられた。グッとくるシーンがたくさんあって、台詞ひとつひとつやその表現の仕方が素晴らしかった。流れる音楽、衣装もレトロで魅力的。
登場人物はみんな不器用でかわいい。もっと言葉にすればいいのに、そんなこと言葉にしなくたっていいのにってことばかりでお互いを傷つけあってる感じが自分を見ているようで切なくなった。
NYasuda

NYasudaの感想・評価

3.8
全体的に綺麗な映画。この当時の時代感とかファッション、音楽、どれを取っても良かった。
それぞれの悩みや問題はリアルだし、所々グッとくる台詞もあるけど、ラスト10分位ですっーと落ち着く映画でした。
こうん

こうんの感想・評価

4.6
同伴願った妻が「今まで連れて行ってくれた映画の中で一番良かった」と激賞していたので、まずはそれがなによりだった「20センチュリー・ウーマン」。
(彼女のなかでは“「怒りのデス・ロード」超え”だそうです)

そんな感慨を与えてくれたマイク・ミルズの最新作は、前作「人生はビギナーズ」同様彼自身の体験や家族などの肖像をフィードバックした、自伝的フィクション。

僕は単純に予告編に魅かれて観たのだけど、とっても良かった。
影も光もある時代に生きた人々の、瑞々しい吐息や凸凹した感情の発露が感じられたなぁ。
そしてそれらはとても忘れがたい。

キャラクタードラマとしてまず秀逸だし、独特のナラティブによる“人生にまつわる映画”として奥深いし、ある時代の点描としてもノスタルジーだけではなく、“今なぜこの物語なのか”という温故知新的な批評眼のような冷静さもあり、もちろん超魅力的な役者たちの演技アンサンブルとしても楽しかったし、カルチャー偏愛映画としても目に耳に心地よかったし、そしてなにより実感のこもった女性賛歌の映画として…心から離れません。

なにはなくともアネット・ベニングさん演じる主人公ドロシアが超魅力的!
「ボギー、わたしは女だ!」

そんなに主張が強いキャラクターではないけれど、真にユニーク。
亡くなった母をモデルにマイク・ミルズ監督が創造したそうですが、今まで観たどの映画のどのキャラクターにも似ていないけど、母であり女であり人間であることの真実に叶っている人物造形であったと思う。
1924年の大恐慌時代に生まれ、ハンフリー・ボガートとその映画を愛し、女性飛行士になることを夢見て、自立した仕事を持ち、40歳で結婚し出産、15歳の難しい年頃の息子と対峙する、55歳のシングルマザー&ワーキングウーマン。
戦前生まれらしい古風で保守的な思考の持ち主だけれども、心は自由で柔軟で時折型破りでもある。
ジャズ・エイジ、WW2、“古き良き”50年代、自由と混乱の60年代、そして喪失の70年代を様々に苦闘して生き抜いてきたドロシアさんのカクシャクとした姿と、来る新しい時代への不安を若い息子の中に見、戸惑いながらも決断しようとする姿勢が美しかった。
あの立ち煙草の仕草の、堂に入った感じね(やめてるタバコ吸いたくなった)。
パンフに書いてあった監督の言葉、「彼女はただボギーに憧れたのではなく、ボギーになりたかったのではないか」(うろ覚え)がすごい腑に落ちるようなドロシアさんでした。

彼女が終盤、ある夢をかなえるんだけど…ちょっとそこで滂沱と泣いてしまいましたね。
演じたアネット・ベニングさんの化粧っ気ナシの顔のしわに説得力ありまくりでした。男女問わず、ああいう風に生きたいと思わせる傑物カァチャンでしたな!
(しかし初日特典はナントカという化粧水でした(笑))

ある意味において“時代の曲がり角”“この現在のはじまり”として設定された79年という時代がまた絶妙で、その時代背景(とサンタバーバラという土地)がドロシアさんをはじめとした3人の女性のキャラクターに反映されていて、それが良かったように思う。

55歳、27歳、17歳…とそれぞれの世代や時代に寄り添ったキャラクター設定がなされていて、かといって同時代性のカリカチュアであるかというとそうでもなく、人間としてのリアリティのある造形があり、役者さんの好演とハマりっぷりもあって、活きた人物になっている。

僕は特にグレタ・ガーウィグさん演じたアビーが良かったな。79年に僕を生んでくれた母と同世代であると同時に、僕個人としても感じ入ることが多かったし、ガーウィグさん好きなんだ。「フランシス・ハ」に続く名演ではないかと思う。
アビーが躍るところはみんなイイ。

エル・ファニングが素晴らしいのは宇宙の真理なので、駄文を重ねる愚は犯さないことにします。エル・ファニングが素晴らしいのは宇宙の真理。

それにしても主演3人の姓がベニング/ガーウィグ/ファニングと“g”つながりはたまたまだろうか。エンドクレジット観ていて気が付いてなんだか「わーい」となった。
(ゴジラ!モスラ!キングギドラ!…みたいな気味の良さ)

ドロシアの息子ジェイミーを演じたルーカス・ジェイド・ズマンも良かったね。
少年であり青年でもある、人生の中の特別な期間の繊細さと傲慢さと優しさと弱さが、過不足なく表現しきっていたと思う。自分にも覚えがあるけど、15歳前後の少年はエイリアンです。あと、ときどき眼が艶っぽいんだ。村上虹郎と同じ、色気と剣呑を宿した眼が素晴らしかった。

全体の作劇も良かったですね。中盤である事実が明らかになるナレーションがあって、1079年リアルタイムの語りではなく、ある確定された未来を前提とした、俯瞰のナラティブの映画であることが全景化してくる。そこでノスタルジーから離れ、その距離感が愛嬌として機能しつつ、僕たちが生きる現代へとつながる回路も示すような作りになっている。
だからこそ終盤のカーターの演説とそれに対するドロシアさんの感慨が、立体的な同時代性として立ち上がってくるんだ。
よくあるナラティブではあるかもしれないけど、この映画にはよく合っていたし、ドロシアさんやアビーさんやジュリーさんら“20世紀の女たち”の強さや優しさや聡明さや不安や希望や逞しさが、今も連綿と感じられる映画になっていたと思う。

マイク・ミルズさんの経験に基づく40年近く前の南カリフォルニアの片隅の物語であるけども、彼女たちのぬくもりを手に取るように感じられる映画になっていたと思う。
とても誠実で聡明な映画だ。

マイク・ミルズの映画は全部観ていたけど、今回パンフ買ってはじめてその経歴を知り、おしゃれでポップで最先端で気に喰わない感じ~(苦笑)と骨髄反射してしまいましたが、チボ・マットと共演したCD「Butter 08」はしっかり持っていたりしたので、素直に「嫌いじゃないっす!」と告白しておきます。
いや、好きです。この映画。オシャレなサブカル映画じゃないぞ!