太陽は、ぼくの瞳の作品情報・感想・評価

太陽は、ぼくの瞳1999年製作の映画)

THE COLOUR OF PARADISE

製作国:

上映時間:90分

ジャンル:

3.7

「太陽は、ぼくの瞳」に投稿された感想・評価

nova

novaの感想・評価

2.5
色鮮やかなイランの美しい景色。ただ、この素晴らしい風景をモハマドは見ることができないと思うと悲しい。モハマドが「誰も僕を好きじゃない」と泣くシーンがつらい。

このレビューはネタバレを含みます

感性と感覚が非常に鋭く、始終、台詞に頼らない見せ方が本当に巧い。

盲目の少年がとても愛らしい。
走ったり、飛び跳ねたり、落ちているひなを巣に戻すため木登りをするという、健常者にだって簡単ではないこともやってのける。
川の底の砂利を触って、麦を触って、点字を読むように自然の声を聞く。生き物の声も聞く。
他人へのプレゼントは、自分は見ることができない、素敵な絵葉書か写真のようなもの。
この少年の盲目だからこそやる遊びや言動に、心の豊かさを感じた。

そんな盲目の子どもを邪魔に思う父親が、海に連れて行ったり、森の奥に行こうとするのを止めないで見ていたりするたびに、子どもを見捨てるのではないかとそわそわした。
最後も、本当に家へ連れて帰ろうとしていたのだろうか。
荒れた川に少年が落ちた瞬間、スローで父親の表情を見せて、タメをつくることで父の迷いが伝わってきた。
でもそのクソ親が、息子のために命を懸けた最後は、ハッピーエンドではないが救いであった。
あのラストの光は、原題にある"楽園の色"か。

"都会"のことを"世界の果て"と形容する、少年の思いが頭から離れない。
Kinakosan

Kinakosanの感想・評価

4.2
主人公はほとんど演技経験のない男の子で、目の見えない役どころなのですが、実際も目が見えない男の子。この子がとても印象に残ります。

純粋さや心の美しさが伝わってきて、彼の境遇が悪くなるのを見るだけで胸が締め付けられます。

ラストの解釈が、かなり人によって違いそうですが、目に見えない大きなものが、彼を守っているように、私には思えました。

演技のようで演技じゃない、映画のような、ドキュメンタリーのような、唯一無二の作品だと思います。

見るだけで心が浄化されるような気がする、、、。忘れられない大切な映画です。
1号

1号の感想・評価

4.0
『運動靴と赤い金魚』観てこの監督の映画は全部観ると決めたあの頃。
ストーリーはほとんど覚えてないけど、「やっぱり好きだ」と思った記憶。
OASIS

OASISの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

盲学校に通う8歳の少年モハマドが、父の再婚を巡る将来への不安に悩まされるという話。
監督は「運動靴と赤い金魚」のマジッド・マジディ。

揺れる草花、そよぐ風。
揺蕩う水の流れが足元を伝い、暖かな陽光が体を照らす。
モハマドが手に触れ肌に感じるその自然全てが、人間と同様の質量をもって包み込み、語りかけてくるような安心感が心地良い。

学校の送り迎えに現れない父との溝が埋まらないまま、モハマドは家族の住む村にやって来る。
二人の妹バハレとハニエ、そして祖母と雄大な自然の中を駆け抜け遊びまわる姿は美しい風景と相俟って感動を呼び起こす。
風景描写が多くセリフも少ない為スライドショー的に淡々と進んで行くが、時折語られるモハマドの台詞はいちいち訴えかけるものがある。
「神様はいつもそばにいるというけれど、じゃあ何故神の姿を見えなくするの?」と問われたら、どう答えればいいのか。
まだそれに答えるだけの知識も信仰心も持ち合わせていないものに対しては酷過ぎる問いであった。

父は目が見えないモハマドの存在が結婚の妨げになると懸念し遠ざけようとするが、モハマドは頑なに離れようとしない。
そんな二人に訪れる突然の危機。
その事故がやや唐突過ぎる気もするが、何かが起こる予兆を何となく感じさせる不穏な空気も、風景の変化などに忍ばせていたのかとも感じる。

マジッド・マジディ監督の映画はラストシーンの余韻がいつも素晴らしいが、今作のラストカットはその中でも奇跡的な美しさを誇っていた。
じんわりと太陽に照らされる手が、魔法のように涙を呼び寄せるラストにご多分にもれず泣きそうになってしまった。
mini

miniの感想・評価

3.8
感情が溢れ出して 堪らなく泣いたけど 今となっては タイトルも「太陽は僕の友達」だと思っていたくらいに あまり覚えてないので また是非ゆっくりと観たい。
やこ

やこの感想・評価

5.0

盲目の少年と父親の話。


とにかく好き。この監督の映像と人物描写の美しさと言ったら頭一つ抜けていると思う。
フィクションをそれっぽく見せる、というより、事実をフィクションっぽく撮っているのかと思ってしまうくらい。
ラストシーンが特に好き。
max

maxの感想・評価

4.2
以前、宮崎駿監督がコラムの中でワンショットの力について書かれていました。

「力のある映画は金太郎飴のように、どこを切ってもその作品の顔とも言えるショットが含まれている」

この映画にそれを感じました。

数年前に偶然観た作品ですが、イラン映画の素晴らしさを知ったのはこの作品です。
grrrr

grrrrの感想・評価

4.4
家族に見捨てられた盲目の少年の話。イラン北部の自然の美しさが際立つ。観るというよりも感じる映画。イラン映画のなかで一番好きかも。
見えないものが見える映画。
人の目と表情 自然が綺麗な映画。