Otoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.1

大ファンのエドガーライト作品だけどこれぞ「新境地」でハラハラした。ベイビードライバーは「ミュージカルアクション」、ショーンオブザデッドは「ホラーラブコメ」だったけど、毎回新しいジャンルを発明してるのほ>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.9

いい映画...映画館でみたかった。
「終活キャンプ」の擬似体験というか、理解できない人を理解できるようになるという意味で、まさに世界の広がる映画。

いつ大切な人・仕事・住処がなくなるか、は誰にもわか
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.6

「現代の殺し屋の日常」という面白い企画。タランティーノの映画を代わりにジャームッシュが撮ったら…みたいな印象。評判を聞いて遅ればせながらみた。

ふたりのキャラが魅力的でだんだんクセになる感じがした。
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ガチ星(2018年製作の映画)

2.9

苦手な映画だ...。人物が物語の都合で動かされていてそれこそ「駒」のように見えた。

CMのような短い断片の羅列で、どの関係性も掘り下げられることがないから、長い目でみたストーリーが見えない。ほとんど
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カイジ 人生逆転ゲーム(2009年製作の映画)

3.6

イカゲームみて観たくなった。

鉄骨渡りのシーンは、こんなに6回戦のガラス渡りと一緒だったか、と驚いたけど、外の世界や運営側の描写は少なく、むしろ地下の強制労働を抜け出せない厳しい現実として描いている
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空白(2021年製作の映画)

3.8

全員被害者、全員加害者。「悪人がいない物語」は増えているけど、「善人がいない物語」は新しいかもしれない。なんとも救いのない作品。

「タガタメ」で桜井和寿が歌ったように、もしも自分が加害者・被害者にな
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.9

「選ばれし者の宿命」が"足枷"から"責任"へと変わる瞬間を描いた物語、と言うべきか。

SFの中でも非常に特殊だと感じたのは、物語の前半で葛藤や共感性を描くことを放棄していること。8000年後の遠い未
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.0

高橋洋の「ホラー表現の鉄則」
①顔をはっきり描かない
②普通じゃない所にいる
③平面的に描く
④幽霊の主観目線を入れない
⑤悲鳴をあげない
⑥一部分を意図的に伏せる
⑦状況説明なしで出来事をすぐ描く
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.5

「みんなみてるからみたい」という、マリトッツォ的な流行り方をしていた印象があったし、「キメハラ」とか言われるくらいの社会現象だったのでその思いは自分も持っていたけど、やっぱりそういった負の感情で劇場に>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.1

描こうとしていることやその描き方の真摯さが、ふだん観ている映画たちと比べると群を抜いていてショックを受ける。映画を撮るために存在しているような人というか、本当に彼じゃなくては撮れない映画で、自分の生き>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.2

ムーミンの作者であるトーベヤンソンの人生を描いた物語。試写にて。

繊細で美しい映画。お伽話のような作品を予想していたら、むしろ非常に写実的で憂いのある作品。戦後の世界を描いているのもあるけれど、トー
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座頭市物語(1962年製作の映画)

3.8

演出が素晴らしい映画として、『映画監督 三隅研次』や『映画術 その演出はなぜ心をつかむのか』でも取り上げられている作品で、講義で断片的にみたことはあったけど、『サマーフィルムにのって』のハダシが激推し>>続きを読む

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.5

かなり『HERO』な設定。今作は潜入捜査だけど、キムタクは定番のニューカマー。

調子乗って周りを馬鹿にする「最悪の出会い」から始まって、お互いが違う立場で協力して、リスペクトし合うゴールに向かうとい
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.8

青春劇、時代劇、ロマンス、タイムトラベルSF…を詰め込んで、一本の映画として成立させていてすごい。ミクスチャー映画。

これまた『ポンポさん』『桐島』『映像研』と同じく映画を撮る若者たちの物語だけど、
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魚座どうし(2020年製作の映画)

3.5

大人に振り回される二人の子どもの物語。

余白の多い映画だけど、「日常も事件で溢れている」と感じさせられた。むしろ大事件ではなく小さな事件の積み重ねがみんなを疲弊させる。

子供の日常って特に、「大人
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オールド(2021年製作の映画)

4.0

見事…。「1日で一生が過ぎるビーチ」というワンアイデアで、ここまで描き切る手腕さすが。

宮崎駿が言うように、こういう大きな魔法のある非日常的な物語ほど、ハレだけでなくケをいかに描くかの能力が問われる
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ファンタズム(2014年製作の映画)

3.9

息子の死を受け入れられず、降霊術にすがる母親のホラー。ナメテタ案件、面白い。

自主感もあるけど本がしっかりしていて、ちゃんと怖い。やはり低予算とホラーは相性がいい。

演出のヒントがたくさんある。
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.0

映画・映像の関係者がこぞって絶賛していて、先輩からも「これはきみの映画だから絶対みて!」と勧められてみてきた。

「映画人の映画」はよくあるけど、大体は俳優や監督やファンにフォーカスを当てたものが多い
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.9

今の自分を後押ししてくれる作品だった。手放しで褒められるものでもないけれど、自分のための映画だった。

音楽を中心に添えたことと、電脳空間の描写の強度が上がったこと、が過去作と比べたときのアップデート
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.2

この作品を通じてネットから袋叩きにされた監督が『竜とそばかすの姫』の竜なのかもしれない。未来都市や電脳空間の描写はさすがだと思うものの、たしかにいびつな映画。

もしも曽祖父から自転車の乗り方を教えて
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蛋ヶ岳学会事件(2020年製作の映画)

3.5

映画学校の先輩。気持ち悪さ、居心地の悪さ、不気味さを表現するのに長けた監督。ご本人もアリアスターやイーライロスが好きとのこと。音って映画の武器だなぁと改めて思う。

1stシーンから自慰をして卵黄と合
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.5

たまにはこういう超大作も観ておくと学びが多い。予告でネトフリの広告流れてて驚いたりした。

ミリーボビーブラウン目当てという浅い動機で観たけど、よっぽどの映画好きでない限り、好きな役者が出てるとかリメ
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No Return(2021年製作の映画)

3.3

そういえば吉田大八って芸術性の高い監督だった。

リンチのような支離滅裂が魅力になった物語を目指したのだろうと思ったけど、それなら夢と明示しない方が面白いと思ったし、最後の夢から戻れなくなって夢が現実
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.9

「過去の罪にどう対処するか」という開会式問題にタイムリーな題材。オスカーの脚本賞とだけあって、社会への強い怒りとユーモアを兼ね備えた作品だった。

【応援できる「ゴーンガール」】
コメディとスリラーの
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愛のコリーダ(1976年製作の映画)

3.6

観ていて気持ちのいいものではないし、自分が求める美はここにはなかったけれど、人についてすごく考えさせられたし、共感する部分すらもあって、強力なアート。

好きが暴走しすぎて「殺したい」に行き着くまでの
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共謀家族(2019年製作の映画)

3.8

試写にて。娘と妻が強姦の正当防衛で警察局長の息子を殺してしまったことで、趣味の映画で観た知識を武器に完全犯罪を成し遂げようとする夫の物語。インド映画『ビジョン』のリメイクとして、中国で大ヒットしている>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.0

『Search』監督の次作で期待していたけど前作以上に良かった。脱出劇の中でもミッションが時々刻々とテンポよく変わっていく楽しさに加え、強引な展開もだいぶなくなったし、家や病室というミニマルな空間の中>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

4.1

抜け目ない、かつ遊びのある、良質なエンタメ映画。

観終えた印象としては、フェリーニ『8 1/2』×黒沢清『CURE』。理解不能な連続殺人犯の悪と交流するうちに、創作と現実の境界が曖昧になっていく。
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サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)

3.0

『SUNNY』や『オーシャンズ8』を連想させる、女性社員が協力してミッションをこなす(巨大組織の悪を内部から暴く)作品。試写にて。

3人の主人公の個性と葛藤は明確で応援できるけど、演出と展開があまり
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Curve(原題)(2016年製作の映画)

3.6

「この短編がすごい...!」のツイートに21万のいいねがついていた。これだけ極限まで要素を排除した映像作品がよくこれだけ広がったなぁと不思議な気持ちで見終えた。
https://vimeo.com/2
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エレファント(2003年製作の映画)

3.8

群像劇×人物のTrackingという斬新な表現。企画中の作品の参考で薦めてもらって観た。

人を追う過程で自然に主体が移っていくのかっこいい…。食堂の女子3人組を一度離れてもう一度帰ってくるのとか、廊
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

「続編にエドワードノートン参戦!」のニュースをみて、見逃していたのを思い出して鑑賞。

常に想定外を与えてくれる秀逸な脚本の快感に浸りながら、この巧みな企画の面白みを言い当てられなくて、物語としてわか
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バトン(2015年製作の映画)

3.4

青年の友情以上恋愛未満みたいな関係性に興味のある人なんだろうと思った、イエス様との共通点。

校庭に寝そべって何度も顔を向けるみたいな小さな芝居をどうして引きのFIXで続けるんだろうという疑問があった
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お熱いのがお好き(1959年製作の映画)

4.1

めっちゃ面白い...。本当にビリーワイルダー好き。
こうやって後世まで人を幸せにするものが作りたいものですね。。

物語が面白くならざるを得ない設定になってる。
①無許可バー(スピークイージー)で演奏
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.0

名作CMの延長にあるような、社会への強い怒りを持つ作品。非常にシンプルだけどオチが圧巻。お伽話で終わらない信念。

天使のように大胆に、悪魔のように細心に。素人のように発想し、玄人のように実行する。
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

認知症の当事者の視点で物語を断片的に描くという斬新な作品。彼の感じる恐怖や困惑がそのまま伝わってきて、ここまで心をかき乱される体験は久々。

酔っ払いの視点で描いた『ハングオーバー』、健忘症の視点で描
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