シシリアン・ゴースト・ストーリーの作品情報・感想・評価(ネタバレなし) - 59ページ目

「シシリアン・ゴースト・ストーリー」に投稿された感想・評価

maxfuka

maxfukaの感想・評価

3.6
トークショー付きの試写会で鑑賞。シネマカリテの劇場予告では映像を観ていましたが内容や実際にあった事件が元でという詳しい内容を知らずに鑑賞しました。音楽や映像は美しくとても綺麗でしたが全編通して音が大きすぎる、と思う点がいくつかあってそこがややビックリ演出のように感じてしまい、演出上ではそこだけ少し気になりました。
内容はポスターから抱いていた印象とは違い、鑑賞後に重くのしかかるような感情が。これが夢ならば覚めないでほしいと、この子を誰かが救ってくれないかと、悲しくて重くて、声高々に良い作品だ!!と言えるような作品ではないかもしれないけれど、ジュゼッペがそこに生きた証を観た人の心に残してくれる。そんな作品だなと思いました。鑑賞後にトークショーがあってそこで字幕翻訳の方のお話が聞けたことで、少ないセリフや詩的な表現の中の映画解釈やイタリアのお話を聞いて、映画を受け止めることができたかなと感じます。
久しぶりの試写会鑑賞
イタリアの映画は観たことがなかったけれど、この作品で映されているものはとても芸術性を感じた。
セリフが少なく、情景をイメージさせながらお話が進行していくのは、初めてでとても新鮮で面白かった。
99993g

99993gの感想・評価

3.5
エンドロールの曲がかかってから1分間の描写が天才的で、泣くつもりなんて全くなかったのに自然に涙でた 100点


男の子が彫刻のような顔で、イタリア版シャラメだった…
試写会にて

可愛いジャケットに騙された(笑)
見終わったあとこの宣伝文句見ると残酷すぎる…
ムードインディゴみたいなの想像してたら全然違った…
結構衝撃で呆然とするラスト
途中とか潜水服は蝶の夢を見る、とかラブリーボーンが過った
最初の方はホラー映画みたい
音楽が重厚でいい
水の音や映像の美しいこと
牢屋で手紙を読むシーンが印象的
文章の詩的な美しさと、明るさと現実の対比が残酷すぎて
真っ暗ななかで僅かな光を探して手紙を読もうとするところも
最後友達に光で知らせたのは彼なのかな
海や空、風や空気から動植物まで何らかの意思を持つかのようなシチリアの村。実際に起きた事件の結末は余りに悲しいが重く美しい映像は既視感の無いダークファンタジー。作品全体が一篇のアートの如き映画。
ユーロスペースにてFilmarks試写会。

誘拐された男の子とその事件を追う女の子、そして沈黙するシチリアの街を舞台に、静かでちょっとファンタジックな物語が展開される。

オープニングは"エヴォリューション"にも通ずる不穏な空気感。
そこから中学生の男女の日常が展開され、ある時それがいきなり終わる。
そこからはひたすら失踪した男の子の行方を探し、主人公の女の子は様々な行動に出る。
夢と現実を行ったり来たり、家族との問題も抱えながら、女の子はひたすら男の子を探し続ける。
ラストのほうでこの作品が実話を基にしているということを一気に認識させてきて、あまり明るいラストとは言えなかったけど、それでも主人公の女の子は救われたんじゃないだろうか。

現実の世界に少しだけファンタジーな要素が組み込まれているという、とても好きなタイプの作品だったけど、ファンタジーな要素のほうが薄すぎてあまり作品に絡んでこなかったので、そこだけちょっと残念でした。
でもこの作品の主題はあくまで実話の部分だと思うので、こういう事件があったということはかなりの驚きでした。
SOOH

SOOHの感想・評価

3.9
見終わって少し経った今もなお尾を引くほど辛い作品を見てしまった。
実際に起こった、少年が誘拐・監禁・殺害された事件をベースに、ファンタジー要素が混ぜ合わさった映画。全編を通して台詞がとても少なく、言葉少なに表情や映像力、音楽で勝負していた印象。見ている最中は「間延びが酷い」「無駄な風景映像が多すぎ」となんだか腑に落ちない映画だなぁと思っていたのに、エンドロールで明かされたノンフィクションという事実があまりにも衝撃で、間延びや風景映像がきちんと意味を有するものだと気づいた。

起こったことをそのままに…ではなく、架空のファンタジー設定(恋)があまりにも残酷な話に微かな“希望”を添えたんだと思うと、涙が出てくるね。

自分の中でまだ整理がついていないので、もう一回、時間を置いてから、細かいところまで見直したい。良い映画かどうかは別に、この話の映画化としては成功なのでは。
ひば

ひばの感想・評価

3.9
消えた彼を愛し探し夢を見る。貴方がイエスと言ってくれれば、私は夢を見るのをやめるのに。実際にあった凄惨な誘拐事件によって何もかも奪われた彼の人生を美化するのではなく、彼の人生の美しい部分を幻想のように掛け合わせ、救いと献身を掲げた作品でした。
正直見る前はかなり警戒していて、実際に起こった出来事をモチーフに美しく描くということはある程度のリスクがありその判断が非常に難しくこちらも意義を考えるので慎重になってしまいます。しかし何事も触れるな隠せということではなく、どんな立場であれ人の心の闇に触れ理解しようと思うことや、通常なら触れ難いもしくは明るみに出ることもない埋もれるであろうという歴史を芸術の1つとして世に出すことが断固悪いことだとは思いません。消費という意味の美化ではなく、魂の救済と受けとりました。ポスターのイメージとは違いひどく暗い内容となっていました。こういう機会がなければ恐らく見ることはなかったと思うので、見れてよかったです。
海外では評価が高かったようですが、シチリアではそうではなかったそうです。そりゃそうか…1993年に起きたかなり有名な事件だそうです。子供が誘拐されても諦めの境地にあり、見ないふりをし口を閉じてしまうような社会(今もそうなのかな?)、マフィアと切っても切れない関係が国レベルで維持されているとか。正直想像以上にきつかったのですが、それくらい非常に強い忘却を防ごうとする思いが込められていました。

トークショーつきの試写会で、とてもためになるお話をたくさん聞けて良かったです。ジュゼッペくん以外は架空のキャラクターだそうで。傍観する自然や動物たち。シチリア、陰湿な街。想像で愛を確認する二人。なんとも言葉がでません。そういえばトークショーが始まると右も左もスマホを見始める人に挟まれてしまいげんなりでした。ざんねんないきものとかいうファンタスティックないきものに対して失礼極まりない本に載せるべきはこの種でしょ。いなきゃいけないわけでもないんだし帰れば?私も学生時代携帯をたまに見ていた人間なので大きな声では言えないけど、みんな大人なんだから人の話を聞く時は適切な態度をとってほしいです。


12.22 追記
公式サイトに解説ページが開設されました。説明がほとんどない作品なので、参考になると思います。
http://sicilian-movie.com/kaisetsu.html
(92) #filmarks
耽美的で観念的でゴス(?)で、ジャンルとして割と苦手なものだったのでそもそも低め。主演2人は魅力的で、画作りもいいと思うけど、描きたいものは描けているんだろうか。この事件を風化させないように、という意味ではまぁ達成できているのかもしれない。
SUKAPONTAN

SUKAPONTANの感想・評価

3.5
ダークファンタジーさが北欧映画のようだった。
自然に囲まれた田舎の街の閉塞感や、家庭や学校の息苦しさ。
救いのない不条理さ。
胸が苦しくなる。
一人の少年のためにこのような映画が作られるなんてやはり素晴らしい。
シチリアについて少し知った今、改めてじっくりと観賞したい。