ボストン市庁舎の作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「ボストン市庁舎」に投稿された感想・評価

moeri

moeriの感想・評価

4.4
冒頭、ボストン市の問合せ窓口の様子から始まり、部署横断的な市政を見せていくんだなと思ったけれど、そんなものでは収まらなかった。
次のカットでは、なんと市長が市と警察の事件後のケア引き継ぎについて、一人の担当者の名前を上げ、より良く連携するための問題提起と提案をしている。
ウォルシュ市長のことを存じ上げなかったので、やけに熱く語る人だな、と最初は思っていた。

市民の暮らしが市政に繋がり、市民のために市が存在し、市民との対話を重ねて問題解決をしようとする姿勢に胸打たれた。
対話の場に出向く市民は一握りかもしれないけれど、その場にいる多種多様な人たちが、自分の住む街に、仕事に愛着と誇りを持ち、平等であるべきだと真摯に意見を伝える姿は、日本とは大きく違う。
ウォルシュ市長が繰り返す、素晴らしい仕事をしてくれて、関わりを持ってくれてありがとうという趣旨の言葉たち。
リーダーが何を目指し、理想とする社会のイメージを、役職や立場関係なく誰にでも伝わるように、自らの言葉で伝えてきたことで、市政に関わる誰もが市民のための仕事をしているという誇りに溢れている。その姿は美しい。

コロナ禍の日本でも覆い隠されていた分断がうっすらと見えているが、相変わらずの自助・共助あっての公助と弱者に厳しい社会だ。この先、労働人口減少のシナリオはその通りに進むとして、果たして現在の行政のあり方のままで、違いによる分断は起きないだろうか。
公共とは何かを問い続ける監督の作品を観れて、心から良かったと思う。
HI

HIの感想・評価

2.2
『ニューヨーク公共図書館』のフレデリック・ワイズマン監督作品。マサチューセッツ工科大やハーバード大など、世界でも指折りの大学が近くにあるボストン市。そこで提供される公共サービスの模様を追った長編ドキュメンタリー。

本編なんと4時間半!前作の『公共図書館』よりもさらに長い。ナレーション無しで会議や市長のスピーチ、消防活動や建築基準のチェック等、様々な行政の取組を淡々と流す。

ボストン・レッドソックスのパレードとか、屋外パートは見ていて楽しいのだが、会議やしゃべりの屋内パートは正直苦痛で、何度も腕時計を見てしまった…
中盤の「なんでもかんでもバキバキ飲み込む収集車」と後半の「合法大麻の店の出店」に関する説明会の模様は見応えがあった。
はっきり言って『公共図書館』以上に苦行だったので、もうこの監督作品観るのやめようかなと思ってしまった
せりな

せりなの感想・評価

3.5
274分もあるので、気軽に見てと言うのは難しいけど見応えのある内容でとても面白かったです。

ボストン市民の生活をより良くしようしようとする姿勢が感じられるし、一方通行な行政ではなく、市と市民の対話によって進めていこうする態度も好感が持てた。
それぞれのセクションの日常業務をひたすら映し出すことで、誰のために何をやっているのかが可視化されている点も良かったです。

ボストンという街がどんなところなのか、市民の視線から知ることができた気がしました。
個人的には、ごみ収集の映像がインパクトあった。
そんなものまで収集車に放り込んでしまうの??という日本との違いが凄かった。噂には聞いてたけど、分別収集という概念がないんだね。

できること、できないことがあるとは思うけど、市民の生活を支える行政機関として評価できる内容だったと思います。
り

りの感想・評価

-
映画館で見てよかったです。
というのも、映像がひたすら淡々としており且つかなりの長丁場だから…笑

超個人的な話になりますが、大学で社会学専攻だったためテーマや内容自体はとても興味深く、期待通りの面白さでした。それでも自宅鑑賞はちょっとキツイかな。

一口にボストン市民といっても人種・居住地区・経済状況は人それぞれで、全員が満足のできる公共サービスを市が提供するのは難しいですよね。時には国の管轄だから手を出せない部分もあるし…。お金もかかるしね…。

より良い暮らしを実現するために1つずつできることをやっていく市と市民の姿を通して、毎日の生活や住んでいる町、職場環境について振り返る機会をくれる良い作品だったと思います。

自宅鑑賞はキツイと上に書いてしまいましたが、ゆっくり家族とコーヒーでも飲みつつ、ちょいちょい小分けに見るのもアリかもしれませんね〜。
KyokoWaki

KyokoWakiの感想・評価

4.2
4時間半のドキュメンタリー。時間と気持ちに余裕のある時に鑑賞。
そんなタイミングがあっただけでも縁のある作品だと思う。長いけれど全く退屈せずに面白く見た。

ボストン市庁舎(日本で言う市役所)で働く人々、訪れる人々を描いている。市民の、生・死・病、結婚、住宅、教育等の基本的人権を直接担っているのが地方自治体であるのだと改めて気づく。

いろんな立場、意見の人々を巻き込みながら、出来ること出来ないことを説明し、できないことについては将来の計画や理由を伝える対話を重ねて、大きな目的に向かって物事を実現していく。

教育程度や環境も様々な市民を相手に対話を諦めない姿勢が羨ましい。

市長は、移民の子孫であり、アル中も経験した、情熱と知性と実行力と魅力のある人物。調べたらバイデン政権で労働長官に指名され、市長を辞任したようだ。KPIを掲げながら、それに振り回されることなくその上を見据えながら、周りの人の心に火をつけ実現する素晴らしいリーダーシップ。

あらゆる組織の長はmust seeですね。

ちなみに監督は現在91歳。2018年頃、つまり、90歳を迎えようという頃に撮っている。すまじいパワーと知力。年齢を言い訳にすることはやめよう、年齢を言い訳にする人とは距離を置こうと改めて思った。

#ボストン市庁舎
剛

剛の感想・評価

3.9
何でも論破する事が持て囃され気味の昨今だが、真摯に相手の言葉を聞き議論を進める姿に民主主義の理想を見ることができた。流石に長いなと感じる部分もあったが、ごみ収集車のシーンは引き込まれた。
mariri

maririの感想・評価

-
前半、寝落ちしてしまった部分もあるけど
興味深い映画でした。

人の話しをとことん聞く姿勢に話す姿勢。

気になる建物。

市役所職員は市民のために働くべきと言い切る市長。日本の行政でそれを言っているひとはいるのだろうか。

なんでも飲み込むゴミ収集車。

私たちは市長になったといったホテルの移民の従業員。そんな人を選びとれる市民、国民になっていかないといけない。
様々なテーマに焦点をあてて、膨大な記録が構成されている見応えのある4時間半。社会の問題に疎い私には、色んな問題を知ることのできる貴重な記録だった。魅力的な市長や職員たち。たくさんの声、声、声。対話の重要性を知る。このドキュメンタリーを観るからに、ボストン市は世界でも有数の市民と密着した行政機関であることは間違いないのだろうが、アメリカが戦いを好む国だということを要所要所のシーンで感じずにはいられなかった。
shiori

shioriの感想・評価

4.0
ボストンと名のつく会社で働いてる私としては観なければならなかった本作(こじつけ)
私を除く家族全員が地方公務員で、
「お爺さんお婆さんの話が終わらない」とかいうぼやきも散々聞いてたので、
ネズミ駆除の件で身の上話を始めちゃうおっちゃんの姿はめちゃリアリティあった。

観ながら瞬間的に思ったのが、
「これくらいして、やっと "国民(市民)の声を聴く政治"って言えんじゃない?」
ってことで。
まあ国のトップと市のトップだと仕事の規模とかレベル感も違いすぎるし何とも言えないものの…
これくらい目線を一般市民に合わせられないと、傾聴は謳うもんじゃないだろうなとか思いました。

それにしても、ウォルシュ市長は色んな市民コミュニティに顔を出して市民の声を聞いてるのに、我が区の区長には一度だって会ったこともないな。
そう思って一瞬区側のせいにしかけたけど、いやいやそれは自らリーチしようとしない自分も悪い、と思い直し。
どのレベルの政治においても、政治家と一般市民との対話は不可欠であり、それは何方が持ちかけても良いはずであり、持ちかけられたらちゃんと議論すべきであり。
その素敵なお手本を見せてもらった気がした。
河田

河田の感想・評価

3.1
自分たちが暮らす街をより良い場所にするため、対話と実行を諦めない市長、市役所員、住民たちの姿を、腰を据えてじっくり見せる作風は素晴らしかった。だが、果たしてここまでの長さが必要なのかや、市のプロパガンダ的な目線がどこまであるのか、この映画だけで判断するのが難しい。

最後に、党大会の出席者をめぐる、いわゆる政治らしい対話が入っていたものの、全体としては理想を描く目線のみになっているのが、ドキュメンタリーとして中途半端な印象だった。

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