種をまく人の作品情報・感想・評価

種をまく人2016年製作の映画)

上映日:2019年11月30日

製作国:

上映時間:117分

3.8

あらすじ

「種をまく人」に投稿された感想・評価

大人もそして子供だって大きな嘘をつくし、そのことで人を傷つけてしまうことがあるんだ。
嘘で傷つくのは、本当は自分自身なのに。ラストに救いがあった。
tmurata

tmurataの感想・評価

3.2
余韻とか余白というと言葉は良いが、色々、有耶無耶のまま終わった印象。後で解説っぽいのを読んだら、監督の意図と、俺が映画に求めていたものが異なってたらしいので栓なるかな。
あと、俺は種をまく人はゴッホじゃなくてミレーの方が好き。
kyoko

kyokoの感想・評価

3.8
一家に起きたある悲劇を背景にして、喪失・贖罪・再生を描いた作品。
震災がもたらした影や障害者に対する差別、さりげなく難民問題まで入っていたりする。
この手の日本映画は盛り込み過ぎて失敗するパターンが多いけど、説明過多にしない脚本で鼻白む都合のよさもなく、展開が破綻することもなかった(導入部分はちょっと露骨だなと思ったけども)。光雄のいかにもゴッホ然とした風貌と行動に、後半は通報されんじゃないかとちょっとヒヤヒヤしたのは私だけか。

とにかく辛い。
はじめは母親に感情移入するだろうと思っていたのだけれど、もはや感情のコントロールができなくなっている母親を前に、私の心は完全に娘の知恵になっていた。どんどん自分が小さな子どもになっていく気分だった。

知恵を追い詰めるのは母親だけではない。
品のない母方の祖母は問題外として、もうひとりの祖母も、一見優しげな担任も。
ミャンマーの子と知恵、ひまわりで一挙両得!みたいなやり方が気に入らない。
こういう偽善的な教師の提案って大体はうやむやで終わるのよね。

震災からの復興はまだまだ時間がかかる。
知恵の心の再生も同じだろうと思う。
目の前に広がった風景と知恵の強い目に救いを持たせたラストは、少しだけもっさりしてしまったけど悪くなかった。
モヤモヤが残るとしたら、母親が自分の罪を理解しているかどうかが最後まで分からなかったことかな。


中島亜梨沙と中村ゆりって、似てない?
mino

minoの感想・評価

4.8
これは苦しい。
みんな苦しい。

一つの出来事から全てが崩れ落ちる。
連鎖。

何があっても電車は走る。
世界は今日も普通どおりだ。

本当の家族を見ている感じ。
本当の親戚を見ている感じ。

これはすごい映画だよ。

父親役の人母親役の人みんな素晴らしいです。
mtblue

mtblueの感想・評価

4.5
言葉を奪われた人たちの叫びをひしひしと映像から感じて終始苦しかった。
どの人も大切にしたい何かがあって、それが家族だったり生徒だったり正義だったり平穏な日常だったりするんだろうけど、ぶつかりあった歪は結局弱い人に困難と偏見として覆いかぶさるんだなと。
見ているこちら側の持つ色眼鏡を露呈させられ苦しいけれど、私にとっては変わらなきゃと思わせてくれる素晴らしい作品でした
期待していただけに。

あの罪は救われたのかどうか最後微妙な演出だったようにおもう。
感受性に乏しいからか、みた後の感想は「なんだこの意味不明な映画は」やったけど、なんでこここうなったの!?って思う場所がありすぎて、家に帰ってからもネットでいろんな人の映画の解説をみつつ楽しめる映画やった!

このレビューはネタバレを含みます

家族の絆って何だろう、と考えさせられる作品。どストライクでした!

ダウン症の子を授かった家族のものがたり。ある事件がきっかけとなり、今まで明るい居間の片隅に追いやっていた闇が家族に暗い影を落とす。

妹は可愛い。でも自分と妹は顔が似ていないと打ち明ける知恵は、もしかしたら小学校でも同級生から同じように言われていたのかもしれない。それは知恵の苦悩した表情から読み取れる。この作品は語りすぎず全てを見せない撮り方。観る側に想像力を求められるが、役者たちの演技が素晴らしいから行間も読めて自然と登場人物に感情移入出来る。だから観ていて結構辛い。

夫婦喧嘩のリアル。過去の出来事を引き合いに出し、「あの時こう言ったよね」は自分も言われたことがあって、相手を想って言った言葉がそんな風に捉えられていたのかとショックを受けた経験がある。一つの負の出来事から本音が出て来たとき、相手のことを全然理解していなかったことに気付かされた。

ところで、小説家の大江健三郎も息子さんが障がいをもっていて、自身の小説でその苦悩と葛藤を記している。障がい者がいる家族の気持ちは想像までは出来たとしても結局親族にしか分からないし、親族以外の人が表現出来ることでもないように思える。監督の姪っ子さんもダウン症だとオフィシャルサイトに記載が有った。親族を代表して、表に出し難い心の闇をこの作品で表現したかったのではないか。

種をまく人と、その種から咲く花を見て元気をもらう人。そこに直接的な繋がりはなくても花を見る人は種をまいた人がどういう人だったのか、どんな気持ちだったのかと想いを馳せることも大事なのかもしれない。
こういう力がある映画が自主で撮られて、自主で配給されている。
ちゃんと目を向けるべきなんですよ。この作品のちえちゃんと同じように。
大きな声でなくとも、この叫びとも言える声(映画)にちゃんと目を向けるべき。

届くべき人に届くといいなあ、と思わされる作品でした。
ILC

ILCの感想・評価

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ステマがちらほらあるな。
去年Twitterで『アナと雪の女王2』が騒がれてたけど、フィルマークスではひっそりとこの作品がステマされてたのか。見る限り大した効果はなかったみたいだけど。
ステマは嫌いなので本当はマイナス100点くらい付けたいのだが作品に罪はないのと作品自体それ程悪くはなかったのでこのスコアに落ち着いた。

で内容なんだけど事前情報とか詳しい事は何にも知らずに観たから鑑賞中に疑問に思う事が多々あった。
観終わってから他の人の舞台挨拶のレビュー観て大まかな事は把握。
製作の着想が監督の子供が障害を持ってる?からってのは理解できるが何故ゴッホと掛け合わせたのかはよくわからない。
精神障害があって病院から出てきた兄(ゴッホ)が何故罪を被る事にしたのかが謎。しかもアイコンタクトで。(これは終盤でわかる)
だから懺悔みたいな事してるシーンも謎だった。(もしかしてキリスト教による救済を表した?)
あとあの石みたいなのもよく分からなかったしあんな簡単に石って割れるか?
精神障害を持つ兄、ダウン症の次女を持つ所謂身内に障害がある人がいる家族の話なのは自明なのに変にゴッホとか絡ませるから中途半端というか2つの事は合致していない印象。

良かった所は父親役の演技。
自然体とは正にこの事で映画の世界だけではなくリアルにあの父親は居ると思わせるレベルだった。
それとラスト。
雨雲の空の下から快晴へのカット繋ぎは綺麗だった。語らなくともこの画だけで2人の心情変化がわかるので好き。
綺麗に咲いた(恐らく兄が撒いた種なんだろうけど場所が同じかはわからなかったのでたまたま咲いていたのかもしれない)ひまわりの道を父親と娘2人で歩くんだけど振り返ったら萎れてるひまわりがある。萎れたひまわりは妹が死んだ後に何度かでてくる。罪を認めた娘と家族の再生を願う父親がそれを観て何を感じたのかはわからない絶妙な顔のアップで終わるこのラストは白眉。
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