当事者に本人役を演じさせてフィクションを撮るさまをドキュメンタリーとして撮る。当時の思い、ドキュメンタリーとして再構築していくときの監督と演者の思い、それを経たうえでの思い、さまざまな鑑賞者の思いな…
>>続きを読む映画内映画と映画自体が溶解していく入れ子構造が興味深い作品だった。映画を撮ること自体を映画にした作品だが、物語が進むごとに映画内映画とこの映画自体の境界が取れていく。
自分の家族という非常にプライベ…
『どうすればよかったか?』を観たとき、
家庭の内情に想いを馳せることよりも、ずっと自分の家族にカメラを向ける覚悟にとにかく驚いてしまった反面、監督自身の積年の想いというか、「当事者性」がえらく希薄で…
大学の頃「ジェンダー論」みたいな講義を取ってて性自認とはなぜ起こるのか?みたいなものを分解していってて面白いなと思ったことを覚えているけれども、今になれば金がある暇人の遊戯だなと思う。毎日忙しいサラ…
>>続きを読む同性愛者であることをカミングアウトする、小田香の家族を巡る作品。
かっちんと自分のことを言うのは、ちゃんづけされる女性として見られることへの違和感なのだろうか。
度々出てくる一人称の香から取った、か…
キャメラの主体性を混乱させる試み(キャメラの偶然性を秘匿させる)によって、カミングアウトによって生じる親からの言葉の暴力や偏見に先手を打ち、自分からあえて「気持ち悪い」などと言わせて、他人からの言葉…
>>続きを読む「男用と女用しかないから」
昨今マイノリティに対して「それ相応の配慮をしてほしいならば、まずはお前らがマジョリティ側へ配慮しろ!」といった声が大きい。これに関しては、どちらサイドにも目に余る振るまい…