このレビューはネタバレを含みます
ロードムービー3部作の3本目に相応しい長大さ。映写の旅の過程そのものもいいが、なんといってもラストの別れ方がこの映画の良さの全てを反映している。濱口竜介の『THE DEPTH』のラストの元ネタか?と…
>>続きを読む【君の身の上話が聞きたいわけじゃない】
映写技師 写真を破る 川へ突っ込むワーゲン 靴が鳴るね 震える男 タオルをかける 飲み物をあげる 沈む車 出発 レコードをかける ♪The More I S…
即興演出ならではの無駄話がいちいちツボだし(無力村の隣は不安村、間にあるのは死人山とか)、ロングショット凄まじく決まってるし、脚本がないとはいえ、親との対峙やキャラクターの成長はしっかり筋としてあっ…
>>続きを読む『何が聞きたい』
「今の君さ」
『僕の過去が僕さ』
ロードムービー三部作、完走。
人は旅に出ると嫌でも過去と向き合う事になるが、その行いこそが未来へ向き合うという事でもある。
映画のフィルムは切…
去るもの追わず、人生が旅のよう。目的地がなく、自然体で流れる時間に身を任せるのも、一つ一つの出来事に大きく感情を揺さぶられすぎずに、受け止めて進んでいくのも、彼らが悟りの境地にいて心地よさを感じた。…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
まさに無為の旅
映画産業へのレクイエムでもあり、ザロードムービーであり、孤独な男と職人気質な男の何も起きない時間が最高に気持ちがいい、妻とのことなりナチスのことなりで自暴自棄からの再生、やっと自由の…
「最近の映画はどれも人間の目と頭をだますことしか考えていない。人間に愚かな行動をさせる。そんな映画を見せたなくない」 これは終盤、映画館にいる女性が主人公のブルーノ・ヴィンターに放った台詞だ。もうこ…
>>続きを読むこれぞロードムービー。
ミシュランマン付き大型ワゴン車で寝泊まりしながら町から町へ映写機を修理する仕事をしている、"裸エプロン" ならぬ "裸オーバーオール" 姿のブルーノと、小型の車を猛スピード…