烏に重なる若い兵士、屋上の洗濯物と親子、隔てる窓がなくなるや否や鮮やかに浮かび上がる音、緑。何でもない風景に感動して泣きそうになる。意味が削がれて削がれてゆく、そのたびに剥き出しの意味を突きつけられ…
>>続きを読む死に場所を求めて彷徨う男と、彼を乗せた人々との断片的な対話。キアロスタミは極限まで削ぎ落とした構成の中で、生と死のあいだにある“沈黙”そのものを描き出す。
〈死にたい〉という言葉が、〈生きる〉ことへ…
このレビューはネタバレを含みます
自殺の手伝いをしてくれる人を探し、主人公は車を走らせる。何人かを車に乗せ、自殺をしようとしている場所へ連れていく。時にその場で逃げられたりもしたり、連れてきた人を送り届けたり。そんなふうに、主人公は…
>>続きを読むめちゃくちゃ良い
桑の実の話が良かった…
そうやってちっちゃいことに救われながらみんな生きてるのかもな
人生の先輩って話聞くと何かしら腑に落ちることを言ってくれる気がする
映画のジャケットはピンク色…
なんという人生賛歌なのだろう。老人の語りかけるこの世界の美しさが、己の実体験を呼び起こす。校舎の渡り廊下からみた夕焼け、祖母の家からの帰路でみた高速道路からの夜景、飲み会終わりに寝ぼけ眼で見た月、母…
>>続きを読むなんて美しいラストなのか。
途中までの作りはキアロスタミらしいけどどこか説教くさいなと否定的に捉えていたのにラストでこんなにも打ちのめされてしまうとは。
白桃の味。
カメラのシャッター。
前…
劇伴がなく環境音のみが響き、車がイラン郊外を走る風景と車内の会話が中心。
死にたがりの主人公は、自殺を手伝ってくれる人を探すが怖がられたり諭されたりして断られる。
最終的に出会った老人は、それまで車…
道行く人を吟味するように見定め、「あることを手伝ってほしい」と自分の車に乗せる男。男には自殺願望があり、自殺を助け埋葬してくれる人を探していた。生きることに絶望しているが自暴自棄にもなりきれず、揺れ…
>>続きを読む(C)1997 Abbas Kiarostami