「母」に投稿された感想・評価

昔話みたいなストーリーと全然動かないカメラが合わさって「紙芝居かよ!」と思っていたが最後の脱走シーンは楽しかった。大自然のモンタージュ、良いけど多すぎて最後のほうは効果が薄くなってた気がする。(あ、pudovkinて montage is brick説のひとか。そう言われてみればまあ前半はそんな感じだった気がしなくもない)
【ピアノだけの音楽が物語る】
社会派エイゼンシュテインと比較すれば、プドフキンの作品には主人公がいてその人が社会に飲み込まれていく姿を描く。
酒飲みで荒々しい夫が殺される。過激派の息子は何やら革命を起こそうとしている。母はただ平和を望むけれど、望めば望むほど大切なものを失っていく。
エイゼンシュテインの場合は革命的なまさにロシア!って感じの壮大な音楽が採用されていたけれど、プドフキンの場合はピアノだけのシンプルな旋律である。国民1人なんて国家には蟻を踏み潰すくらいで何とも物悲しいメロディ。最後の国民に向けられる銃と波に飲まれていく流氷が重なり合っていて印象的だった。
T

Tの感想・評価

3.4

このレビューはネタバレを含みます

プドフキンで一番有名かな?とりあえず、父の顔が怖すぎる。
ろくでなしに利用されて死んだ父を丁寧に描くのが好きなところ。ただただどこか遠くを見つめる母の目と、それに触発されるように高まる息子の激情。これはつらい。この映画に『母』と付けるプドフキン、好きだなぁ。法的劇×脱獄劇と早い展開で物語は進む。判決が出る瞬間の母の顔が忘れられない。正義とは。随所にインサートされる水流や氷の渦、ロシア映画らしくてとても良い。旗を持ち立ち尽くす姿もまた神々しい。
シネフィルだとこのプドフキンの名前は、必ず観たことがあるがエイゼンシュタインと比べると圧倒的に見る機会がない。今回初めて観てかなり評論家の意見が脳を支配していて、いいのかなぁ???と思ったが、正直そんなんでもないという結論です。文章でしか読んだことがなかったのでハードル上がってしまいましたね。モンタージュ理論の本に必ず書いてあるんですよね。それより本作は、監修協力に水野晴郎とあってアメリカンポリスだけでなくコミュニズム映画にも造詣が深いとは、驚いた。
Ryosuke

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3.8
@アテネフランセ サウンド版。最初に軽くリマスター時に入れた説明あり。
やはり母親にフォーカスされるとちょっとくるものはあるな。哀しげな顔が印象的。
前半は若干の退屈感は否めない。
人物の顔を中心としてショットを細かく繋ぐモンタージュや、複数の建造物を多重露光していく描写が印象的。
緊張感のあるシーン(酒場、戦闘シーン)では、テンポの速い音楽に合わせた形で、モンタージュや多重露光を用いて映像のテンションを上げ、観客を高揚させる。
流氷と労働者の群れの類似性に基づく繋ぎも面白い。
風景描写はより良い画質で見られればもっと美しいだろうな。
ラストの軍による弾圧のシークエンスは迫力満点。低い位置から騎馬隊を捉え、細かいカット割りで臨場感を出す。
赤旗を持って立ちふさがる母と、日の光に照らされる赤旗が神々しく、かなりのプロパガンダ効果がありそう。
イシ

イシの感想・評価

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なんてゆか、映画をお勉強で見たい人は見たらいいのかもねって感じでした。
milagros

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4.1
プドフキンのモンタージュはあくまで繋がることを意識している。衝突ではなくて、イメージを重ねて少しずつ前進していくこと。

視線による誘導がうまい。母親の力強い演技にすごい編集が相まって、ものすごい高揚感。
ほし

ほしの感想・評価

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デモ隊と流氷の弁証法的モンタージュかと眺めていると突如息子が氷上を飛び回り、実は流氷はdriftのイメージではなく具体性を帯びたショットだと明らかになる。『戦艦ポチョムキン』からたった1年。文法と化したからこその裏切り。
プドフキン映画祭@アテネフランセにて。
内容の記憶は無いが、つまらなかった。
chinechan

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4.7
1926年の作品、ゴーリキー原作。
サイレント時代の最後のあたりですね。

流れるようなシーンの連続。
全編フォトジェニック。
素晴らしい!!

母の演技が凄すぎる。
たった1人で、優しい老婆にも、羅生門の鬼のようにもなる。
世界中の不幸を背負ったみたいな顔をしたと思えば、いきなり地球を救う英雄みたいな佇まいをし、ホラー映画で死ぬ直前みたいな顔をする。

ヴェラ・バラノフスカヤさん凄まじいです...
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