すべてが有限であることを知っているからこそ、じっくり時間をかけて続ける。終わりがあるのを知っているからこそやり切ったと思えるところまでやり切る。
どこか阿部さんのDJ生活とこの映画に取り組む監督自体…
指向性ではなく無指向性。マイクから伝わる阿部さんの隔たりの無さに、監督の画質の荒いカメラが優しく同居する奇跡を感じる映画でした。
「息の跡」ではなすすべもなく津波に、再開発に飲み込まれていく営みが…
冒頭、ラジオで阿部さんの手と所作をカメラが捉えた場面でもう心を動かされた。陸前高田を撮ったドキュメンタリーという前情報がなかったとしても、このシーンを見た瞬間、「ああ、これから自分はいい映画を観るの…
>>続きを読む東日本大震災の被災地、様々な人々の声を空に放ったラジオの記録映画。
73分という短尺の中に我々の思考を誘導する語りや文字は一切なく、ただ復興の過程と有象無象の人々の生きざまが静かに、それでいて確か…