散歩する侵略者の作品情報・感想・評価 - 4ページ目

散歩する侵略者2017年製作の映画)

上映日:2017年09月09日

製作国:

上映時間:129分

3.6

あらすじ

数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海(長澤まさみ)。夫・加瀬真治(松田龍平)は毎日散歩に出かけて行く。一体何をしているのか…?同じ頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井(長谷川博己)は取材中に一人、ある事実に気づく。やがて町は急速に不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「…

数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海(長澤まさみ)。夫・加瀬真治(松田龍平)は毎日散歩に出かけて行く。一体何をしているのか…?同じ頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井(長谷川博己)は取材中に一人、ある事実に気づく。やがて町は急速に不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「地球を侵略しに来た」— 真治から衝撃の告白を受ける鳴海。混乱に巻き込まれていく桜井。当たり前の日常がある日突然、様相を変える。些細な出来事が、想像もしない展開へ。彼らが見たものとは、そしてたどり着く結末とは?

「散歩する侵略者」に投稿された感想・評価

東出昌大の牧師役はずるい。あんなの出たら笑っちゃうでしょ。
sato

satoの感想・評価

3.8
松田龍平になら概念抜き取られてもいいよね。。。
映画はだいぶ前に観て、久々に面白かったなー、感動したなー、くらいで、
さきほど原作の舞台見終えましたが、原作の舞台の方が8倍くらいよかった。

というか映画は原作の凄い部分を脚本や映像にほとんど落とし込めておらず、良かった部分も原作の上澄みに完全に頼っているというのが分かり、急に腹が立ってきた。
いつもの黒沢節でふざけてるだけ

完全に評価逆転して今怒りすら湧いてくる

高いけどみんな演劇観てほしい

黒沢清は教え子に脚本書かせるのホントやめた方がいい
恐ろしい(面白い)宇宙人でした。
まるで見切りをつけられた恋人から受けるあの"他人のような"振る舞いを思い起こさせられて戦慄。

思えば長澤まさみの作品って戸惑ったり不満を言ったりする台詞ばかりだなぁ、と思うけれどそこにこそ彼女の本質(記憶に残る)が素直に出るんだと再確認した。

このお話を考えた方は恋人に対して、「あ、コイツもうほんとどうでもイイ。」と思ったことがあるのだと思う。

執着から解放された時の脱力感といままで経験したことのない感情を知ったときのふわふわな浮遊感を美しく対比させ疑似体験できるような素晴らしい作品でございました。


この宇宙人に私から「ゴルフ」を奪い去って欲しい。
我々がふだん当たり前のこととして受け入れている社会通念上のルールを揺るがす存在が現れ、秩序を次第に解体し、最後には世界が滅亡する。このどこか冗談めいた物語は、黒沢清監督のフィルモグラフィのなかで時に回路やCUREといったホラーの形を取って姿を現したが、今作ではどこかコミカルでオフビートな会話のかけあいを見せてポップなコメディの形を取っている。

松田龍平がいい。黒沢組初参加と思えないほどきれいにはまっている。あれほど登場した瞬間から宇宙人に見える役者は他にいないように思う。映画が始まっていきなり宇宙人に乗っ取られているのだが、もはや普通の人間として暮らしていた頃の姿を思い描くのが難しいほど、元からこのような存在であったとしか考えられない。

それにしても、演劇原作と言うこともあってか、「こんな内面状態をどう肉体を駆使して外顕化すればいいのか」と困り果ててしまいそうなシチュエーションに富んでいる。それを見事にこなしていく役者とか、ここぞというところで炸裂するザ・黒沢清演出だけで楽しめる。

長谷川博己はやけに楽しそうだった。サングラスをかけるのも本人のアイデアらしい。

長澤まさみはベストオブ長澤まさみに認定します。

一瞬しか登場しないが、東出昌大の顔。なんであんな顔してるの。何もしてないのに爆笑できる。

黒沢監督は以前(岸辺の旅のときかな?)、謙遜もあってかベッドシーンが苦手とおっしゃっていたと思うのだけど、それが絞首に置き換わるとは。殺人なら描けるということなのだろうか。とにかくキュートな場面だった。
KM

KMの感想・評価

3.5
黒沢清監督らしい不穏さと笑いの微妙なバランスは活きていて、その着地点が最後の展開なんだけどこれがまた良い。
そんなことより、とにかく長澤まさみが美しい。やんなっちゃうなあって言われたい。
「愛する人が宇宙人になって地球を侵略すると言い出したからさあ大変!」っていうコメディにもなりそうなストーリーを黒沢清が撮るとこうなるのか。

ラブストーリーやホラーやエンタメを混ぜ合わせた不思議な手触りの作品。

ただ侵略シーンのCGがショボいのはなぜだ。
人間はあるひとつの概念が肥大化した時、「いやになっちゃうなぁ」と感じるのだと思う。

家族、所有、自分、他人、自由、仕事。
人はさまざまな概念を抱え込んでいるけれど、概念それ自体が人間を苦しめるわけではない。
概念が人を苦しめるのは、その人の中にあるひとつの概念が肥大化してその人を支配するからなのだと思う。

その肥大化した概念を取り上げた時、人は皮肉なことに幸せになってしまったりする。
そこを描いているところが、おもしろいなと思う。

この映画で宇宙人はたくさんの概念を手に入れるが、どの概念を手に入れても宇宙人は宇宙人でしかなく、人間にはなれなかった。
しかし、あるひとつの概念を手に入れた時人間そのものになってしまう。
愛という概念を手に入れた瞬間に人間そのものになってしまったのだ。

言い換えれば、地球を侵略しに来たはずの宇宙人が愛という概念によって、人類に身体を乗っ取られてしまったということだ。
愛という概念こそが、人間を人間たらしめている。
自分とか他人とか所有とか家族とか仕事とか、その他諸々の概念を肥大化させて、愛という概念を排除してしまった人間は人間性の一番大事な部分を失ってしまっている。

人種差別や民族差別の問題は、自分と他人という概念の肥大化から来る。
家族、仕事などの概念の肥大化は、人を組織や権力に従属させるだろう。

私たちは概念に身体を乗っ取られようとしているのだと思う。
この映画が鳴らす警鈴を私たちは無視してはならない。
概念に人類を明け渡すな!!

そして、この映画を見終わった後に気づいてしまった。
あっ、俺、すでに映画という概念に乗っ取られてる。
乗っ取られたままでもいいか。

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ずっとイライラしてる長澤まさみ。
わかるよわかる。
俺もイライラするもん。笑
愛は地球を救う。
この回収は見事というほかない。

地球を侵略するために、人間の概念を奪っていく宇宙人、という設定が面白い。世にも奇妙な物語でありそうなお話だけど、奇妙な話だけでは終わらず、最後は大きな愛の物語になっている点が素晴らしい。

細かいところを見ていけばツッコミどころ満載。地球規模の危機の割には緊急事態感が弱すぎるし、宇宙人サイドも侵略しにきた割に総勢3人って少なすぎるし。でも元々舞台用の戯曲だと分かれば納得。ラストの侵略シーンはさすがに笑ったけれども。

飄々とした役をやらせたら天才の松田龍平は、本作ではその本領を発揮している。この人、本当に宇宙人でも不思議ないと思う。

最後の病院での鳴海の姿は、園子温監督「愛のむきだし」のラストのユウの姿と被ってしまった。ユウはヨーコの愛によって自分を取り戻すことができたけど、鳴海はどうなったのだろうか。。

P.S. アナザーストーリーがもうすぐ公開されるようなので、こちらも見てみたい。
https://filmarks.com/movies/76679
vitz

vitzの感想・評価

4.0
ことばの羅列と、概念。

思いがけずいいお話。
人のこういうおかしみ、好きだな。

役者さんたちがまたとてもよかった。
長澤まさみと松田龍平はもちろん、
うさんくさいけど熱い長谷川博己。さすが。