D・W・グリフィス監督『小麦の買占め』(1909)
元祖貧富の差ドラマー
小麦を買えなかった労働者の哀愁がすごい…
ドラマとはいえ、
豊かさにも貧しさにも肩入れしていない端正なショットで冷静に…
D.W.グリフィス監督の1909年の短編サイレント。
貪欲な投機家が小麦市場を独占。その一族は贅沢三昧。
市場操作の影響で他の投機家には破産する者も。
小麦価格高騰によりパン価格が暴騰し一般市民が…
記録
写真的機能を生かしたフリーズフレームの驚きが素晴らしい。また、画面内の人物を静止させることで被写体としての機能を抑制し、風景的な役割を担わせているがこれはリュミエールからの援用か。
やはり…
躍動するブルジョワジーと静止する労働者の対比が始終強烈。種蒔きの円環運動を縦構図でじっくり捉えるショットもすげー。小麦王が小麦に埋もれて息絶える皮肉なラスト。映画の中の悪人は百年以上前から落ちて死ぬ…
>>続きを読むパン屋で店主も客も全く無言で微動だにせず立ち並んでるカットが超凄い
あと2カットめの種まきしてるカットの奥行きも凄い。一旦フレームアウトしてから再びインしてくるのも驚きに満ちている。
カットを並べて…
ストローブ=ユイレ『四つの課題』にて。
モンタージュ。ワンシーンワンカット。額縁の中で人物が動いているかのよう。小麦に埋もれた資本家を救出する大騒動のカットに配置された人物は11人(だと思う)。大人…
15分で分かる資本主義構造。
小麦粉死はドライヤーの「吸血鬼」で引用されてたなあ。
こんな初期からもう対比のカットバックやったり冒頭とラストの小麦を撒くフィックスの反復でショットに二重の意味を含ませ…