本作を観る機会は幾度もあったのだが、監督松本俊夫、という名前だけで生理的嫌悪感を催し二の足を踏んでいた。如何に秋吉久美子が好きだといっても、いくら若者には時間がたっぷりあるといっても、予想できる退屈…
>>続きを読む「旅の重さ」でチョイ役デビューした秋吉久美子の初主演作。前半のエキセントリックな女子高生ぶりに、制作前年に公開された「夏の妹」(大島渚監督)の栗田ひろみを連想する。映画全体としては脚本が山田正弘(吉…
>>続きを読む松本俊夫監督は生涯に4本しか長編映画を撮っておらず、その中でも1番マイナーな作品だけど、本作は秋吉久美子の記念すべき衝撃的な主演第1作目。脚本は吉田喜重監督の『煉獄エロイカ』(1970)や初期…
>>続きを読む心中現場のほとりからはじまる物語は、やはり死の予感に満ちていた。
孤児の青年・甚と十六歳の少女・あずな。
兄妹の疑惑を手綱に、プラトニックに惹かれ合う2人。
甚の出生の秘密は、やがて戦争の記憶を紐解…
秋吉久美子の瑞々しいデビュー作!レネに影響を受けた松本俊夫の劇映画だけあってヒロシマモナムールっぽいアンニュイな描写に呆然と画面に向かっていたが、フォーク歌手で本作の主人公下田逸郎の歌がめちゃくちゃ…
>>続きを読む秋吉久美子初主演作品にして、母親役がスキャンダル渦中の嵯峨三智子、戦争後遺症の叔父役にケーシー高峰というキャスティングが凄い。
青春映画風に始まるが、豊川空襲の犠牲者の慰霊と主人公の青年(下田逸郎)…
現代(といっても1970年頃)と終戦時のそれぞれの16歳の少女の話。唐突に現れるまだ10代の秋吉久美子の全裸もインパクトが凄かったが、それ以上にケーシー高峰のPTSD演技が強烈過ぎる。旅行中に暴れ出…
>>続きを読む公開された年に観たが、2~3年のお蔵入り作品ということで、当時ですら鮮度は薄かった。秋吉本人は、この年、山根や今井の作品で原田美枝子と並び、最も目覚ましい活躍をした女優さんだったが、本作は無関係…
>>続きを読む1973年愛知豊川。昭和一桁世代の母は16歳の娘の自殺願望を戦争ごっこと決めつける。果たしてそうなのか? 突然のフルヌードと灯篭流し以降の怒涛のシュルレアリスム描写にびっくりした。
演技が上手かった…