自殺志願者が協力者を探して彷徨うだけの話なのに面白い。必然的に空間が持続しない、車内の切り返しだけでショットを相対化するストイックさ。
例えば少年兵を乗せたシーン。初めは二人の背後を通過していく景…
生きることの喜び
街中を車で走らせるひとりの男
「儲ける仕事がある」
そんな誘い文句で人を見つけ、自分の自殺願望を叶えようとする
全編ほぼドライブショット
彼の顔にフォーカスを当て、音や彼の反応…
パルムドール受賞のキアロスタミ監督作品。
監督の作品は初鑑賞。
友達の家はどこ?も観たかったが、配信終了まで時間がなくて、こちらのみ鑑賞。
何も起こらないとは聞いていたが、本当に何にも起こらない。…
『そうも言うけど
すべては土に還るんですよ』
頼みが頼みだけに勿体ぶる主人公に対して、皆訝りつつも情け深い。それにしても何だこの洒脱なアングルは。尺のほとんどがテヘラン近郊の原風景的な自然かバディ…
死へ向かう男バディの旅。バディの提案を聞いた者たちの反応は様々。まだ顔つきも若い兵士は明らかに動揺し遂に車から飛び出し一目散に逃げてしまう。銃を持つ兵士でありながら誰よりも死を恐れている。神学者の青…
>>続きを読む穴に埋まるから明日見にきてくれ。生きてたら起きあげて、死んでたら土をかけてくれ。
そう言って車に乗せた人たちに自殺の手助けを願う男バディ。彼の物語は、常に車に乗り、時に人を乗せて問答が繰り返される。…
(C)1997 Abbas Kiarostami