犬猿の作品情報・感想・評価 - 31ページ目

犬猿2017年製作の映画)

上映日:2018年02月10日

製作国:

上映時間:106分

あらすじ

印刷会社に勤める真面目な弟とは対照的に乱暴者でトラブルメーカーの兄。見た目は悪いけど頭がよく勤勉で家業の印刷所をテキパキ切り盛りするブスな姉と、要領は悪いがその容姿と人当りの良さで人気者の妹。この二組の兄弟・姉妹の関係に、あるとき変化が訪れる。それぞれの思いが交錯し、相性最悪なW犬猿ペアの抗争は次第にエスカレートしていく。

「犬猿」に投稿された感想・評価

コンプレックスを抱えた兄弟姉妹がどう折り合い付けるのか?という話。なんだけども、この映画を観る大体の人はこれくらいしてるし分かってるんじゃないかな?高校生や大学生でやるべき内容な気がする。

あと、パワーレンジャー式のアレは俺は好きじゃない。
Masato

Masatoの感想・評価

4.5

憎しみあってこそ、兄弟。

ヒメアノ〜ルの吉田恵輔監督・脚本

ヒメアノ〜ルがわたしの2016年のベスト10内にはいる傑作すぎたので、吉田恵輔監督作品はまだかまだかと新作を待ち望んでいたのですが、やっときた。今回はオリジナル作品。本当に素晴らしかった。

姉妹と兄弟の話がクロスカッティングしながら進んでゆく。ヒメアノ〜ルでは二つの要素が映画全体を構成していたように、今回も二つの物語が互いに相乗効果を生み出し、この映画の構成自体が「兄弟」のような感じになっている。

コメディも挟みながら、衝撃の展開を挟み、伏線とその回収もしていく。見ていて楽しいし、兄弟がいる人にとっては共感できるし、今の関係を考えさせられる。小刻みなキャラクターの演出がテーマの増幅に地道につながっているというのも凄い。最高の映画でした。

憎しみあってこそ、兄弟。
わたしも5つ年の離れた兄がいて、珍しいことかわからないが、一度も喧嘩したことがない。だから、こうしたリアルな憎しみ合いが新鮮であった。私の兄はいつもマイペースで何も考えてなさそうで、いつも弟の私に譲っていた。譲ってもなにも感じてなさそうだった。ただ、タバコ吸っててパチンコ好きでアイドル好きで、どうしようもないなぁなんてずっと思っている。ちょうど今作の兄のたくじみたいだ。
それでもずっと好きで。なんか兄弟って不思議だよねぇ。「どうしようもない」って思ってるはずなのに、愛してしまう。いつもずっとそばにいてわかっているはずなのに、憎んでしまう。ずっとそばにいすぎて本当の大切さを忘れている。でも失いかけてその大切さに気付く。それでも憎しみ合う。でも、好きだ。そんな「憎しみあってもやっぱり放ってはおけないくらい大切な存在なんだよ」っていうメッセージに感動した。
兄弟は、血縁という家族と喧嘩し合う友達の境界線だと思う。2つの要素を持ち合わせているからこそ、不思議な感覚になる。

なんか、いつもそばにいるのに兄のこと全然わかっていないなと思いました。本当はいろんなことに悩んでて苦しんでるのかな。そう思うと余計愛しくなる。兄がいるからこそ今の自分がいるということを再確認。関係を見つめ直したいと思った。

ニッチェの江上ってこんなに演技上手かったんだと感嘆。すごい迫真だった。窪田正孝も新井浩文も、筧美和子も良かった。みんな役にガッチリはまっていて、なんの違和感も感じなかった。
猫

猫の感想・評価

4.0
泣いた泣いた。その時その時の関係性によって感情が如何様にも起伏する感じ、これはリアリズムといっても差し支えないと思う。妹が英語をリスニングしながらテレビを見ているシーン、母親から晩ごはんの支度を命ぜられ台所に移動→姉が2階から降りてくる→妹に交替を迫り妹は渋々元いた位置に戻る、ここまでをワンショットで見せるなど人物の動かし方がうまい。切り返しの面白さも大変わかりやすくて本当に間口の広い監督っすね、、
相性最悪の兄弟と姉妹を描く『さんかく』『ヒメアノ~ル』の吉田恵輔監督作品を鑑賞。

窪田正孝&新井浩文(兄弟)

は安定の演技

江上敬子(ニッチェ)&筧美和子(姉妹)

は以外にハマリ役

この4人に絡みは楽しく、

「勝負してこそ男の兄と小さくまとまる弟」

「頭がよくなんでもこなせる姉と頭は悪いがかわいい妹」

何か共感できる場面もあり抜群に面白かったです!
江上敬子にグッとくるだろう事は分かっていたが、筧美和子に泣かされることになろうとは思わず。吉田恵輔式博愛主義はやはり今日の社会に必要な思想であろう。
"生ゴミであえて汚す"くだりとか、"椅子のヒエラルキー"とか、相変わらず脚本上の演出で光るものがあるが、映像上の演出で特出したポイントがなく、特に前半部はダレていた印象。


演出0.8
人間0.7
構成0.8
驚き0.8
趣味0.8


演出=総合的な演出
人間=俳優および被写体の魅力
構成=脚本や画面の全体的な構成
驚き=斬新さ、意外さ
趣味=個人的な好き嫌いの印象
しゅん

しゅんの感想・評価

3.7
吉田恵輔の根性ワルが炸裂する人間描写。
前々から思ってたけど、登場人物に対して根性が悪いよねー、いい意味で。^_^

タイトル通り仲の悪い兄弟(姉妹)のお話。どうやってこの2組が交錯すんのかなーって思いながらの鑑賞。
じわーっと、ジメーっと交錯してくんだけど、段々ワーッて感じやね。
出演者が適材適所で良い。
新井の粗暴な感じ、窪田の内に抱える感じ、ニッチェの藤山直美感、筧ちゃんの巨乳おバカな感じ。
監督が上手いこと使った感じも根性が悪い、いい意味でね。

あとチャーハンのトコ好き
kohei

koheiの感想・評価

4.5
《出るものが出る》

めちゃ面白かった。久しぶりに映画館で泣いた。これは兄弟を持つ人よりもこうゆう兄弟をそばで見てきた人の方が心に刺さるかもしれない。僕はこの映画を観て、子供の頃毎日遊んでた近所の兄弟を思い出してなんだか泣かずにはいられなくなった。彼らの関係が悪化していく様も含め…。しかし泣くだけじゃなくてすんごい笑えるんだよなぁ。吉田恵輔監督の作り出す「喧嘩会話劇」が巧み。当事者にとっては悲劇でも側から見ると喜劇になるってこと、あるんだなぁとしみじみ。兄弟って、家族って、かくも醜く、愛らしいんだ。

***以下ネタバレあり

「一番近い他人」それが兄弟であり、姉妹。子供の頃は何も考えずに付いて回ったり、喧嘩したり、ゲームで一喜一憂したり、チャンネル争いで足バタつかせて蹴りあったり…。なんというか「自然に」友達の一人のような感覚で接することができるのだけど、成長していくとそうは言ってもいられなくなって段々と「何か」が変わっていく。

姉をもつ いち弟として、弟は、生きていく上で兄(姉)を意識せざるを得ない生き物なんです。兄があの習い事をやってるから自分もやってみたいとか、兄があの高校に入ったなら自分は一つ上を目指してやろう、とか。そのようにひとりの人物の構成要素における「兄が〜だから」の占める割合が増していき、何をするにしても意識してしまうその存在は、もはや自分の一部と化してしまうほど肥大化していくもの。だからこそ「自分」と混ざり合っていく他者の存在に困惑し、鬱陶しくて、死んで欲しいくらい大嫌いな存在へと変貌していく。

また、ここでいう「自分の一部」というのは精神的な要素が大きいのだけど、本作の劇中における家族や兄弟の「尻ぬぐい」の描写は、もっと可視化してこの「混在化」を表出していく。親子でいうとそれは借金の肩代わりや父のお世話(における採尿)など。兄弟だと、出所してきた兄の身を一時的に預かったり、聞き流すだけの英語が効果を発揮しなかった際に流暢な英語でカバーしたり。流れてくるもの、吐き出されるものを受け止めなければいけないのが、家族や兄弟の宿命であるから、言葉を吐き出し相手にぶつけるという行為も、互いの「受け皿」として機能していく。これは結構ポジティブな意味合いも大きいと思う。だって人間という生き物は「出るものは出る」のだから、受け止めてくれる人がいないと何もない海の真ん中に流れていってしまう。流れる血を止めてくれる人がいないと死へと誘われてしまうように。

すごく面白いと思ったのは、和成(窪田正孝)と真子(筧美和子)の遊園地デートのシーンで、和成は兄のことをボロクソに謗るけど、真子に兄のことを貶されると即座に反論する場面。すんごいあるある、そしてこれぞ「混在化」というような一コマだと思うのです。もはや自分の一部と化してしまっているからこそ、自分はどう思ってもいいけど他人には口出しして欲しくないという感情が芽生えるのだろうなと。なんて面倒くさくて、愛らしい生き物なんだ。

「犬猿の仲」。ラストはもちろんそうなるだろう。無視しようとすればできるのかもしれないけどあえてそうしない兄弟姉妹の衝突。「父の採尿→容器こぼす→リスカ→妹が助ける」という受け皿のリレーが表す家族という愛に満ち溢れた共同体の不器用さ。それは時に面倒くさくて死ぬほど鬱陶しいかもしれない。しかしこの映画が描いているのは、家族って、兄弟って、決して嫌なことばかりじゃないよね、っていうことだろう。チャーハンとベビースターの奇妙なコンビネーションのように、彼らはひしめき合って、共に生きていく。
イタい大人の描き方が絶妙!?
笑うに笑えない、微妙なヒリヒリ感やチクチク感がなぜか心地よい…。
『さんかく』『馬車馬さん
…』も同じ監督作品と知り、納得。
cineman

cinemanの感想・評価

4.2
今年のMYベストテンに入るの、確実!
気が早いけど(笑)面白すぎる‼️
紫式部

紫式部の感想・評価

3.6
まさに邦題そのもの!

同性の兄弟姉妹を持つ者ならば少なからず共感を得る場面は有るでしょう。
身近に居るある意味の最大のライバル、それ故に鬱陶しくても頼りにしている存在。

二組の兄弟姉妹の愛憎劇を面白おかしく、そうそうと頷きながら観れますが、個人的に主役の弟のルックスがダメなので(なので観賞を迷いましたが)役柄も含めて好感が持てなかったのが残念でしたが、ニーチェには同じ姉の立場もあってか、かなり良かった!