薔薇の葬列の作品情報・感想・評価

薔薇の葬列1969年製作の映画)

製作国:

上映時間:105分

ジャンル:

3.8

「薔薇の葬列」に投稿された感想・評価

chaooon

chaooonの感想・評価

3.7
1960年代末の新宿のゲイボーイたちを描くアヴァンギャルドな映画🎬
16歳のピーターがスカウトされ、スクリーンデビューとなった作品✨
監督は実験映画等も数多く手掛けた松本俊夫の、こちらは劇映画第1作目とのこと。

大学時代、マニアックなモノを愛する友人が「絶版のレアビデオを手に入れた!美少年ピーターを堪能しようぜ🤩」と鼻息荒げに誘ってきたので、そこまで興味もなかったけど一緒に観た覚え。
映画の内容より、あの日の光り輝く友人の目が忘れられないという、思い出深い作品。
TSUTAYAで再会したので、久々再鑑賞♬

柔らかそうな肌をした、まだあどけない顔立ちのピーターの魅力が画面いっぱいに溢れる❣️
劇中では「ゲイボーイ」とひとまとめに呼ばれてたけど、今で言うトランスジェンダーたちが物語を彩る✨
女性らしいスタイルに着飾ったピーターは実にキュート❣️妖精的🧚‍♀️✨
肌と肌が触れ合うシーンは、実に官能的でアート色も強め✨

当時の猥雑な新宿の雰囲気がまた独特で、アングラの空気ってやつを感じましたわ〜🌀

物語の合間に出演者へのインタビューが挟まれたり、撮影シーンを俯瞰から写してみたり、不思議な構造の映画だなぁ🎬
トイレのシーンの後に「映倫」ってデカデカと出たり、サブリミナル的にアート描写が入って来たり。
こちらは実験映画ではなく、一応劇映画って部類らしいけど、充分尖っていらっしゃる。

早回しのシーンで少しコミカルにクラシック音楽が流れる感じが『時計じかけのオレンジ』のオマージュか?と思ったら、なんとこっちの方が先。
逆にこれにキューブリックが影響を受けた、なんて説もあるらしいけど、どうなんでしょうね〜🍊

ゲイボーイたちを描きつつ、その内面とか生き方を描いているというわけでもなく、物語の主軸は男女逆転オイディプス王なストーリー。
ラストはオイディプスの物語知ってないと、全く意味不明で伝わらない展開。
今作の2年前に公開されたイタリア映画『アポロンの地獄』をベースに作られた映画なんだとか。
敢えてアポロンを…って言うのは意味がありそうで、観てみたくなったなぁ😋
出会えて良かった
初松本俊夫。もっと他の作品も見たい。

映像、、、

冒頭からどっぷり引きこまれた。
とんでもない作品に出会うと脳が緊張するからか胸が締め付けられるように苦しくなる。途中まで地獄だった。

特典に監督インタビュー
逆オイディプス劇の構造は最初からあったわけではないらしい。色んな尺度が社会的に変わってくる中でゲイボーイという存在が日陰から表に現れて、どういう存在なのかって関心が先行していて、その後でオイディプス劇の構造と結びついたらしい。
「オイディプスそのものの問題というよりはそういう劇構造が生み出す衝撃、ドラマ…」

淀川長次さんの出演がオモロい

フットボールアワーの岩男なんだわww

俺なんかが言うの烏滸がましいんだけど物語の構造がこの映画の良さを少し損ねている気もする、、
yumi

yumiの感想・評価

4.3
これみた時かなり強烈だったなあ。ちょうどギリシャ神話を学んでいなから、すごく響いた。全体的に陰鬱な雰囲気が漂っていて、それでいて美しい。アンダーグラウンドの人たちが主役なんだけど、みんな強くて個性的で魅力的な人だった。オイディプス王の話をなぞらえてて、最後のシーンが衝撃的だった。また不気味なナレーションも凄くいい。語彙力がないけど凄くいい作品。
とんでもねえ映画だ。69年の日本で、すでに映画は完成していたのだ。
撮影技法もストーリーもすべてがアヴァンギャルド。
ああ、エディプス!
「逆エディプスコンプレックス」という頭でっかちな形容詞で語られることが多いが映像美、60年代学生運動全盛期の東京の雰囲気を追体験できる
そこそこコミカルなのがまた面白さである
hot

hotの感想・評価

3.8
今よりもかなり尖っている映画。
ピーターが美しい。
現代版オイディプス悲劇というテーマはありつつ、映画でどこまでできるかという挑戦的なカットが多く、古さを感じない。
BON

BONの感想・評価

4.3
パゾリーニ「アポロンの地獄」ファン必見作品。

セックス、ドラッグ、ゲイ・ボーイ。
奇天烈、芸術、アンダーグラウンド。

実験映像作家の松本俊夫監督の劇場用長編第1作で、日本アートシアターギルドの代表作でもあり、ピーター(池畑慎之介)の貴重なデビュー作。

鋭いナイフのような目つきをした若かりし日のピーターは、沢尻エリカと安室奈美恵を足して2で割ったような可愛さ。監督が100人以上のオーディションをしても見つからなかった主役のゲイ・ボーイを、自らゴーゴーバーに赴き彼女を見つけたという逸話があった。

60年代末の雑多な新宿を舞台に、ゲイバー「ジュネ」の看板少年エディ(ピーター)のエネルギーに満ちた生活、暗い過去、運命を描く。パゾリーニの「アポロンの地獄」をベースとしている本作は、作中でも映画ポスターがバックにびっしり貼られているシーンがあってリスペクトを感じる。

「母と交わり、父を殺す。」ということが本作では反転し、まさしく「裏・オイディプス物語」だった。オイディプスと同じ悲劇を見つめられない目潰しの運命を辿る様は、アバンギャルドな実験映画の巨塔ブニュエル「アンダルシアの犬」の目玉切取りシーンを彷彿とさせる。
和

和の感想・評価

4.5
シンプルに芸術作品として凄かった。
時間が入ったりきたりするところや、
現実世界と入り混じってる感じとか、
全くリアルじゃないのにすごくリアルを感じた。
kotan

kotanの感想・評価

3.5
1969年、ストーンウォールの反乱、

この時代に、日本で、つくったことに意味がある映画だ、、ギンギンである
ayuka

ayukaの感想・評価

-
わああああこんなにイケてトンガってる日本映画があったとは。
公開年、1969年ということで、ニューヨークではストーンウォール事件をきっかけにでトランスジェンダーの女性たちが中心となってLGBTQの権利を求めて抗議。
アメリカではカウンターカルチャーの最中、ラブアンドピースを求めてヒッピーたちは葉っぱをふかし、グレイトフルデッドを聴きながらLSDでトリップ。

そんなアメリカのカウンターカルチャーや抗議運動に発足された日本の若者たちと一見”はみ出した者たち”を中心に描いた映画。”ゲイボーイ”とこの年代、または作品中では呼ばれているけれどトランスジェンダー女性たちなわけで。この映画はそんな彼女たちがアイデンティティに苦しむ映画、というわけではない。作中の日本/コミュニティでは彼女たちが普通に受け入れられている。最後ああなったのも、単にエディがトランスジェンダーだから、という理由ではないことからも言えるように。
ということで、当時の物差しから言うとものすごくものすごく前衛的な視点から描かれているんだろうな。大麻への言及や描写も然り。
時計仕掛けのオレンジがこの映画に影響を受けたらしく、まさに、あのコミカルな音楽の使い方や目のショットなど、ふむふむ、と思うところが多かった。そして60,70年代の日本映画の多くに当てはまるようにヌーベルバーグの影響もめちゃくちゃ見られました。編集やらショットやら。
観れてめちゃくちゃよかったなあ、と。貴重だなあ、と。当時の前衛的な考えとカルチャーを冷凍保存したようなもの。
あまり日本映画を観ないので偉そうなことはまったくもって言えないのですが、最近の日本映画はまあそりゃそうだけど商業的だなあと。この映画のように、カルチャーを映して、視点と考え方を作品に反映して表現して残している映画って最近の日本映画には無いのでは?
もっと昔の日本映画を観たくなりました。
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