D・W・グリフィス監督『小麦の買占め』(1909)
元祖貧富の差ドラマー
小麦を買えなかった労働者の哀愁がすごい…
ドラマとはいえ、
豊かさにも貧しさにも肩入れしていない端正なショットで冷静に…
D.W.グリフィス監督の1909年の短編サイレント。
貪欲な投機家が小麦市場を独占。その一族は贅沢三昧。
市場操作の影響で他の投機家には破産する者も。
小麦価格高騰によりパン価格が暴騰し一般市民が…
『今』(2025年6月時点)の映画すぎてウケる。グリフィスは画面の奥行きを存分に活かした画面構成が素晴らしく、広大な畑を歩きながら奥→手前に移動する人物と馬を映したショットは印象的。固定フレーム内で…
>>続きを読むあらゆる画面の対比とそれを生かすモンタージュをみる。こうして映画が発展してきたのかと感銘を受ける。
労働者と資本家を交互に映す。
足を踏み外し小麦に殺される資本家を映す際のモンタージュ。
演劇にカメ…
記録
写真的機能を生かしたフリーズフレームの驚きが素晴らしい。また、画面内の人物を静止させることで被写体としての機能を抑制し、風景的な役割を担わせているがこれはリュミエールからの援用か。
やはり…
今の映画過ぎて何一つ笑えない。かく言う私も小売の仕事をしているがマジで値上がりを店の責任にしないで欲しい、店の方がしんどいのだよ。静止する貧困、躍動する富、あまりにも世の中であり現代だ。欲に塗れて死…
>>続きを読む躍動するブルジョワジーと静止する労働者の対比が始終強烈。種蒔きの円環運動を縦構図でじっくり捉えるショットもすげー。小麦王が小麦に埋もれて息絶える皮肉なラスト。映画の中の悪人は百年以上前から落ちて死ぬ…
>>続きを読む大恐慌や第一次世界大戦より前の映画だけども、資本家と中流階級、労働者(農家)という社会階層の多層性がはっきりと描かれている。
資本家の部屋や店の場面でいかにもサイレント映画的な平面的で閉鎖的な場所で…