死者たちが満月の夜に帰ってきているのだろうか。真っ白い顔に赤い口紅をひいた死に装束のように見えるベニーニ。思い出が混じっているのか、祖母のスカートの下にもぐったようにミス小麦コンテスト会場の舞台の下…
>>続きを読む1990年代のフェリーニというとなかなかイメージ湧きにくい、やっぱりこの巨匠は50年代から70年代のイメージが強い。
主人公の青年は月の声を聞きたいと思いあちこちに出歩くが、90年代には月の声はもう…
フェリーニの一生を振り返るならエットーレ・スコラの遺作のほうがノスタルジーがあるし、
月の話だったらタヴィアーニ兄弟の「カオス」が面白いよなあ…。
ベニーニじゃなかったらちょっとでも印象違ったのか…
本作を鑑賞する際、筋を通したドラマとして観るよりも幼少期や人生の影を想起させてくれる追憶体験(馬鹿騒ぎの後の心寄り添う相手との帰宅、豪雨の中見送りに来てくれる親戚など)の連鎖なのだと考えて観た方…
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