砂利道の荒野をひたすら走るバディ。彼の心もまた、荒んでいる。
悩みのない人間はきっといない。
それでも人生は汽車のように前に進んでいく。時には立ち止まったり、打ちのめされることもあるだろう。
それで…
この監督(というよりイランの風景を覗く体験が)2作目。
圧巻の映像。
車の中の会話を車を走らせた壮大な景色に乗せて進めていくことが本当に上手だなと、2作ともそこに感動。
私の顔が映ってないわ!とか…
彼はあの場所に埋葬されたかったんだろうな
薬で寝ても死んでないのに埋められて苦しい思いはしたくないということか
3人の候補との会話がなずっと面白かった
最後あの老人は来たんだろうか
あるいは違う男性…
生きることの喜び
街中を車で走らせるひとりの男
「儲ける仕事がある」
そんな誘い文句で人を見つけ、自分の自殺願望を叶えようとする
全編ほぼドライブショット
彼の顔にフォーカスを当て、音や彼の反応…
このレビューはネタバレを含みます
あぁこれは最高の映画だ、トップ10に入るかもしれないな…という余韻に浸りかけたラストの暗転からのオフショット、どん底に突き落とされて怒りすら覚えた
まぁなんか意図があるんだろうけどとんでもない蛇足だ…
このレビューはネタバレを含みます
「仕事」を依頼するために普段関わらない人に声をかけて 非日常に入り始めると普段忘れていた人のさり気ない優しさがチラ見えしてたと思う
(一緒にお茶しようと言ってくれる人、車が動かなくなったら助けてくれ…
自殺を幇助してくれる人を探しながら放浪する会話劇
キアロスタミにしてはテーマがネガティヴで
新鮮でしたし
会話の中に込められた
それぞれの「生きる」言葉には
考えさせられ響くものがありました
が…
(C)1997 Abbas Kiarostami