不義の妻を助けるために溺れかける道化師フロスト、茶化されながをなりふり構わずずぶ濡れになりながら波にもまれ抱き合う二人の無声映画風エピソードで幕を開け、サーカス団の座長の老境の哀しい物語が始まる。
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社会から笑われ、蔑まされ、侮辱されるサーカス団。明日の食べるものも、着るものもなく、いわゆる普通の、静かで安定した生活と比べると、どうしても自分たちが惨めな気持ちになってくる。
話が進むにつれて、…
笑られること、笑わすこと、定着してしまったイメージで周りの人が鈍感になってしまうこと。あのとき悲しかったのにヘラヘラして周りが笑っていたこと、あのとき真剣に怒っていたのに周りのは笑劇にしかうつらなか…
>>続きを読む街から街へ巡業する困窮のサーカス団の悲哀。
冒頭の回想シーン。こんなことがありました話から容赦なく。
あんたの奥さんが兵隊とハダカで海で遊んでる、それを聞いて駆けつけた道化師のバタバタをゲラゲラ…
傑作。サーカスの座長が色々失っていく、それだけの話なのだが、ベルイマンの繊細な心情描写によって、人生の厳しさ、美しさに溢れた名作となっている。
本作では、人生と笑いが強いテーマになっている。座長は別…
社会から弾かれて底辺で生きていてもプライドはある。妻に復縁を拒絶され愛人も捨てることができないサーカス団座長アルベルトの情けないドラマ。このアルベルトが終盤気狂って剥き出す憎しみ、絶望の表情が全ての…
>>続きを読むサーカス一座の幌馬車。道化師が団長に、昔ほかのサーカス団で起きた怪事件の話をする。町に到着する。そして道化師が夢の話をする。ベルイマンは、しばしばシュールなシーンを挿入するが、夢のシーンがこれほど多…
>>続きを読む#道化師の夜
巡業サーカス団の団長が長年の旅生活に疲弊し、拠り所を求めるも、これでもかと屈辱にまみれる辛辣なお話。
ストーリー的な面白さは弱いけれど、鏡を使った演出の良さ、「不良少女モニカ」に続い…