モリのいる場所の作品情報・感想・評価

「モリのいる場所」に投稿された感想・評価

唯一無二の個性と存在感 追悼・樹木希林
/新文芸坐特集上映

昭和ノスタルジーに溢れ、α波に包まれる。
日常の垢を少し剥がしたい気分に最高のデトックスムービーだった。

庭に広がる小宇宙。
そこに住まい、様々な生き物と共生する哺乳類サル目の老いた長とその取り巻き。
さながらディスカバリーチャンネルのように、彼らの長くせわしい一日を捉えたるフェイクドキュメンタリー。

熊谷守一が住んでいたのは、下記のような場所であったらしい。

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池袋モンパルナス(いけぶくろモンパルナス)とは、大正の終わり頃から第二次世界大戦の終戦頃にかけて、東京都豊島区西池袋、椎名町、千早町、長崎、南長崎、要町周辺にいくつものアトリエ村(貸し住居付きアトリエ群)が存在し、多くの芸術家が暮らし芸術活動の拠点としていた地域の呼称。また、この地域に暮らした画家、音楽家、詩人などさまざまな種類の芸術家が行った芸術活動および熱く語った文化全体もさす。
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同じ池袋で観れたのは嬉しいし、豊島区立熊谷守一美術館にも一度足を運んでみようと思う。

〜〜〜

名優たちが素晴らしいのは言わずもがな。
とりわけ青木崇高の肩肘張らない姿を認識出来たのは良かった。
林与一は一発目の裕仁?


2018劇場鑑賞 97本目
slv

slvの感想・評価

3.9
伝説の画家熊谷守一とその妻の1日を描いた ファンタジーのようなテイストもある 不思議な味わいの映画

飄々として ちょっとおかしくて 昭和の懐かしさも感じて
心地よい

ここに描かれる老夫婦の 穏やかな暮らしと 仲睦まじい姿がしみじみ良かった

人生フルーツのご夫婦を思い出した

仕事帰りに鑑賞したので 疲れもあり
忍び寄る睡魔と闘いつつ 前半はウトウト微睡みながら観ていたけれど
金だらいの音で覚醒(笑)

樹木希林さん演じる妻と 山崎努さん演じる夫
おしゃれで可愛いげのある佇まいが さすがの存在感

お二人とも台詞のひとつひとつが 独特の重みを持って響くようで いちいち滲みた
何気ないようなどんな言葉も ずしりとふわりと じんわりと

閉じているようで 開いている
頑ななようでいて とてもしなやか
そんな夫婦の姿が 素敵

私も こんな風に生きていけたらな

終盤の「もしも 人生をやり直せるとしたら…?」って夫が問いかけ 夫婦それぞれに答えるシーンがとても印象的

鑑賞後に 私ならなんて答ようかと考えてみましたが
妻のほうの答に 共感しました
しを

しをの感想・評価

3.5
ドリフとへんな角生えてるところ要らなすぎる それ以外はキャストも含めてとても良かった

このレビューはネタバレを含みます

画家・熊谷守一の日常を描いた作品。
自宅の庭から30年出たことがなく、日々その自然を観察し、それを絵にする。そこで一緒に暮らす家族と訪れる人々とのエピソード。特に大きな出来事がある訳でもなく、たまにユーモアを交え、それにクスりと笑いながら、その庭の中の世界と集まる人々のやりとりにほっとする。

ここは世俗から切り離されていて、モリさんは仙人のようにそこにいる。
風がさわさわと吹き、木陰がゆれて、虫や鳥や猫たちが生きている。「よく見て」とモリさんは言ったけど、そんな自然の姿を普段どれだけの人が目を留めてるんだろう。そばにマンションを建てる建設業者が家に来て、樹木希林さんが「この庭にたくさん生き物がいるから日陰になると困る」と言って、業者が「それ本気で言ってるのか」と返したシーンに、モリさんとその家族に対してなんとも言えないいとおしさを感じた。

山崎努さんと樹木希林さんが演技に見えないほど自然だった。モリさんが、もっと生きたい、何度でも人生を繰り返したいと言ったシーンが好きだった。
KKMX

KKMXの感想・評価

4.2
結構ケラケラ笑える楽しい作品。同時に、主人公・モリじいさんの豊かな世界の見え方を体験できる、贅沢な逸品でした。

本作は山崎努アイドル映画ですね。主人公のモリおじいちゃんがとにかくキュート!ジッと虫とかメダカとかを眺める姿とか、杖を2本つきながらも意外とスピーディな身のこなしとか、なぜか小学生と目があって逃げるとか、絵描き部屋に行くのを嫌がるとか、いちいちカワユイです。

勲章を固辞した理由が「人がいっぱい来ちゃう」でしたが、モリの家にはすでにいっぱい来てますよ!それがまた賑やかで楽しそう。だからモリも本気で嫌がってはいないような印象。
勲章を受けたら、きっと心根の卑しい人たちがいっぱい来ちゃうので、それが嫌なんでしょうね。

言うまでもないですが、樹木希林がスゲーですね。『日日是好日』の感想文では喪失感にしんみりしたのですが、本作で感じたことはとにかく顔がスゲーってことでした。本当にスゲー顔です。片目が義眼だからか、結構激しい斜視で、それが特別なトボけた凄みを生み出しているように感じました。
(追記・義眼は誤情報でした、スミマセン!)
役柄も食えないがぬくもりあるバァさんで、樹木希林そのものみたいな印象でした。

個人的に一番ハッとした場面は、モリが現場監督の息子の絵を下手と評し、「それがいい、上手いと先が見える」的なことを述べたシーンです。これは妙に腑に落ちました。我々は下手だからこそ先が見えず、だからこそ新たなる出会いに胸を躍らせるのでしょう。
モリはまだ生きたい、生きるのが好きなんだと言っています。これからも新しい出会いが待っているからウキウキするのでしょう。アリは二番目の足から歩き出すことに気付いたモリですが、また新たなる発見があるかもしれません。

モリにとっては庭が永遠のワンダーランドなのだと思います。常に、新しい出会いと発見に満ちている。
本作は荒唐無稽な側面もあり、モリが宇宙に誘われる(?)シーンがありましたが、その時の彼の決断はとても理にかなっていました。ワンダーランドに住んでいるモリにとって、まさにここが宇宙そのものですからね。
それを妻がしっかりと理解しているのも、本当にあたたかでした。


お手伝いさん(?)のキャラがいい味出してました。娘ではないっぽいし、ナゾでいいです。
そしてなにより、彼女が序盤で口ずさむのは、戦後最高のポップアイコンにして老いてなお盛んな反骨のロックンローラー
(あんなライブキャンセルの仕方は世界でも全盛期のW. アクセル・ローズくらいしかできないであろう!)
ジュリーことSAWADAの『危険なふたり』!寺内貫太郎オマージュでしょうがSAWADAを崇める者としてはたいへん有難いシーンでありました。
マリコ

マリコの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

淡々とストーリーが進んでいくが面白い。ただ宇宙人のくだりは全くいらないと思う。もう少し作品が出てきてもよかったかな。前回の熊谷守一展を見れなかったのは残念。
Nyamath

Nyamathの感想・評価

3.0
悪くは無いけど単調
希林さんはいいけど どうせなら 他の作品にでてほしかたなぁ なんて ごめんなさい
ドリフのギャグとか あれ なんなの??
苦笑すらできないのことよ
モリが見ている世界で、時間軸で生きてみたい。
彼の周りに人がたくさん集まるのは、引き込まれてしまうほどのモリという人間性があるからなんだろうなー。
winos

winosの感想・評価

2.5
山崎努と樹木希林の好演は言わずもがなだけど・・・。虫のショット多すぎ。好みじゃなかった。でも尺取り虫を久々に見た。
熊谷夫妻が自宅の庭を生活の拠り所とする日々を切り取ってるんでしょ?
ドリフと宇宙人はなんじゃらほい。せっかくいい気分で観てたのに一気に醒めてしまった。
それがなかったら静かでいい映画だったんじゃないかな。
のんびり、ほんわかした映画は、沖田修一監督作品らしいなと思った。
画家、熊谷守一を演じる山崎努さんの目が、とにかく綺麗で澄んでいて。
ひたすらに描く対象を見つめている感じ。
モリが実際に絵を描くシーンはなかったのに、その生活ぶりを1日分描くだけで、特別な画家の匂いが感じられる、不思議な演出だった。
「かあちゃんが疲れちまいますから。それが一番困る」と意志の強い目で語った台詞で全て持っていかれた気がする。愛があったんだなぁ。
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