狙撃者の作品情報・感想・評価

「狙撃者」に投稿された感想・評価


何度も強調される高/低のモチーフ、そして、反ノワール的とも言えるような、陰影を極端に排し灰色に淀んだ画調が、主人公にまとわりつく強迫と孤独をビシビシ伝えてくる。カメラヤバい。

移動遊園地シーンの激情と、ラストショットのキレは忘れがたい。
Roland

Rolandの感想・評価

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うろうろと気が散った方向に進んでしまったように思う。法がどうこう、捕まる捕まらない、そんなことではなく、一人の人間のことなどはついには分かり得ないという事実があって、それでもすがるように寄り添い続けるしかないということに関してもっと徹底できたのでは。遊園地のシークエンスは秀逸だった。
なるほど面白かった。52年にしてこの犯罪加害者の心理に寄り添う視点は先進的だったのか、最初に丁寧に解説をしてくれる。
LEONkei

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3.6
自らの闇に苦悩し精神を病んだ男は、その欲求を満たす為に何の罪もない女性達をライフル銃で次々と射殺する。

すでにこの映画の冒頭で問題提起しているように制作された1952年から現在に至るまで解決できない問題…
いや、たぶん一生解決できないであろう人間のココロの問題を表現した作品ではないか。

時代が進み様々な分野で物事が進歩しても、人間のココロだけは進歩どころか後退しているかの現代社会。

喜怒哀楽と人間にココロがある限り幼い頃の環境や精神的苦痛を与えられた場合には、あるスイッチが入ったかのように異常なサイコパスに変貌する可能性を秘めている。

この映画の連続殺人犯も自らの殺人を誰かに止めてもらいたいと苦悩する姿、その殺人犯を追う刑事らの姿勢が単に殺人犯を追う気持ちから一人の人間を探す変化が良く表現されている。

巨大な煙突に清掃員が登り犯人の姿を目撃したシーンは印象的で、モノクロの陰影と素晴らしい構図に共感を覚えます…(u_u)
寂々兵

寂々兵の感想・評価

3.8
女嫌いのオッサンが女性に揶揄されたり叱咤されたりするたびに撃ち殺していくだけの映画。アーサー・フランツの偏執狂ぶり、『10番街の殺人』のジョン・ハートに比肩する常に何かに怯えて孤独で居る佇まいがヤバすぎ。屋上からライフルを構える彼を更に高い位置にいる作業員が捉え、一度も寄らないまま撃ち殺してしまう一連のショット。ボールをストライクゾーンに当てると美女が水に落ちるゲーム(どんなゲームだ)。ラストは打ち震えた。
紫色部

紫色部の感想・評価

3.5
2016.7.26 BS

繊細なあまり精神病を患う男の男性性の喪失が女性嫌悪に繋がり犯罪を引き起こすという流れは現代にもありがちなケースだと思う。色々と込み上げるものがあるラストショットも素晴らしい。
シリアルキラー vs プロファイリング meets フィルムノワール。音の使い方がトムとジェリーっぽくて時代を感じる。見世物小屋の女を何度も繰り返し水に落とすところに地獄感出てたな。個人的には高圧的なクリーニング屋のマダムにかなり殺意を感じたけど。てか、出てくる女がみんな嫌な感じで殺意を…やばいやばい。
2016.7.4 WOWOW(録画)(字幕)
うーん。
ラストは良かった。
女性に対する相反する感情に引き裂かれた青年と説明書きがあったが、何と何なのかよくわからず…メッセージ上必要ないのかもしれないが、主人公に1ミリも感情移入できないのは辛い。警察パートメインならまだしも半分以上孤独な患者の凶行だからなぁ。
警察パートはなかなか見応えがある。こんな昔から、今でさえ答えが見えないでいる問題に向き合っていた人がいた事に驚いた。
myg

mygの感想・評価

4.0
ちゃんと追われてもいないのにエモい廃駅や坂道を逃げるアーサー・フランツ、それだけで彼の声なき叫びのようで泣きそうになった。野次馬わいわい(殺しちまえ!)の外野に、部屋で泣きべそかいてる殺人鬼に大丈夫と声をかけるアドルフ・マンジューの対比、そのキモに何ともいえなくなる。ラストいいなー
Hikaru

Hikaruの感想・評価

4.0
人を殺して確かに殺人者なのだが本当の被害者は精神病を患っていて周りから相手にされない加害者本人なのだとストレートに投げかけてくる。
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